thanks!《3》
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(コメントの返信は『Re:』ページをご覧ください)
「榊、これを受け取ってくれ!」
土門はラッピングされた紙袋をマリコに押しつけた。
「な、なに?」
「今日は『メンズバレンタインデー』だそうだ。俺の気持ちを受け入れてくれるなら、次の非番の日、これをつけて待っていてくれ」
一方的に告げると、土門は走り去ってしまった。
「俺の気持ちを受け入れる、って今更何を言っているのかしら……」
マリコの疑問はもっともだ。
二人はすでに思いを通じ合わせ、恋人として甘い日々を送っているのだから。
しかしその晩、紙袋を開けたマリコは「ええっ!?」と驚愕した。
袋の中身は下着…のようだった。
しかしマリコはこれまでの経験から、下着というものは人の体を保温、もしくは汗の吸収、そして保護するための着衣だと理解していた。
しかし土門から渡された下着は、その機能を何一つ満たしていないのだ。
ブラジャーを広げてみれば、胸部を覆う布はあるものの、トップの部分には…ポッカリと穴があいている。
ショーツに至っては脇もヒップも細いリボンしかない。
中央には申し訳程度に布がついているが、ど真ん中に切れ目のある必要性がマリコにはまったくわからない。
……というのは、嘘だ。
さすがのマリコも、世の中にセクシーランジェリーというカテゴリーがあることは知っている。
そして土門の「俺の気持ちを受け入れる」ということは、つまりそういうことだろう。
マリコは一人真っ赤になりながら、下着をクローゼットの奥に押し込んだ。
そして、約束の非番の夜。
部屋にやってきた土門に、マリコはしきりとビールを進めた。
一応…例のモノをつけてはみたが、恥ずかしすぎて、こうして土門の隣りにいても落ち着かない。
そこで、土門が酔い潰れてしまえば、記憶も曖昧になると踏んだのだ。
案の定、土門はソファに沈み込むと寝息を立て始めた。
「土門さん、風邪引くわよ。寝室へ行きましょう」
「……………ん」
マリコは何とか土門を支えて寝室へ向かうと、二人はベットへもつれ込んだ。
「おやすみなさい、土門さん」
布団をかけようとしたマリコの腕がぐいっと引かれる。
「きゃあ!」
マリコはもう一度土門の上に倒れ込んだ。
「残念だったな。今夜のビールはノンアルだ」
「えー!」
「えー、じゃない。セコい手を使いやがって。でも嬉しいよ」
「?」
「着てくれてるんだな。あの下着」
「な、なんで?」
「んー?ラインがな…」
土門の手がそろそろとヒップをなぞる。
するとシルクのパジャマにくっきりと下着のラインが浮き上がった。
土門は焦らすようにそのラインをなぞる。
「あっ…ねえ……」
「見せてくれないのか?」
「……………」
「榊?」
「み、見るだけよ?」
土門は苦笑する。
「お前、それは無理ってもんだろう?今夜は覚悟してくれ。………駄目か?」
子犬のようなすがる瞳。
「もう!こういうときだけ、ずるいわ…」
「マリコビームが最強とは限らんな」
嬉しそうに笑うと、土門はマリコの首筋に鼻を近づける。
甘い香りに包まれて。
今宵もムーンフラワーは美しく咲き乱れるのだ。
土門の手によって。
※メンズバレンタインデーとは9月14日に、男性が好きな女性へ下着をプレゼントする日だそうです。ただし、認知度は低くほとんど実施されていないそうな…( ̄▽ ̄;)
(こっそり)
管「送信ありがとうございました!(≧∇≦)管理人の頑張る源です。ぜひまたお越しください(^^)」
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「榊、これを受け取ってくれ!」
土門はラッピングされた紙袋をマリコに押しつけた。
「な、なに?」
「今日は『メンズバレンタインデー』だそうだ。俺の気持ちを受け入れてくれるなら、次の非番の日、これをつけて待っていてくれ」
一方的に告げると、土門は走り去ってしまった。
「俺の気持ちを受け入れる、って今更何を言っているのかしら……」
マリコの疑問はもっともだ。
二人はすでに思いを通じ合わせ、恋人として甘い日々を送っているのだから。
しかしその晩、紙袋を開けたマリコは「ええっ!?」と驚愕した。
袋の中身は下着…のようだった。
しかしマリコはこれまでの経験から、下着というものは人の体を保温、もしくは汗の吸収、そして保護するための着衣だと理解していた。
しかし土門から渡された下着は、その機能を何一つ満たしていないのだ。
ブラジャーを広げてみれば、胸部を覆う布はあるものの、トップの部分には…ポッカリと穴があいている。
ショーツに至っては脇もヒップも細いリボンしかない。
中央には申し訳程度に布がついているが、ど真ん中に切れ目のある必要性がマリコにはまったくわからない。
……というのは、嘘だ。
さすがのマリコも、世の中にセクシーランジェリーというカテゴリーがあることは知っている。
そして土門の「俺の気持ちを受け入れる」ということは、つまりそういうことだろう。
マリコは一人真っ赤になりながら、下着をクローゼットの奥に押し込んだ。
そして、約束の非番の夜。
部屋にやってきた土門に、マリコはしきりとビールを進めた。
一応…例のモノをつけてはみたが、恥ずかしすぎて、こうして土門の隣りにいても落ち着かない。
そこで、土門が酔い潰れてしまえば、記憶も曖昧になると踏んだのだ。
案の定、土門はソファに沈み込むと寝息を立て始めた。
「土門さん、風邪引くわよ。寝室へ行きましょう」
「……………ん」
マリコは何とか土門を支えて寝室へ向かうと、二人はベットへもつれ込んだ。
「おやすみなさい、土門さん」
布団をかけようとしたマリコの腕がぐいっと引かれる。
「きゃあ!」
マリコはもう一度土門の上に倒れ込んだ。
「残念だったな。今夜のビールはノンアルだ」
「えー!」
「えー、じゃない。セコい手を使いやがって。でも嬉しいよ」
「?」
「着てくれてるんだな。あの下着」
「な、なんで?」
「んー?ラインがな…」
土門の手がそろそろとヒップをなぞる。
するとシルクのパジャマにくっきりと下着のラインが浮き上がった。
土門は焦らすようにそのラインをなぞる。
「あっ…ねえ……」
「見せてくれないのか?」
「……………」
「榊?」
「み、見るだけよ?」
土門は苦笑する。
「お前、それは無理ってもんだろう?今夜は覚悟してくれ。………駄目か?」
子犬のようなすがる瞳。
「もう!こういうときだけ、ずるいわ…」
「マリコビームが最強とは限らんな」
嬉しそうに笑うと、土門はマリコの首筋に鼻を近づける。
甘い香りに包まれて。
今宵もムーンフラワーは美しく咲き乱れるのだ。
土門の手によって。
※メンズバレンタインデーとは9月14日に、男性が好きな女性へ下着をプレゼントする日だそうです。ただし、認知度は低くほとんど実施されていないそうな…( ̄▽ ̄;)
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