11
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
Side Yami...
「ヤミさん・・・!先に行きます・・・!」
「おい待てリン―――――!」
何か嫌な予感がしたオレはリンに叫んだがあいつは聞く耳を持たず、あっという間に光魔法であの戦場へと向かっていった。
そして空からは光魔法の無数の矢と、それを遮るようにリンの光防御魔法が覆うが間に合いそうもなかった。
ユリウスの旦那の魔法でその国土全体を覆う矢が降り注ぐことはなかったが、オレがたどり着いたころには、二人の倒れた姿と、ウィリアム・ヴァンジャンスの仮面がそこに置かれていた――――
そこで瞬時に察する。今目の前にいるあの、ウィリアム・ヴァンジャンスが、敬愛していたユリウスの旦那と、誰よりも愛していたはずのリンを手に掛けたのだ。
言いようのない怒りが沸き上がる。全身の血が逆流したかのような感覚だ。ふつふつとマナがこの憤怒と呼応するかのようにオレを支配した。
「・・・どういうことだ・・・ヴァンジャンス・・・!」
「ごきげんよう、ヤミ・スケヒロ・・・私はリヒトだ・・・ウィリアムは眠っているよ」
「あ?覚悟できてんのか?」
二人の様子を近くで見る限り、ユリウスの旦那はまだ息はあるようだが、リンの体の周りは血の海ができており血の気を失った顔からおそらくもう死んでいることがわかった。
どれだけリンが金ピカ仮面団長を愛していたか、大切にしていたか、10年前から知っていたオレは怒りと同時にも泣きたくもなった。
何故こいつがよりによってウィリアム・ヴァンジャンスに殺されなければならなかったのか――――
「・・・この男はもう死ぬ!最後までこの国の人間を守り抜いた・・・敬意を表するよ、魔法帝ユリウス・ノヴァクロノ」
そしてリンの亡骸をを横抱きにした白夜の魔眼の党首を追おうとすると、突如として空間魔法から出てきた白夜の魔眼の下っ端があいつを迎えに行く。
逃すまいと闇魔法で斬りかかったがタイミングを逃し、あの男はリンの亡骸を抱いて、空間魔法の中に入っていった。
とりあえず倒れているユリウスの旦那の回復が先かと幾分か冷静さを取り戻したオレはもとに駆け寄り、少し息のある体を仰向けにする。
「ユリウスの旦那・・・しっかりしろ・・・!」
「リンが・・・私を守ってくれてね・・・でも彼女は攫われてしまったよ・・・
ヤミ・・・さっきの魔法凄いね、空間を斬るなんて。本当に凄い・・・魔法騎士になったね。」
「・・・だから、もう28だって言ってんだろ・・・いつまでもガキじゃねーんだ・・・」
「頼もしいね・・・次の世代がしっかりと育ち・・・さらに次の世代が芽吹いている・・・私の思いは・・・次代の魔法騎士達へと続いている・・・
白夜の魔眼頭首は・・・魔石の力を使わずとも国民全員を殺すすべを持っていた・・・彼の真の目的は他にある・・・!
この国に・・・何か恐ろしいことが起こるのかもしれない・・・魔石を奪われてしまいすまない・・・魔法帝としてあるまじき失態だ・・・」
「ふざけんなよ旦那・・・リンも死んでるかもしれねえのに・・・何勝手にいこうとしてんだ・・・・!んなのぜってーゆるさ・・・」
「ヤミ・・・後のことは任せたよ・・・あー・・・いろんな魔法が見れて楽しかったなあ・・・」
そう言って、ユリウスの旦那は喋らなくなった。表紙のないユリウスの旦那のでかい魔導書が消えいく。声をかけようとも届かない。
白夜の魔眼の党首を取り逃がし、リンも、ユリウスの旦那も自分は守れなかった―――ーー
唇を噛み締める。この失態を、オレは一生許さないだろう。とりあえず、側近のマレウスと回復魔導士のおっさんをよびに行こうと崩れた足を奮い立たせた。
「ヤミさん・・・!先に行きます・・・!」
「おい待てリン―――――!」
何か嫌な予感がしたオレはリンに叫んだがあいつは聞く耳を持たず、あっという間に光魔法であの戦場へと向かっていった。
そして空からは光魔法の無数の矢と、それを遮るようにリンの光防御魔法が覆うが間に合いそうもなかった。
ユリウスの旦那の魔法でその国土全体を覆う矢が降り注ぐことはなかったが、オレがたどり着いたころには、二人の倒れた姿と、ウィリアム・ヴァンジャンスの仮面がそこに置かれていた――――
そこで瞬時に察する。今目の前にいるあの、ウィリアム・ヴァンジャンスが、敬愛していたユリウスの旦那と、誰よりも愛していたはずのリンを手に掛けたのだ。
言いようのない怒りが沸き上がる。全身の血が逆流したかのような感覚だ。ふつふつとマナがこの憤怒と呼応するかのようにオレを支配した。
「・・・どういうことだ・・・ヴァンジャンス・・・!」
「ごきげんよう、ヤミ・スケヒロ・・・私はリヒトだ・・・ウィリアムは眠っているよ」
「あ?覚悟できてんのか?」
二人の様子を近くで見る限り、ユリウスの旦那はまだ息はあるようだが、リンの体の周りは血の海ができており血の気を失った顔からおそらくもう死んでいることがわかった。
どれだけリンが金ピカ仮面団長を愛していたか、大切にしていたか、10年前から知っていたオレは怒りと同時にも泣きたくもなった。
何故こいつがよりによってウィリアム・ヴァンジャンスに殺されなければならなかったのか――――
「・・・この男はもう死ぬ!最後までこの国の人間を守り抜いた・・・敬意を表するよ、魔法帝ユリウス・ノヴァクロノ」
そしてリンの亡骸をを横抱きにした白夜の魔眼の党首を追おうとすると、突如として空間魔法から出てきた白夜の魔眼の下っ端があいつを迎えに行く。
逃すまいと闇魔法で斬りかかったがタイミングを逃し、あの男はリンの亡骸を抱いて、空間魔法の中に入っていった。
とりあえず倒れているユリウスの旦那の回復が先かと幾分か冷静さを取り戻したオレはもとに駆け寄り、少し息のある体を仰向けにする。
「ユリウスの旦那・・・しっかりしろ・・・!」
「リンが・・・私を守ってくれてね・・・でも彼女は攫われてしまったよ・・・
ヤミ・・・さっきの魔法凄いね、空間を斬るなんて。本当に凄い・・・魔法騎士になったね。」
「・・・だから、もう28だって言ってんだろ・・・いつまでもガキじゃねーんだ・・・」
「頼もしいね・・・次の世代がしっかりと育ち・・・さらに次の世代が芽吹いている・・・私の思いは・・・次代の魔法騎士達へと続いている・・・
白夜の魔眼頭首は・・・魔石の力を使わずとも国民全員を殺すすべを持っていた・・・彼の真の目的は他にある・・・!
この国に・・・何か恐ろしいことが起こるのかもしれない・・・魔石を奪われてしまいすまない・・・魔法帝としてあるまじき失態だ・・・」
「ふざけんなよ旦那・・・リンも死んでるかもしれねえのに・・・何勝手にいこうとしてんだ・・・・!んなのぜってーゆるさ・・・」
「ヤミ・・・後のことは任せたよ・・・あー・・・いろんな魔法が見れて楽しかったなあ・・・」
そう言って、ユリウスの旦那は喋らなくなった。表紙のないユリウスの旦那のでかい魔導書が消えいく。声をかけようとも届かない。
白夜の魔眼の党首を取り逃がし、リンも、ユリウスの旦那も自分は守れなかった―――ーー
唇を噛み締める。この失態を、オレは一生許さないだろう。とりあえず、側近のマレウスと回復魔導士のおっさんをよびに行こうと崩れた足を奮い立たせた。