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ルミエル王子の妹テティアと、エルフのリーダー リヒトの結婚式当日―――
ほとんどのエルフがその結婚式を待ち望み、祝福をあげるため集まっていた。
私は二人に頼まれて、彼とテティアの結婚に洗礼を与える司式者として式の進行を務めた。
しかし、その彼らの幸せを願っている最中、悲劇は起きる。
上空に結界が張られ、先ほどまで穏やかな快晴だった青い空は、真っ赤な邪悪な赤黒い空へと姿を変えた。
そして、上空にあがった球体の魔導具から無差別に光魔法が攻撃を放つ。先ほどまでの彼らを祝福する幸せな雰囲気が一変、悪夢のような悲鳴に包まれた。
「あの魔導具は・・・私達の・・・!?」
魔力が奪われ、反撃ができない。そして結界が張られてこの場から逃げることもできない。
上空には王子とともに開発に勤しんだ・・・平和と平等のために完成を夢見た魔導具が浮かんでいた。
混乱と動揺とともに無惨にもエルフの仲間たちが次々と死んでいく。
こんな針の筵にされることなど・・・あってはならないことだった。
小高い丘の上で人間の王貴族たちがその様子を、恐怖で引きつりながらも恍惚とした顔で見て笑っている。
エルフの魔力を奪って、あの魔導具を介して自分たちのものにしようとしているのだろう。なんと強欲で無慈悲な者たちだろう。
今までにない怒りが人間に沸いた。光魔法で人間達に裁きの鉄槌をくだそうとするが、あの魔導具の攻撃魔法が体を貫いた。
「リン様―――!!」叫ぶパトリの声が聞こえ、絶望に染まったリヒトの顔が目をかすめて・・・だんだんと重くなる瞼に身を預けた。