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プロローグ

魔法少年少女。
まだ未成熟な少年少女が死んだその瞬間。謎の少女、デアによる「『お願い』を叶えてくれないか」という望みを承諾し、さまよえる魂を鎮魂し、理不尽に失われる魂を救う存在。魔法少年少女たちは死者であるものの魂の仮の器を与えられ、肉体を得た。
永い時、死んだあとの世界を見つめ、ただ『お願い』を叶える。とあるものは地に降り立ち未練を叶え、とあるものは死を受けいれただ世界を俯瞰した。
そんな彼らに叶えたい未来来世はあるのか……










「あー、皆さんどうも。集まっていただきまして……」
現界と天界の狭間、現存する魔法少年少女たちは突然の収集に応じ集った。見慣れた顔見慣れない顔。彼らはただデアの言葉を待つ。
デアはそんな彼彼女らをぐるりと見回した。
「私は今までアナタたちに『お願い』を叶えてもらうということでさまよえる魂の鎮魂や理不尽に失われる魂を救っていただいていました。とても有難く、感謝しております。」
ひとつ区切りにっこりと笑うとデアは2つ拍をいれる。かわいた音がしんとした世界に響いた。
「さてさて、今回お集まりいただいたのは、なんと!アナタたち魔法少年少女たちにしています『お願い』ととある私の事情、双方に目処が……まぁ言うなれば終わりが見えてきました。」
そのデアの発言に魔法少年少女たちは少しざわめいた。しかしデアはそんなこと気にもとめず、話を続ける。
「と、言うことで。アナタたちには……魔法少年少女としての役割がおしまいに近づいてきたということですね。今までお疲れ様でした!
…………なーんていうのはつまらな……いえ、申し訳ないですよね!まぁこちらの事情なのですが!」
元気よく、しかし無機質に。デアは話を進める。様々な思いを抱いた魔法少年少女たちを置き去りにして。
「私はですね、できれば皆さんに、お礼をしたいんですよ。でも私ができるお礼と言えば、大層なことしかできません。つまりアナタたち全員にできるものでは無いのです。」

「と、いうことで。残りの『お願い』等々消化してもらいながらですげーむ、殺し合い的なものをアナタたちにしていただきたいんですよ。
最後に勝ち残った人には魔法少年少女全員分のお礼……『自身の来世を自由に』してあげます。」

「出来れば皆さんにしてあげたいんですよ?でも私の力では出来るのは1人分だけです悲しいことに。
内容は私に『こういう家庭に生まれたい』『こういう人生を歩みたい』のような希望を言ってくれたら良いです。叶えますから。」

「そうそう、殺し合い的なものをするということで、今まで禁止していた『魔法少年少女同士の私闘』について解除しようと思います。私ってやさしいですねぇ」


「さぁ皆さん。残りの魔法少年少女生活。楽しんでいきましょうね♡」
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