03 安眠トランキライザー
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モストロ・ラウンジの営業が終わり、リンの部屋に向かう。
夜更けに女性の部屋に行くのも些か無粋だと思うが、毎日の営業があるのでしょうがない。
最近売り上げがいいのでクリスマスプレゼントは羽振りをよくしてもいいだろう。
彼女の喜ぶ顔を想像すると頬が不思議と緩んでしまう。
学校を抜け出して、薔薇の国のリストランテまで足を運ぼうか。今度のプレゼントは彼女とお揃いの腕時計でもいい。
あの巻貝の髪飾りをプレゼントしたときの高揚感は、今でも忘れられなかった。
ノックすると目をこすりながらリンは扉を開ける。
「こんな時間までお疲れ様です、アズール先輩」
「起こしてしまいましたか?遅くなって申し訳ありません。」
学園長も女性であることを考慮し一人部屋を用意してくれたのだが、甘やかしすぎだとも言いたくなるくらい、寮長の部屋と遜色ない部屋の広さだった。
貝殻を模したピンクのソファに座るように促され、僕の寮服とハットを渡すと、ハンガーにかけて軽くブラッシングをしてくれた。
ジェイドから教えてもらったのだろうか、淹れてくれた紅茶がなかなかの美味だった。レモングラスの匂いが鼻をぬける。
彼女のことだから、口には出さないがカフェインレスであることもポイントが高かった。
「お気遣いいただきありがとうございます、リン。早速ですが、お仕事の話をしても?」
「どうぞ~」
ふああ、とあくびをしながら対面するソファに座ったリンの心の中はさしずめ「手短に話せ」だろう。
寮の外では敬語で話す彼女も、部屋に入ると無意識に敬語を外してリラックスしている。
先日プレゼントした、淡い紫を基調とした肌触りの良さそうなふわふわとした素材の寝巻きがよく似合っていた。