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「ンッンッンッ・・・受肉は妨げられましたが・・・愉快な余興でした・・・魔導書だけでもひとまずはといったところですか」
「待ちなさい 悪魔。リヒトの魔導書は渡さないわ」
セクレとともに私は悪魔に立ちはだかる。
セクレは禁術魔法で悪魔を封印したが、悪魔は完全に封印される前に、次の計画で自分の目的を達成するため、邪悪な魂を植え付けながらエルフの転生魔法を唱えた。
天界へと導かれる魂は黒く染まった。完全に悪魔に邪心を植え付けられる前に、私は浄化魔法を唱える。
「ンッンッンッ・・・いくら天使のあなたが魂を浄化しようとも、この悲劇は拭えませんよ・・・リン。また会いましょう・・・その時はあなたも
悪魔は不気味な笑い声を残して、セクレの封緘魔法によって消えていった。
「セクレ・・・リン・・・無事かい!?」
何故彼は自分の身を顧みず人の心配をするのだろうか。
全身血まみれのルミエルの体を治そうとすると、「自分の体のことだから、長くないことはわかっているよ」と回復させるのを止めた。
「私が悪魔に施した封印はいずれ解けてしまいます。私達の目指した平和な未来が奪われてしまう・・・!」
そう言ってセクレは私を見た。もう命の残り時間が少ないルミエルにどうやら魔石を使いたいらしい。
「セクレ、それ以上の魔石を利用したらあなたは人ではなくなってしまうわ。それでも、この魔石を使おうというのね?」
「王子をここで死なせるわけにはいきません。リヒトが言うように・・・彼は未来の希望なんです・・・!」
彼女の強い意志を止める気はなかった。せめて、彼女の禁術魔法の副作用が軽減できるようマナを分け与える。
「セクレ、あなたの封緘魔法がいずれ解ける時、この地に生まれ変わるよう転生体を送るわ。その時再びルミエルと貴女と悪魔の決戦を迎えましょう」
彼女は力強くうなずいた。そしてルミエルはセクレの封緘魔法と魔石の力で長い時の間、眠ることとなった。
恵外界 ハージ村
500年の時を超えて亡き魔神の頭の上でクローバー王国を見守って来た初代魔法帝の石像がある。
そこの近くの小さな教会で、純白の魔導書とともに赤子の女の子が拾われた。