06
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北区に降り立つとそこは思ったより悲惨な光景だった。
そこにいたのはアスタ君とノエルちゃん、そしてフエゴレオン団長の弟。敵はあのぐるぐる包帯の男と言ったところか。
「リン様―――――!!聖女様!!!兄上を助けてください、兄上を・・・嘘だ・・・こんな・・・」
取り乱している弟くんの視線の先には片腕を削がれて意識のないフエゴレオン団長が倒れていた。だが、まだ魔導書が消えていないということは希望はある――――
「光回復魔法 女神の祝福」
私の背中から翼が生える。翼はフエゴレオン団長を包み込み、繭のように私とフエゴレオン団長を覆った。
「これからしばらく、私はこの繭から出てこれないのであとは頼みましたよ――――皆さん」
「任せろ(任せてください)!!!」
アスタ君とノエルちゃんの力強い返答に頷き、視界は光に包まれる。
これは、一人しか回復できないけれど絶対的に回復力を高め、ガードも行える緊急超回復魔法。
フエゴレオン団長の切断された腕から光の魔力を感じた。おそらく・・・ウィリアムさんのもう一人の顔だろう。
繭の中でフエゴレオン団長がうっすらと意識を戻し、私の名前を呼んだ。
誰に対しても優しく統率力の取れるあなたはここで死んでいい人じゃない。
「裏切り者はわかっています・・・団長。今はもうゆっくり休んでください・・・」
そう言うと、彼は少し安心したのかそのうっすらと開けた瞳を閉じた。
いつかこうなることはわかっていたはずなのに・・・自分の不甲斐なさを知った。
ウィリアムさんとこのまま時が止まってしまえばいいという自分のエゴで、この襲撃を止められなかった自分のせいだ。
彼の裏切りが公になるのが怖くて逃げてしまった結果、罪のない団長が守れなかったのだ―――――
「ごめんなさい・・・フエゴレオン団長・・・」
誰も許してくれない私の謝罪は光の中で消えていった――――――