05 腹黒クイーン
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自分の部屋に戻り、今回の件はことが大きくなりそうなのであまり突っ込まないようにしようと肝に銘じた。
でも、もしアズールの身に危険が起こるようなことがあれば・・・
全ての魔力をかけてでも守らなければならない。
「3日後の日没までと言ってた・・・構えるのはその時かなあ」
淡く光る巻貝の髪飾りを優しくなでる。アズールから貰った大切なプレゼント。
彼の洞察力には感心する。私のユニーク魔法は誰にも見せたことがないのに核心をついたような分析に感嘆したものだ。
今日は彼の部屋に押し掛けるのはやめようと思い、シャワーを浴びて寝巻に着替えた。
すると、ノック音が聞こえて、扉を開けるとアズールの姿があった。
「夜分にすみません。少し気になることがあって」と、不安そうな顔をしたアズールを疑問に思いながら部屋に招き入れる。
コートとハットを受け取ってハンガーにかけると、罰が悪そうにアズールは「リン」と呼んだので振り返る。
「どうしたの?泣きそうな顔して」
「契約の内容、イソギンチャクの話、全て聞いたのですか?」
「うん」
「どう思いましたか?卑怯な男だと思いましたか?」
「え、何言ってるのアズール。いつものことでしょう」
なんでそんなに怯えてるの?と首を傾げると、アズールは驚いた顔をして私に差し迫った。
「怒ってないですか・・・?」
「何をどういう風に怒るかわからないのだけど。それを聞いても彼らの自業自得だと思ったし。
さらに全員を自由にしてほしいなんて無茶な願いに耳を傾けた貴方はむしろすごいと思ったよ。騙される方が悪いじゃない」
アズールは面食らった顔をしたが次第に笑い出した。むしろ、怒ると思って隠してた方が心外なのに。
「ああ、やはりあなたを愛すると決めて正解でした。伊達に同じ境遇を歩んできた仲ではないということですね。」
「正義を振りかざすいいとこ育ちのお坊ちゃんはこれに怒るのかもしれないけどね。」
アズールはぎゅっと私を抱きしめた。ちょっと泣きそうな顔がまた私だけのものという感じがして優越感がくすぐられる。
「2号店楽しみだなあ」
「ふふ、そうですね。しかしお勉強をさぼっていてはいけませんよ」
05 腹黒クイーン
崩壊まであと3日