05
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程なくして、『黒の暴牛』『金色の夜明け』の新人たちを見つけてユリウス様は「やあやあ、いらっしゃい若者たちよ」と声をかけられていた。
彼の姿を知る者は即座に跪き、知らない者は―――まあ、こんなにフランクに話しかける魔法帝も珍しいだろう――――ぽかんと口を開けていた。
『金色の夜明け』の眼鏡をかけた若者はアスタ君とユノ君に魔法帝だと教えるとその驚いた声が響き渡った。
「ってリンさあああああん!?何してんすかこんなところで―――!?」
「んーー、あなたたちのお目付け役?」
「確かに、こいつうるさいですもんね――――バカスタ」
「誰がバカスタじゃああああい!!!」
ノエルちゃんとアスタ君のやりとりに仲良くなったんだなあとくすくすと笑う。
ユリウス様が隣でぼそっと「まるで昔のきみとヤミのようだよ」とつぶやいた。あんな元気だったったけ私たちと首をかしげた。
そして早速、魔法騎士団本部で魔宮の報告をユリウス様と聞くことになった。
ユノ君からは四大精霊の一つ―――風のシルフが彼を選んだことが発覚した。まだ彼女を思うように使えないらしくここでは精霊の召喚は拝めなかった。
そしてアスタ君からは2本目の反魔法の剣が扱えるようになったと聞いた。確かそれぞれの剣に何か意味があったと思ったが―――私の前世の記憶はあまり思い出せなかったので言葉に出すのはやめた。
ひととおり任務の報告を終えたところで、アスタ君とユノ君がずっと魔法帝に聞きたかったこと―――
「どうやったら魔法帝になれるか」―――――その答えを、ユリウス様に勇気をもって問いかけた。
ユリウス様は笑い声とともに「そうか、君たちは魔法帝を目指してるんだね。騎士団員たるものそうでないとね!」と温かく返答する。
『金色の夜明け』の眼鏡少年は二人を窘めていたが、ユリウス様はその言葉を制止した。そして、彼の魔法帝としての顔に私でさえ思わず背筋が凍った。
「実績だよ。
プライドだけでは人を守れないし、信頼は実績の後についてくるものだ。
“魔法帝”に求められるものはただ一つ・・・“最強”と言わしのめる実績だ。
実績を出せ。ひたすらに実績を積むこと・・・それがすべてだ。
それが出来ない者は頂点に立つことなど出来はしない・・・!」
その言葉に誰もが怖気づくだろう。なのに、彼らは「望むところです・・・!」と強い意志を秘めた瞳でユリウス様に言った。
そう言ってくれて同郷の私も鼻が高いと顔が綻ぶ。
「さてと!実は今日『星』所得数が特に多い騎士団員達を集めて戦功叙勲式をするんだ。君達もぜひ参加してってくれ!」
ユリウス様はいつの間にか顔を緩めてアスタ君たちに言う。まあそのためにわざわざ今日にしたんだろうけれど・・・
会場にはすでに戦功叙勲式のメンバーが集まっており、その顔触れは錚々たるメンバーであった。
「さて・・・君たちは彼らより実績を出せるかな・・・?」そう言って不敵に笑うユリウス様は少し彼らに意地悪だと思った。