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「――――ああ、嫌な夢だった。」
一瞬の夢だったがずいぶんと寝ていたらしい。
エントランスホールのソファで寝ていた私は、誰かにかけてもらった毛布をぎゅっと抱きしめた。
500年前の私は、次に転生する私に悪魔との決戦を託し、あの世の“本体”の姿に戻った。
悪魔は悪魔で、私を闇につき堕とし手に入れるために、現代まで用意周到に準備を行ってきたのだろう。
こうやってご丁寧にも、宣戦布告までしてきたことだし。
「起きたか、リン。ずいぶんうなされてたぞ」
「そりゃ、悪魔と喋ってましたから」
そう言うと、ヤミさんは「はあ?」と眉をひそめた。まあこんなこと言っても信じてもらえないしな・・・と思って無視する。
「ヤミ団長オオオ!リンさあああああん!!腕っっ治りましたーーーー!」
アスタ君の騒々しい・・・いや元気な声が響いて、『黒の暴牛』に再び活気が戻った。
どうやって古代魔法を解いてきたのかは気になるところだが、とりあえず彼の元気な姿にひとまず安心する。
「おーよかったね」
「おかえりー」
「軽ーーーーーっっ!!!
何と魔石見つけてきましたよおおお!!」
「マジか!よし小僧腕治って最初の任務だ、酒買ってこい」
「ええええ超速で行ってきてやりますよおおお」
アスタ君が任務帰りだというのにヤミさんにこき使われて素直に酒の買い出しに出ていってしまった。
「団長、リン」
私に抱き着いてくるバネッサ。おっぱい柔らかいな。そしてなんだかすごい久しぶりな気がする。
「おかえりなさーい、バネッサ」
「おう、おかえりー」
「ただいま!!」
「って、この子なにー?可愛い」
バネッサの肩に乗る赤い猫。にゃおん、といって私にすり寄って来た瞬間、不思議な魔力を感じた。
「ふふふーまだ秘密ー。それよりも酒よ、酒!」そう言ってまだ開封してない酒瓶を持ってきたバネッサは私にお酒をついできた。
横目で赤い猫を見やると「にゃおん?」と首を傾げる。この世の理に干渉する存在か――――私と居合わせるのは何かの縁なのだろうか。
とにかく今日は長い一日になりそうだ。