動物好きな彼
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ニュートと付き合いはじめて1ヶ月がたった。…正直、何も変わらない。
夜にニュートの部屋に行って、図鑑を読んだり、話したり。休みの日には一緒に動物を見に行ったり、探したり。本当に付き合う前と変わらない友達関係が続いている。…いや、わかってたんだけどさ。こうなることは。でも、なんかなぁ?
私達が付き合ってるのを知っているのは、キールだけだ。アリーにも言ってない。…なんか、言いづらい。それに彼氏彼女っぽくないし。
キールとは、あのあと話した。…お前、なにニュートに言ってくれてんだよ!と言ってやろうかと思ったけど、やめた。なんか、もういいや。とりあえず、付き合うことになったと報告した。最初は驚いていた様子だったけど、「おめでとう。」って言ってくれた。…両思いじゃないけどな!
「…!カホ!」
名前を呼ばれて、はっとして声のした方を見る。
「大丈夫?少し疲れた?」
そう言って、レイブンクローの男の子は私の顔を覗きこんだ。…あ、しまった。
「あ、ごめん。せっかく教えてもらってたのに…。」
今日は、レイブンクローの男の子と授業終わりに勉強をしていた。ほんと、ごめん。
「いいんだよ。今日、いつもより長くやってるし。今日は終わりにして、ご飯食べに行く?」
どうしよう?…正直飽きたし、宿題も終わったしいっか。
「うん。そうする。」
そう返事をすると、二人で片付けを終わらせて大広間へ向かった。
「今日はありがとう!」
「ううん、こちらこそ。じゃあ、またね!」
そう言ってテーブルの前で別れた。…いい子なんだよね、あの子。ニュートと関わってなかったら、付き合ってたかもな。そう思いつつ、テーブルにアリー達を見つけたので、そこへ向かう。…ニヤニヤしやがって、見てたな。
「お疲れ!カホ。」
「あ、うん。ありがとう。」
席に着くと、アリーがゴブレットに飲み物を注いでくれた。ありがたく頂く。
「あの子と勉強してるんだね?」
…きた。
「あー、うん。最近してるかな?…分かりやすいし、宿題も終わるし。」
一石二鳥。あっちも嬉しそうだし。
「へー?いい感じじゃん!付き合わないの?結構お似合いだよ?」
他の子に言われる。でもねー、ニュートと付き合ってるから付き合わないよ?
「そんな風に見えてるの?…付き合わないよ、友達。」
そう言って料理を食べ始める。この話はこれでおしまい!これ以上何か言うとボロが出そう。
「えー!?…せっかくカホとコイバナできると思ったのに…つまんなーい!」
「ふふ、ごめんね?」
本音はそっちか。アリー達の会話に混ざりつつ、目でニュートを探す。…もうご飯食べたのかな?
一度も大広間にニュートが現れることなく、食事を終えて寮へ戻った。
ニュートの部屋に行く途中、キールにあった。
「あ、カホ。」
「キール。」
「スキャマンダーに会いに行くの?」
「うん。」
「君たち、ホントに付き合ってるんだね。」
お前がけしかけたんだけどな。
「そうだよ?」
何か?
「だよね。…なんか、進展あった?」
は!?ニュートがあの調子なんだから、んなもんねーよ!
「…ないよ。むしろ、あると思う?」
「あー…。なさそう。」
キールは目を泳がせた。正直者。
「でしょ?…まぁ、その節はありがとう。」
「なんか、言葉に棘を感じるんだけど…。」
「気のせいだよ、気のせい。」
そうそう!
「そうかなぁ?…まぁ、君が幸せそうで良かったよ。」
「私?どこが??」
幸せそう?…むしろ、挙動不審になってるんじゃない?
ニュートのことを異性として好きなのを認めてから、正直どう接していいかわからない。頑張って以前のように振る舞ってはいるけど、ニュートが手を繋いできたり、顔が近かったりすると嬉しいんだけど、すごくドキドキしてどうしたらいいのかわからなくなる。でも、ニュートは、変わらずニコニコ笑ってるし、嬉しそうだし。…正直、私ばっかり意識してるようでムカつく。
「うーん?言葉で言うのは難しいんだけど、君、スキャマンダーの前だとすごく、嬉しい!幸せ!って雰囲気だしてる。笑顔が柔らかい?っていうの?」
そ、そんな…私、浮かれてる!?やだ。恥ずかしい!
「すごくスキャマンダーのこと好きなんだなぁって感じがする。…正直、スキャマンダーの方が君のこと好きだと思ってたけど、そうでもないんだね。…って、カホ?」
「そ、そんなに分かりやすいの?私。」
真っ赤になって手で顔を覆った。
「そうだね。わりと分かりやすいよ?」
「うわー、最悪。…恥ずかしい。ニュートに会えない…。」
えーん!ニュートに会いたいけど、会いたくないよ~!
「別にスキャマンダーは、そんなこと気にしてないと思うよ?あっちも浮かれてるし。…前まで、あんまり君のこと話さなかったのに。今日カホはこんなだったーって、話してくるよ。…勘弁してほしいよね。」
なっ!そんな事してたの?ニュート…。
「あ、なんかごめん。…巻き込んじゃって。」
「別に大丈夫。もう慣れたよ。」
うわぁ、まじでごめん。キール。
「カホ?」
その時、名前を呼ばれた。声がした方を見るとニュートがいた。
「あ、ニュート。」
「じゃあ、僕行くね。」
「え…。あ、うん。またね。」
キールはそう言って、行ってしまった。
その場に立っていると、ニュートがやって来た。
「あ、ごめんね。話、遮っちゃった?」
申し訳なさそうにニュートが謝る。
「ううん、大丈夫だよ。ちょうど終わったところだから。」
「そっかぁ。じゃあ僕の部屋行こう。」
そう言って、私の手を握った。なっ!なんなの~?その天使みたいな笑顔!話し終わったよって言ったら、ぱぁって!なんなのよ。…殺す気?
ーーーー
「カホ今日何してたの?」
二人でベッドに腰かけて話をする。
「今日?友達と宿題してたよ。…ニュートはやった?」
「そっか…そうだったね。うん、終わったよ。今日のはめんどくさかったね。調べなくちゃいけなかった。」
「だよね!教科書以外の本で調べるのが一番面倒。…にしても、ニュートっていつ勉強してるの?いつも終わってるよね。」
「うーん?そうかなぁ?授業終わったらやってるよ。」
「えー!?そうなの。…終わる?」
「え?うん、大体は。」
すげぇ。…私なんて、飽きて終わらないぞ。
「すごいなぁ。ニュートって、頭いいよね。」
「そう?普通じゃないかなぁ。」
「えー。もしくは、要領がいいとか?」
あ、なんかそっちな気がする。
「うーん?どうだろうね。」
いいなぁ。私も要領良くなりたい!そしたらスムーズにいろいろ出来る気がする。
「ねぇ、カホ。」
「んー?」
「なんで最近、頭撫でてくれないの?」
「へっ!?」
驚いて目を見張る。どうした?急に!
ニュートが真剣な顔して聞いてきた。…いや、心当たりありまくりなんだけどさ。
「それに、手も繋いでくれなくなったし…。僕、何かした?」
「え?いや、そんなことは…。ニュート。頭撫でられるの好きだったの?」
「うん。カホに撫でられるも手を繋ぐのも、好き。…ねぇ、どうして?」
「え、えと…。」
意識しすぎて、恥ずかしくて出来なくなった…なんて、言えるはずないじゃない!…誰か、助けてー!
言葉が出ず、おろおろしているとニュートに手を握られた。
「あ…。」
顔がかぁっと熱くなる。どうしよう…。
「…僕、カホに触ると安心する。」
え?
ニュートを見ると顔を赤らめていた。
「だから、カホが僕に触ってくれなくなって、寂しい。」
あ、ニュート…そんなこと考えてたの?…嬉しいんだけど、恥ずかしくて、死にそう。
「カホ?」
ニュートの顔が近づく。
「あ…。」
もう、無理…。じわじわ涙の膜が瞳を覆う。
「え?あ、ごめんカホ!ごめんね?…もう、こんなこと言わないから、だから、泣かないで。」
ニュートが驚いて手を離して、わたわたしている。ちがう!
「ちっ、ちが…。違うの。いやなんじゃないの!」
「え?」
「恥ずかしいだけなの!…やじゃない!ニュートが好きだから!…付き合いはじめて、ずっとドキドキしてて、前と同じように触れなくなって…。だから、いやじゃないの!嬉しいの!私だって、ニュートと手、繋ぎたいし、ぎゅってしたいよぉ。」
うえぇ。頭ん中ぐちゃぐちゃだぁ。大の大人が何いってんだ。こんなの駄々っ子と同じだよ。もう、何言ってるかわからないし…。ごめん、ニュート。ごめんね。
子供のようにぐすぐす泣いてると、ニュートに名前を呼ばれた。ピクリと反応したら、ぎゅっと抱き締められた。
なっ!何?…驚きすぎて涙が止まる。
固まっていると、髪に顔を擦り付けられた。
「カホかわいい。」
「!?」
「かわいい。そんなこと思ってたの?…かわいいなぁ。」
「ニュ、ニュート…。」
どうしたの?
「うん、わかった。恥ずかしいだけなんだよね?」
ニュートの言葉に頷く。
「僕と一緒にいると、ドキドキするの?他の人は?」
そうなの。
「他の人は…しない。」
うあああああ!死にたい!恥ずかしい!
「そっか。あのレイブンクロー生にはしないの?」
え?なんで、知ってるの?
「ニュートだけ、だから…。」
「そっかぁ。嬉しい。」
ニュートが笑ってるのがわかった。
「カホは、僕のこと好きなんだよね?」
え?そうだよ、好きだよ。何度言わせるの?
「好き。好きだから…。ね、もういいでしょ?…恥ずかしくて、死にそう。」
なんで?なんで今日は、そんな意地悪するの?
「うん!僕も好きだよ。恥ずかしがってるカホ、すごくかわいい。僕好きだな。」
そう言って、ぎゅっと抱きしめられる。
なっ!なななな…。ホントに勘弁して!
「ふふ、ごめんね。意地悪して。」
そう言われ、またぎゅっとされる。
「カホいつも大人っぽいから、からかってみたくて。いつも、僕ばっかり不公平じゃない。ごめんね?」
「…ニュートのばか。」
うんうんとでも言うかのように頭を撫でられた。…大人をからかって!もう。…好きにしろ!
ふてくされて、ニュートに抱きついた。ニュートは笑いながら抱きしめ返してくれた。…ムカつく。
しばらく抱きついていると、
「じゃあ、カホが恥ずかしくて僕に触れないっていうなら、カホが僕に触れるようになるまで、僕から触るね。そしたら、僕も安心するし、カホも嬉しいよね?」
と言われた。何それ?…まぁ、嬉しいけど。素直に頷くのが嫌でむすっとした顔をする。反対にニュートは、いたずらっ子のような顔をして笑ってる。…そんな顔出来たんだ。
「…好きにしたら。」
「うん。ありがとうカホ。」
そう言って、えへへと笑った。…最後に、かわいい顔して…もう。
ニュートがなんかかっこよく見えてムカつく。…私の知ってるニュートは、泣き虫で可愛かったのに…。私の可愛いニュートを返して!
夜にニュートの部屋に行って、図鑑を読んだり、話したり。休みの日には一緒に動物を見に行ったり、探したり。本当に付き合う前と変わらない友達関係が続いている。…いや、わかってたんだけどさ。こうなることは。でも、なんかなぁ?
私達が付き合ってるのを知っているのは、キールだけだ。アリーにも言ってない。…なんか、言いづらい。それに彼氏彼女っぽくないし。
キールとは、あのあと話した。…お前、なにニュートに言ってくれてんだよ!と言ってやろうかと思ったけど、やめた。なんか、もういいや。とりあえず、付き合うことになったと報告した。最初は驚いていた様子だったけど、「おめでとう。」って言ってくれた。…両思いじゃないけどな!
「…!カホ!」
名前を呼ばれて、はっとして声のした方を見る。
「大丈夫?少し疲れた?」
そう言って、レイブンクローの男の子は私の顔を覗きこんだ。…あ、しまった。
「あ、ごめん。せっかく教えてもらってたのに…。」
今日は、レイブンクローの男の子と授業終わりに勉強をしていた。ほんと、ごめん。
「いいんだよ。今日、いつもより長くやってるし。今日は終わりにして、ご飯食べに行く?」
どうしよう?…正直飽きたし、宿題も終わったしいっか。
「うん。そうする。」
そう返事をすると、二人で片付けを終わらせて大広間へ向かった。
「今日はありがとう!」
「ううん、こちらこそ。じゃあ、またね!」
そう言ってテーブルの前で別れた。…いい子なんだよね、あの子。ニュートと関わってなかったら、付き合ってたかもな。そう思いつつ、テーブルにアリー達を見つけたので、そこへ向かう。…ニヤニヤしやがって、見てたな。
「お疲れ!カホ。」
「あ、うん。ありがとう。」
席に着くと、アリーがゴブレットに飲み物を注いでくれた。ありがたく頂く。
「あの子と勉強してるんだね?」
…きた。
「あー、うん。最近してるかな?…分かりやすいし、宿題も終わるし。」
一石二鳥。あっちも嬉しそうだし。
「へー?いい感じじゃん!付き合わないの?結構お似合いだよ?」
他の子に言われる。でもねー、ニュートと付き合ってるから付き合わないよ?
「そんな風に見えてるの?…付き合わないよ、友達。」
そう言って料理を食べ始める。この話はこれでおしまい!これ以上何か言うとボロが出そう。
「えー!?…せっかくカホとコイバナできると思ったのに…つまんなーい!」
「ふふ、ごめんね?」
本音はそっちか。アリー達の会話に混ざりつつ、目でニュートを探す。…もうご飯食べたのかな?
一度も大広間にニュートが現れることなく、食事を終えて寮へ戻った。
ニュートの部屋に行く途中、キールにあった。
「あ、カホ。」
「キール。」
「スキャマンダーに会いに行くの?」
「うん。」
「君たち、ホントに付き合ってるんだね。」
お前がけしかけたんだけどな。
「そうだよ?」
何か?
「だよね。…なんか、進展あった?」
は!?ニュートがあの調子なんだから、んなもんねーよ!
「…ないよ。むしろ、あると思う?」
「あー…。なさそう。」
キールは目を泳がせた。正直者。
「でしょ?…まぁ、その節はありがとう。」
「なんか、言葉に棘を感じるんだけど…。」
「気のせいだよ、気のせい。」
そうそう!
「そうかなぁ?…まぁ、君が幸せそうで良かったよ。」
「私?どこが??」
幸せそう?…むしろ、挙動不審になってるんじゃない?
ニュートのことを異性として好きなのを認めてから、正直どう接していいかわからない。頑張って以前のように振る舞ってはいるけど、ニュートが手を繋いできたり、顔が近かったりすると嬉しいんだけど、すごくドキドキしてどうしたらいいのかわからなくなる。でも、ニュートは、変わらずニコニコ笑ってるし、嬉しそうだし。…正直、私ばっかり意識してるようでムカつく。
「うーん?言葉で言うのは難しいんだけど、君、スキャマンダーの前だとすごく、嬉しい!幸せ!って雰囲気だしてる。笑顔が柔らかい?っていうの?」
そ、そんな…私、浮かれてる!?やだ。恥ずかしい!
「すごくスキャマンダーのこと好きなんだなぁって感じがする。…正直、スキャマンダーの方が君のこと好きだと思ってたけど、そうでもないんだね。…って、カホ?」
「そ、そんなに分かりやすいの?私。」
真っ赤になって手で顔を覆った。
「そうだね。わりと分かりやすいよ?」
「うわー、最悪。…恥ずかしい。ニュートに会えない…。」
えーん!ニュートに会いたいけど、会いたくないよ~!
「別にスキャマンダーは、そんなこと気にしてないと思うよ?あっちも浮かれてるし。…前まで、あんまり君のこと話さなかったのに。今日カホはこんなだったーって、話してくるよ。…勘弁してほしいよね。」
なっ!そんな事してたの?ニュート…。
「あ、なんかごめん。…巻き込んじゃって。」
「別に大丈夫。もう慣れたよ。」
うわぁ、まじでごめん。キール。
「カホ?」
その時、名前を呼ばれた。声がした方を見るとニュートがいた。
「あ、ニュート。」
「じゃあ、僕行くね。」
「え…。あ、うん。またね。」
キールはそう言って、行ってしまった。
その場に立っていると、ニュートがやって来た。
「あ、ごめんね。話、遮っちゃった?」
申し訳なさそうにニュートが謝る。
「ううん、大丈夫だよ。ちょうど終わったところだから。」
「そっかぁ。じゃあ僕の部屋行こう。」
そう言って、私の手を握った。なっ!なんなの~?その天使みたいな笑顔!話し終わったよって言ったら、ぱぁって!なんなのよ。…殺す気?
ーーーー
「カホ今日何してたの?」
二人でベッドに腰かけて話をする。
「今日?友達と宿題してたよ。…ニュートはやった?」
「そっか…そうだったね。うん、終わったよ。今日のはめんどくさかったね。調べなくちゃいけなかった。」
「だよね!教科書以外の本で調べるのが一番面倒。…にしても、ニュートっていつ勉強してるの?いつも終わってるよね。」
「うーん?そうかなぁ?授業終わったらやってるよ。」
「えー!?そうなの。…終わる?」
「え?うん、大体は。」
すげぇ。…私なんて、飽きて終わらないぞ。
「すごいなぁ。ニュートって、頭いいよね。」
「そう?普通じゃないかなぁ。」
「えー。もしくは、要領がいいとか?」
あ、なんかそっちな気がする。
「うーん?どうだろうね。」
いいなぁ。私も要領良くなりたい!そしたらスムーズにいろいろ出来る気がする。
「ねぇ、カホ。」
「んー?」
「なんで最近、頭撫でてくれないの?」
「へっ!?」
驚いて目を見張る。どうした?急に!
ニュートが真剣な顔して聞いてきた。…いや、心当たりありまくりなんだけどさ。
「それに、手も繋いでくれなくなったし…。僕、何かした?」
「え?いや、そんなことは…。ニュート。頭撫でられるの好きだったの?」
「うん。カホに撫でられるも手を繋ぐのも、好き。…ねぇ、どうして?」
「え、えと…。」
意識しすぎて、恥ずかしくて出来なくなった…なんて、言えるはずないじゃない!…誰か、助けてー!
言葉が出ず、おろおろしているとニュートに手を握られた。
「あ…。」
顔がかぁっと熱くなる。どうしよう…。
「…僕、カホに触ると安心する。」
え?
ニュートを見ると顔を赤らめていた。
「だから、カホが僕に触ってくれなくなって、寂しい。」
あ、ニュート…そんなこと考えてたの?…嬉しいんだけど、恥ずかしくて、死にそう。
「カホ?」
ニュートの顔が近づく。
「あ…。」
もう、無理…。じわじわ涙の膜が瞳を覆う。
「え?あ、ごめんカホ!ごめんね?…もう、こんなこと言わないから、だから、泣かないで。」
ニュートが驚いて手を離して、わたわたしている。ちがう!
「ちっ、ちが…。違うの。いやなんじゃないの!」
「え?」
「恥ずかしいだけなの!…やじゃない!ニュートが好きだから!…付き合いはじめて、ずっとドキドキしてて、前と同じように触れなくなって…。だから、いやじゃないの!嬉しいの!私だって、ニュートと手、繋ぎたいし、ぎゅってしたいよぉ。」
うえぇ。頭ん中ぐちゃぐちゃだぁ。大の大人が何いってんだ。こんなの駄々っ子と同じだよ。もう、何言ってるかわからないし…。ごめん、ニュート。ごめんね。
子供のようにぐすぐす泣いてると、ニュートに名前を呼ばれた。ピクリと反応したら、ぎゅっと抱き締められた。
なっ!何?…驚きすぎて涙が止まる。
固まっていると、髪に顔を擦り付けられた。
「カホかわいい。」
「!?」
「かわいい。そんなこと思ってたの?…かわいいなぁ。」
「ニュ、ニュート…。」
どうしたの?
「うん、わかった。恥ずかしいだけなんだよね?」
ニュートの言葉に頷く。
「僕と一緒にいると、ドキドキするの?他の人は?」
そうなの。
「他の人は…しない。」
うあああああ!死にたい!恥ずかしい!
「そっか。あのレイブンクロー生にはしないの?」
え?なんで、知ってるの?
「ニュートだけ、だから…。」
「そっかぁ。嬉しい。」
ニュートが笑ってるのがわかった。
「カホは、僕のこと好きなんだよね?」
え?そうだよ、好きだよ。何度言わせるの?
「好き。好きだから…。ね、もういいでしょ?…恥ずかしくて、死にそう。」
なんで?なんで今日は、そんな意地悪するの?
「うん!僕も好きだよ。恥ずかしがってるカホ、すごくかわいい。僕好きだな。」
そう言って、ぎゅっと抱きしめられる。
なっ!なななな…。ホントに勘弁して!
「ふふ、ごめんね。意地悪して。」
そう言われ、またぎゅっとされる。
「カホいつも大人っぽいから、からかってみたくて。いつも、僕ばっかり不公平じゃない。ごめんね?」
「…ニュートのばか。」
うんうんとでも言うかのように頭を撫でられた。…大人をからかって!もう。…好きにしろ!
ふてくされて、ニュートに抱きついた。ニュートは笑いながら抱きしめ返してくれた。…ムカつく。
しばらく抱きついていると、
「じゃあ、カホが恥ずかしくて僕に触れないっていうなら、カホが僕に触れるようになるまで、僕から触るね。そしたら、僕も安心するし、カホも嬉しいよね?」
と言われた。何それ?…まぁ、嬉しいけど。素直に頷くのが嫌でむすっとした顔をする。反対にニュートは、いたずらっ子のような顔をして笑ってる。…そんな顔出来たんだ。
「…好きにしたら。」
「うん。ありがとうカホ。」
そう言って、えへへと笑った。…最後に、かわいい顔して…もう。
ニュートがなんかかっこよく見えてムカつく。…私の知ってるニュートは、泣き虫で可愛かったのに…。私の可愛いニュートを返して!