～公安部～

『風見さん！ただいま戻りました！』

｢そうか。わかった。｣
『風見さん、目暮警部とだいぶ打ち解けれたみたいですね！っあ！そうだ！今、捜査一課で聞いてきた事件について調べても構いませんか？昨日の休みにたまたま行った西多摩市のツインタワービルで事件があって…。』

｢あぁ、構わないよ。さっき目暮警部から連絡があって、苗字に協力を要請したとな。｣

『ありがとうございます！』
私は一礼し、デスクに戻り、パソコンをつけると鑑識からデータが送られてきていた。

データを細かく調べていると、零さんから電話がかかってきた。

『もしもし、苗字です！』
｢名前か。さっき、目暮警部に見せてもらった写真のことなんだが、そのデータあるか？｣
『はい。さっき目暮警部に頼んで、鑑識から送ってもらいました。風見さんにも伝えて、今、細かく調べているところです。』

｢その写真、俺の携帯に送ってもらってもいいか？俺は探偵として、コナンくんと調べようと思ってな。｣

『わかりました。送っておきますね！』
｢助かるよ。ありがとう。｣
『いいえ。っあ！あのー。』
｢どうした？｣
『昨日、ツインタワービルにいる時に、ジンの車が来てたじゃないですか、今回の大木氏の事件が組織の仕業ってことはありますか？』

零さんは少し考え
｢いや、確かにお猪口から想像できるのは酒だが、もし、組織の仕業だとしても、あんなダイイングメッセージなんか残させないよ。まぁ、何か気になることがあるからジンが出てきているんだろうから、注意した方がいいかもしれないな。｣

『そうですか…。わかりました。もう少し、データを調べてみます！』

｢あぁ、何か分かったら連絡してほしい。｣
『わかりました！』
｢じゃぁまた連絡する。｣
『はい。』

零さんとの電話を切り、零さんにデータを送り、またパソコンのデータに目を移し、細かいところまで調べる。

特に気になっていた、大木氏の刺殺体の後ろの返り血を重点的に調べた。
そして、私はあの人が犯人じゃないかと疑いを持った。まだ確定できなかったため、あの人のことを詳しく調べることにした。

目暮警部に気づいたことを少し報告するため、目暮警部に連絡した。

『もしもし？目暮警部ですか？苗字です！』

｢おー、苗字くん！何か気づいたことはあったかね？｣
『はい。大木氏の後ろの返り血なんですが、変に途切れていましたよね？拡大して見ていたんですが、あの形は掛け軸ではないかなと思ったんです。』

｢掛け軸か…。｣
『ホテルに泊まってるのに部屋に掛け軸を飾るのは誰かから泊まってる間にプレゼントされたからではないかと。』
｢そうか…。だとすると、一番怪しいのは如月さんだな。｣

『私もそう思いまして、如月さんのことを詳しく調べているところです！』
｢わかった。こっちも調べてみるよ。ありがとう。｣
『はい。では、失礼します。』

目暮警部との電話を終え、引き続き、調べ物をする。