｢どういうつもりだ！｣
｢工藤はどうした？…そうか、俺の相手はお前のようなガキと若い女で十分というわけか。｣

『(お前のような…？どこかで見ているの？)』
2人で辺りを見渡す。
コナンくんが川の向こう岸のビルを指さし、見るとそこには人影が。

｢まぁいい、1時ちょうどにもう1つ爆弾が爆発する。場所は米花駅前広場だ。工藤が来ないなら、お前らで見つけるんだな。｣

『(1時ちょうど…。)』

｢待って！それだけじゃ僕、子供だから分からないよ。なんかヒント教えて。｣

｢木の下だ。ただし、木の下に埋めてあるわけではない。早く行かないと誰かに持っていかれちまうかもしれないぞ。｣

『(木の下…？持っていかれる…？)』

コナンくんは犯人からの電話を切り
｢名前さん！とにかく、米花駅に行こう！｣
『うん！私、近くにバイク停めてるから、コナンくん先にスケボーで向かって！』

私はバイクを取りに行き、米花駅に急いで向かった。

米花駅前広場に着くと、コナンくんがすでに爆弾を探し始めていた。

『コナンくん！何か見つかった？』
｢ううん。まだ。｣

私も一緒に探したが怪しそうなものは見つからなかった。

｢あのファーストフード店の2階から見てみよう！｣
『うん！』
そう言って、向かいのファーストフード店の2階に行き、広場を見渡した。

すると、おばあさんが、木の椅子の下にあったピンクのケースを取り出したのを見つけた。
そのおばあさんがケースを開けると、白いネコが出てきた。

『｢(木の下…根っこ…ネコ！)｣』
｢名前さん！あれだよ！｣
『あのピンクのケースに!?まずいよ！』

私達は急いで下に降り、コナンくんはスケボー、私はバイクでタクシーに乗ったおばあさんを追いかけた。

すると、コナンくんのスケボーが失速した。
｢どうしたんだろう？日はまだ高いのに。｣
『落としたりしなかった？』
｢っあ！さっきバイクにぶつかりそうになった時、落としちまったからだ！｣

『コナンくん！乗って！』
コナンくんを後ろに乗せ、タクシーを追いかける。

｢渋滞にハマった！｣
タクシーは渋滞にハマり、スピードが落ちた。

『この先、大きく左にカーブしてたよね？』
｢うん！そっちから回り込んだ方がいいかも！｣

私は脇道に入り、タクシーの前に飛び出るかたちで停車した。

慌ててタクシーの運転手が降りてきて、コナンくんはすぐに、おばあさんから、ケースを借りた。
私は運転手さんに事情を簡単に話、謝った。

｢名前さん！あと25秒だよ！｣
『ここで爆発したらまずいよ！』

すると、タイマーが16秒で止まった。
｢名前さん！タイマーが止まった！｣
『(この先に空き地があったはず！)コナンくんケース貸して！』

私はケースをもらい、空き地までバイクを走らせた。

残り5秒のところで、ケースを乗せたバイクから飛び降りた。
まもなくして、ケースは爆発した。
私は爆風で飛ばされ、木に頭をぶつけ、気を失った…。

コナンくんが駆けつけ、救急車を呼び、警察病院に運ばれた。
コナンくんは目暮警部にも連絡してくれていた。