～化粧室～
私が美和子さんのあとに化粧室に行くと蘭ちゃんがいた。

｢あら、名前ちゃんと蘭ちゃんじゃない。警察関係者ばかりで変な会よね。｣
『本当ですよね。白鳥警部、警察関係者ばかり呼びすぎですよ。小田切警視までいるとは思いませんでしたよ。』

｢いいえ。そんなことより、佐藤刑事と名前さんも洋服素敵ですね。｣

｢『ありがとう♪』｣

すると、突然停電した。
｢ちょっと確認してくるから、2人ともここで待ってて。｣
『美和子さん！私が行きます！私、懐中電灯持ってるので！』
そう言って、懐中電灯を点けるとセーフティーを解除するカチャという音が聞こえた。

『(しまった！)美和子さん！危ない！』
私はすぐに懐中電灯を下ろしたが、犯人は美和子さんに向け何発か発砲した。
『(私のせいで美和子さんが！)』
私は犯人の方へ走り掴みかかろうとした瞬間、腕に激痛が走った。
犯人が銃を発砲し、私の腕に当たってしまったのだ。
『(あなたは…!!)』
持っていた懐中電灯が犯人を照らし、犯人の顔を一瞬だけ見ることができた。
私はその犯人を捕まえようとまた掴みに行くと今度は突き飛ばされ、犯人が撃った弾が水道に当たり床が水浸しになっていて滑って踏ん張れずに、頭を化粧台の角で強くぶつけてしまい、気を失ってしまった。

しばらくして電気がつき、蘭ちゃんは美和子さんと私が血を流して倒れているのを見て悲鳴をあげ、そのまま気絶してしまった。

その悲鳴を聞いた、毛利さん、零さん達は声のした化粧室に入ってきた。

｢蘭！大丈夫か!?｣
｢蘭姉ちゃんは気を失ってるだけだよ。重傷なのは…。｣

｢名前！名前！しっかりしろ！｣
｢佐藤さん！しっかりしてください！｣

目暮警部が救急車を呼び、白鳥警部は小田切警視の指示でホテルの出入口を封鎖し会場全員の硝煙反応を調べられた。
しかし、誰からも硝煙反応は出なかった。

～米花薬師野病院～


佐藤刑事は病院に到着後、すぐに銃弾を取り除く緊急手術が行われた。

名前は腕の怪我と頭をぶつけ、出血していたためその怪我の処置とCT、レントゲンを撮った。

蘭さんは目立った外傷はなかったため、念の為、頭部のCT検査をした。

蘭さんは特に異常は見られなかったが、名前は怪我は大したことなかったが、頭を強く打っているため、後遺症が出るかもしれないらしい。
佐藤刑事は銃弾の1発が心臓近くにまで達していたため、余談を許さない状態らしい。

～名前の病室～

零さんはまだ目を覚まさない私の手を握りしめ
｢名前…目を覚ましてくれ…。お前まで失いたくない…。頼むよ…。｣
目に涙を浮かべながら、話しかけた。

すると、ノックをしてコナンくんと園子さんが入ってきた。

｢安室さん…大丈夫…？今回の事件について目暮警部が説明してくれるみたいなんだけど、安室さんも聞く？聞いている間、園子姉ちゃんが見ててくれるって。｣

零さんは涙を拭い
｢あぁ、僕も話を聞くよ。園子さん、少しの間よろしくお願いします。｣

｢わかりました。｣

園子さんに名前をお願いし、コナンくんと目暮警部のいる部屋に向かった。