thanks!《3》
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(コメントの返信は『Re:』ページをご覧ください)
✨4周年を記念して、『4』にちなんだお礼です!✨
「もうすぐね、美貴ちゃんの結婚式」
「ああ…」
土門は壁のカレンダーに目をやる。
「今はブライダルエステ通いが忙しいみたいだ」
「ご主人のために綺麗にならなくちゃね」
「たいして変わらんさ」
「そんなこと言って!女の子が一番輝く日なのよ」
「それは………そうだろうなぁ」
土門は何かを思い出すようにマリコを見る。
「ところで、サムシング・フォーって知ってる?」
「いや」
「花嫁に幸せをもたらす4つのモノのことよ。結婚式にサムシング・フォーを取り入れると、一生幸せになれるという言い伝えがあるのよ」
「ほう。その4つのモノってなんだ?」
土門も興味をそそられたようだ。
「それはね……」
マリコはサムシング・フォーについて説明する。
「それでね、こういうのはどうかしら?」
「ああ。いいんじゃないか」
最後に二人は微笑み合い、美貴の幸せな結婚を願った。
そして結婚式当日。
「美貴ちゃん、ご結婚おめでとう!」
「マリコさん!」
純白のドレス姿の美貴は、嬉しそうにマリコの手を取った。
「とっても綺麗よ、美貴ちゃん」
「ありがとうございます!」
「今日は美貴ちゃんに渡したいものがあるの」
そういってマリコが取り出したのは、パールのイヤリング。
「これ……?」
「私が使ったものなんだけれど。美貴ちゃん、サムシング・ボローって知ってる?」
「もちろんです。だって私も…」
美貴はサムシング・ブルーにちなんでブーケのリボンに青を選んでいた。
「もしよかったら使ってもらえるかしら?」
「………………」
「美貴ちゃん?」
「嬉しいです。とっても……」
ポロリと涙を零す花嫁に、その兄がハンカチを手渡した。
「化粧が崩れるぞ」
「ありがと、お兄ちゃん。マリコさんのイヤリングも」
「おう。美貴………幸せになれよ」
「………うん」
美貴の結婚式はとても温かい雰囲気に包まれた、素晴らしいものだった。
ようやく父親代わりとしての肩の荷を降ろした土門は、その晩、ソファに沈み込むようにして妹の結婚式の写真を見返した。
美貴の耳元を飾るのは、かつてマリコがつけていたイヤリングだ。
「美貴ちゃんのドレスに、このイヤリングが似合って良かったわ」
マリコも隣に座ると写真を覗き込む。
「ああ。お前の時も似合っていたぞ」
「そう?」
「そうだ。……キレイだった」
土門は『マリコが一番輝いていた日』のことを思い出していた。
「ふぅん。過去形なの?薫さん?」
上目遣いにたずねるマリコ。
「いや。もちろん現在進行形さ、奥さん」
さらりと重なる唇が、妻の不機嫌を封じる。
新婚に負けじと、幸せな夫婦がここにも一組。
(こっそり)
管「送信ありがとうございました!(≧∇≦)管理人の頑張る源です。ぜひまたお越しください(^^)」
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「もうすぐね、美貴ちゃんの結婚式」
「ああ…」
土門は壁のカレンダーに目をやる。
「今はブライダルエステ通いが忙しいみたいだ」
「ご主人のために綺麗にならなくちゃね」
「たいして変わらんさ」
「そんなこと言って!女の子が一番輝く日なのよ」
「それは………そうだろうなぁ」
土門は何かを思い出すようにマリコを見る。
「ところで、サムシング・フォーって知ってる?」
「いや」
「花嫁に幸せをもたらす4つのモノのことよ。結婚式にサムシング・フォーを取り入れると、一生幸せになれるという言い伝えがあるのよ」
「ほう。その4つのモノってなんだ?」
土門も興味をそそられたようだ。
「それはね……」
マリコはサムシング・フォーについて説明する。
「それでね、こういうのはどうかしら?」
「ああ。いいんじゃないか」
最後に二人は微笑み合い、美貴の幸せな結婚を願った。
そして結婚式当日。
「美貴ちゃん、ご結婚おめでとう!」
「マリコさん!」
純白のドレス姿の美貴は、嬉しそうにマリコの手を取った。
「とっても綺麗よ、美貴ちゃん」
「ありがとうございます!」
「今日は美貴ちゃんに渡したいものがあるの」
そういってマリコが取り出したのは、パールのイヤリング。
「これ……?」
「私が使ったものなんだけれど。美貴ちゃん、サムシング・ボローって知ってる?」
「もちろんです。だって私も…」
美貴はサムシング・ブルーにちなんでブーケのリボンに青を選んでいた。
「もしよかったら使ってもらえるかしら?」
「………………」
「美貴ちゃん?」
「嬉しいです。とっても……」
ポロリと涙を零す花嫁に、その兄がハンカチを手渡した。
「化粧が崩れるぞ」
「ありがと、お兄ちゃん。マリコさんのイヤリングも」
「おう。美貴………幸せになれよ」
「………うん」
美貴の結婚式はとても温かい雰囲気に包まれた、素晴らしいものだった。
ようやく父親代わりとしての肩の荷を降ろした土門は、その晩、ソファに沈み込むようにして妹の結婚式の写真を見返した。
美貴の耳元を飾るのは、かつてマリコがつけていたイヤリングだ。
「美貴ちゃんのドレスに、このイヤリングが似合って良かったわ」
マリコも隣に座ると写真を覗き込む。
「ああ。お前の時も似合っていたぞ」
「そう?」
「そうだ。……キレイだった」
土門は『マリコが一番輝いていた日』のことを思い出していた。
「ふぅん。過去形なの?薫さん?」
上目遣いにたずねるマリコ。
「いや。もちろん現在進行形さ、奥さん」
さらりと重なる唇が、妻の不機嫌を封じる。
新婚に負けじと、幸せな夫婦がここにも一組。
(こっそり)
管「送信ありがとうございました!(≧∇≦)管理人の頑張る源です。ぜひまたお越しください(^^)」