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体力が回復し団員たちが元気になったところで、海底神殿の住民たちに感謝されながら見送られた私たちは、『黒の暴牛』本部へと帰還した。
「魔法帝に報告に行く。チャミ公捕虜持ってついてこい。フィンラル空間魔法頼む」
「いってらっしゃーい」とソファでゴロゴロしてるとヤミさんはいつものごとく私の首の根っこを掴んできた。
「オレの秘書も行くんだよ、だれてんじゃねえ」
ヤミさんとチャーミーとフィンラルとアスタ君と私・・・という何とも珍しいメンバーで王貴界にたどり着いた私たち。
さっそくフィンラルはナンパしに街へと繰り出し、私たちは魔法騎士団本部へと向かった。
一連の海底神殿での報告を聞いた魔法帝は、険しい顔でその報告を静かに聞いていた。
「―――なるほど 三つ目の眼か・・・とりあえず遺体は解剖に回し生きている白夜の連中は尋問にかけてみよう。」
「うす。ほいじゃ魔石」
「ご苦労だったね・・・聞いてるだろうけどラクエで戦った騎士団員に多数の死傷者が出た・・・彼らも浮かばれるだろう。
君たち黒の暴牛は、一人の死者も出さずに今回の重要な任務を全うした・・・素晴らしいことだ!
リンのサポートもあるだろうけど本当に・・・立派な魔法騎士団団長になったね・・・ヤミ。」
「・・・いやオレもう28なんで恥ずかしいからやめて。」
くすっと笑う私をヤミさんが「ああ?」とすごんだ。怖いからやめてほしい。
「自分が正しいと言いたいならばそのやり方で進んだ先の実績で示せ。
ユリウスの旦那―――あんたが言った言葉だ・・・
前にも言った通りオレはただ証明しただけだ。アンタは正しかったって。
オレが間違ってなかったってことはコイツらが証明してくれた」
「アスタくん・・・また一つ実績を積んだね。君はまた一歩魔法帝に近づいた!これからも期待しているよ。」
『お取込みのところ失礼します魔法帝―――!!かねてよりダイヤモンド王国と小競り合いのあった国境付近の町キテンにダイヤモンドの一部隊が攻撃を仕掛けてきたようです!』
喜びもつかの間―――側近マルクスからせわしなく通信魔法が送られてきた。
現場の映像が映し出される。それは無数に飛び回る敵国―――ダイヤモンド王国の軍勢だった。
「なっ何ですかこの数はァァァァ!」とその映像に叫ぶアスタ君。無理もない、本気で相手はキテンを侵攻しているのだから・・・。
『警護していた魔法騎士団員はほぼ壊滅してしまいました・・・!』
「いつものちょっかいではないようだね・・・それに・・・この軍勢を率いている彼らは―・・・“八輝将”の3人だ・・・!」
「何ですか!?八輝将って!」
「ダイヤモンド王国最強の八人だ。クローバー王国での魔法騎士団団長みてーなもんだな」
「えええそれって激やばじゃ・・・」
『マズイ・・・!キテンは国境防衛の要!ここを落とされるとダイヤモンドに一気に侵略されやすくなってしまう!
あっ・・・また彼らです!ここ数年国の危機に逸早く駆け付け圧倒的な活躍で最強の団へと伸し上がった・・・『金色の夜明け団』!』
マルクスの言葉とともに映像に映し出されるユノ君たちとウィリアムさん。
「さあみんな・・・野蛮なお客には帰ってもらおう」
あ、私いまモニター越しに見る久々のウィリアムさんに胸がときめいてる・・・。もう会えないかと思っていたから嬉しいとほわわと顔をほころばせていると、隣にいたヤミさんに鳩尾を殴られた。
「な、何するんですかヤミさん・・・」
「てめえ戦場だぞ、ほわほわ花を飛ばしてんじゃねえ」
「金色の夜明けが駆けつけてくれたものの敵は八輝将が三人いるうえあの数だ―――まだ援軍を向かわせたいが今すぐあの場に向かえるのは・・・」
「オレも行きましょうか?ユリウスの旦那。確かあの町フィンラルが行ったことあったはず・・・」
「ヤミ!君が言ってくれるのなら助かるよ・・・!もしかしたら陽動の可能性もあるから私はうかつには動けない。国王もいるしね」
「おい秘書、フィンラル呼んで来い。そんで先に行ってろ」
「承知しました」