02 臆病アドマイア
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「ああ、やはり貴女にはかなわない。
そうです。昔から、貴女は大切で手放したくなくて愛おしい女性です。
さあ、スコーンを食べたなら部屋に戻りなさい。夜、仕事の話をしに行きますので、それまで体を休めてください」
そう言って私をベッドから追い出そうとしたのだが、アズールさんの手は止まり、少し気になって後ろを振り返ろうとすると、後ろからぎゅっと抱きしめられた。
お互いに何も言葉を発することなく、ただ無言の時間が過ぎていく。とくんとくんとアズールの心臓の音が背中を伝ってくる。
海の中では感じることのできなかった人肌のぬくもりに心地よくなってしまい、そこから動けなくなってしまった。
アズールが「このまま、時が止まってしまえばいいのに」と悲鳴にも似た小さな呟きに、私は聞こえないふりをした。
02 臆病アドマイア
だいすき だいすき 溶けてしまいたい