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『金色の夜明け』団本部に到着した私とヴァンジャンス団長――――もといライアと魔法騎士団本部に向かう。
その一方会議室では、フエゴレオン団長がいなくなって統率が取れなくなった団長たちがぴりぴりとした空気でその場に臨席していた。
「ンフフフフ・・・!まさか団長が4人と聖女もいながらテロリストの核を逃がすとは・・・」
「カカ!てめーらが相手してたダイヤモンドやスペードやらの侵略国家の末端とはワケが違ったんだよ」
『紫苑の鯱』団長ゲルドル・ポイゾットがそのぴりぴりとした空気の中口火を切ると、それに噛み付くようにジャック・ザリッパー団長が声を荒げる。
「ンフフフ・・・!私の団より星の数が少ない団が言ってくれるね・・・!それよりもあの聖女様は団長会議の枠だろうヤミ!なぜいない!」
「まあ落ち着けよ。どうせ金ピカ仮面団長と来るだろ。いつものように」
「カカッあいつぁてめえんとこの顧問だろ!!愛想つかされてんじゃねえの」
「外野は黙ってろこのガリガリ顔面ラインマン」
「耳障りだ・・・元平民に異邦人・・・少し黙れ」
『銀翼の大鷲』団長ノゼルが窘めるとヤミがすかさず「何ですか?仲間に入りたいんですか王族さん」とあおり始める。
その横で『碧の野薔薇』団長シャーロットがぶつぶつと文句を言っていた。
「馬鹿馬鹿しい・・・うるさい男どものせいで全く話が進まん。
(なんでヤミが隣なんだ~~~~リン(あいつ)がいないせいじゃないか!落ち着けシャーロット平常心平常心・・・)」
「『紅蓮の獅子王』の臨時の団長はまだ決まってないんですね。フエゴレオンさんがいてくれたら良い感じにまとめてくれたんですけどね~~」
最年少の団長である『水色の幻鹿』団リルが場を和ませようと「見てください!フエゴレオンさんの顔真似~~」と披露し始めると他の大人たちに「何をしている貴様・・・」と一蹴された。
「―――みんな待たせたね。遅くなってすまない」
そういって会議室に入って来た『金色の夜明け』団長ヴァンジャンスと、『伝説の聖女』リンをほかの団長たちは怪訝な顔で見つめる。
「何をしていた・・・ヴァンジャンス、リン」そう問いかけるシャーロットに、「いや・・・少し手が離せない用があってね」と答えるヴァンジャンス。
「私も。たまたま廊下でヴァンジャンス団長と居合わせてしまって」と和やかに事を収めようとするリンに、ヤミが「どうせ二人でイチャイチャしてたんだろ」とつぶやいた。
「ヴァンジャンス貴様・・・戦功叙勲式の日何をしていた・・・?式に自団員が出席する際は団長も同行する決まりのはずだ・・」
このご時世、どれが裏切り者か疑われている中、最も容疑がかけられている彼を突き詰めようとノゼルが矢継ぎ早に質問した。
ヤミがまあまあ、とその場をなだめようとする。
「みんなして金さんを責めんなよ。だってオマエ・・・光魔法使わないもんな?」
「そうだね・・・」
「カカカ!そんなこと言っちゃあ、こいつより一番怪しいのは光魔法の聖女様だと思うがな。」
友人への疑いにぴくりと眉を動かしたシャーロット・ローズレイはジャック・ザリッパーを睨みつける。
「・・・神の使いである聖女を疑うというのか?神への冒涜だと思え」
「ふふ、ありがとう。シャーロット」
「お前も黙ってないでたまには威厳を出さないと男にのされるぞ、リン」
「そもそも俺たちを呼びつけたユリウスの旦那はどこにいんだー!?俺たちのこと忘れてどっか行ってんじゃねーだろうなあのオッサン!」
ヤミの言葉に団長一同は「あり得る」と珍しくも心の中が一致した瞬間だった。
側近マルクスが通信魔法でタイミングよく団長たちの前に姿を現した。
『皆様大変お待たせいたしました!準備が整いましたので騎士団長会議を別室にて行わせて・・・』
「てめーがこいや」
「まあまあ、ヤミさん。行きましょう」
そう言って宥めるリンに、ヤミはちっと舌打ちしてその場は丸く収まった。