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3人が会場に着くなりヤミは「便所」といってあっという間に姿を消してしまった。
取り残されたフィンラルとリンは深いため息をついた。
「少し待ちましょうか」
「そ、そうですね―――――あ、リンさん。後ろ」
フィンラルにそう言われて振り返ると、人ごみにまぎれて仮面の男――ヴァンジャンス団長がこちらを見てほほ笑んだ。
なぜかその様子に隣にいたフィンラルが黄色い歓声をあげる。
「リンさん!!『金色の夜明け』の団長がにこってしました!!にこって!!」
「フィンラル」
「はい!!すみません!!」
揃いも揃って私をからかうんだから――とリンは頭を抱える。
碧の野薔薇の団長を散々いじり倒してきた彼女だが、改めて逆の立場になると程々にしようと思った。
何やら騒がしい声がしたので、嫌な予感がした二人はその場に向かうと、予感は的中し銀髪の少年にヤミが絡んでいた。
「いたいたヤミさん―――!こんなとこで何してんですかもう」
「あ?今コイツの息の根とめるとこだ」
「いやダメですよ。騎士団長が受験生殺しちゃ・・・つか何で試験場に降りちゃってんですか」
「ウンコいってたら迷った」
「って―――ヤミさん、この子、同郷の銀髪の少年です!わー会いたかったー!」
「えっえっ、貴女はもしかして『伝説の聖女』様・・・・!?」
「そうそう!って自分で肯定するのも恥ずかしいんだけど―――リンです。よろしくね」
「うわ!うわーーー!オレ、アスタって言います!!!リンさんのことずっと尊敬してます!!!よろしくお願いします!!!」
「おい秘書、盛り上がってるとこわりぃんだけど早く上あがってくんね」
「オイ、あれってフィンラル・ルーラケイスだ。希少な空間魔法の使い手・・・!しかし任務に支障をきたすほどのとんでもない女好き!」
「あれは光の精霊を従える『伝説の聖女』と呼ばれたリンじゃないのか・・・!?ということは・・・
あそこにいるお方は破壊神 ヤミ・スケヒロ・・・!『黒の暴牛』の団長――!」
外野が彼女たちの噂をする中、「受験生の諸君――待たせたね」とヴァンジャンスの声が会場に響き渡った。