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夢小説設定
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王貴界と平界の間にある小さな町の小高い丘の上に、満天の星空が見えるリストランテがあった。
ウィリアムさんのエスコートで馬車から降りて、見たことのある景色に「ここって―――」というと、ウィリアムさんは頷いた。
「『灰色の幻鹿』にいた頃、この町で任務をしたことがあっただろう。」
「胡散臭いシスターの魔法ドラッグ事件ですね・・・あの頃と違って治安もよくなりましたね」
「あのあとインフラ整備も力を入れたからね―――古い遺跡も発見されて今は観光地にもなっているよ」
ウェイターがこのリストランテで一番いい席に案内してくれた。空を見上げるとたまに流れ星が光り、静かな夜が任務の日常を忘れさせてくれる。
「あの頃から何年も経ったんですね、私たち。必死で目の前を進んできましたけど、振り返るとこんなきれいな景色があっただなんて―――」
「君は働きすぎだよ、リン。もっと休息が必要だ」
「ふふ、ワーカホリックのウィリアムさんに言われても説得力がないですよ――――」
食前酒が用意され、私たちは「クローバー王国の未来に、乾杯」とコツンとグラスを鳴らした。