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「宇佐見さん、このキュウリとナス…鑑定に使うの?」

呂太は、冷蔵庫に野菜をしまう宇佐見の後ろ姿に問いかけた。

「いや、違うよ。お盆用に買ったんだけど、帰りまで冷蔵庫に入れておいてもいいかな?」
「僕は全然構わないよ。でもお盆…に食べるの?」

宇佐見はいたずらっ子の様な顔を見せる。

「キュウリは馬に、ナスは牛に変身するんだよ」
「ええー!!!」

予想通りの反応に、宇佐見は笑い声を上げた。


同じ頃、屋上では。

「土門さん、お盆は夕雨子さんのお参りに行かないの?」
「事件でそれどころじゃないな…。代わりに、こうして空に向かって手を合わせるさ」
「空?」
「ああ。この空はどこへでも繋がっているだろう?きっと夕雨子の元にも」
「そう、よね」

「でも、それだけじゃない」
「え?」
「権藤にも、そしてきっと木場刑事にも…な」
「……………」
「そんな顔するな」
「だって…」

「お前は俺が夕雨子のことを思い出すのは嫌か?」
「ううん。そんなことない」
「だろ?俺も同じだ。榊、俺は今のお前が好きだ。そしてそのお前を作ってくれたのは、ご両親であり、仲間であり、木場刑事だ」

「一人、忘れてるわよ」
「ん?」
「誰よりも大切な人をね…」

西日が眩しくて、マリコから表情は分からない。

でも、きっと。

その人は今も。

マリコの隣で、優しく見守ってくれている。



(こっそり)
管「送信ありがとうございました!(≧∇≦)管理人の頑張る源です。ぜひまたお越しください(^^)」


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