｢死んでたまるか！俺達の日本で好き勝手させない！(苗字に伝えたい事もあるのに死ぬわけにはいかない…！)｣
私の頭を撫でながらそう言った。

『降谷さん…。私が何がなんでも降谷さんを守ります！』

｢ありがとう。だが、無茶はするなよ。｣
『そっ…それは保証できないかも…あはは…』

降谷さんは私からそっと離れ、人差し指で頬を掻きながら
｢それは俺が困るからやめてくれ。｣

『善処します…。』

｢苗字…頼んだぞ。連絡はあまり取れなくなるが、風見と協力して頑張ってくれ。｣

『はい！』

｢じゃぁ、俺は行くぞ。風見によろしく伝えてくれ。｣

『はい。降谷さん気をつけてくださいね…。』
｢あぁ。｣

降谷さんは出て行き、私は公安部に戻った。



～翌日～


風見さん達は警察庁に潜入した組織の奴の情報がないか街中の防犯カメラを全て洗い出していた。

すると、私の携帯が鳴った。
ディスプレイには江戸川コナンの名前…。

私は廊下にでて電話に出る。
『もしもし？コナンくん？』
｢っあ！名前さん？今、大丈夫？｣
『大丈夫だけど、どうしたの？』
｢今、元太達と東都水族館に来てんだけど、事故に遭って記憶喪失になった女の人を見つけたんだけど、名前さんのとこに何か情報きてたりする？さっき写真送っておいたから確認してほしくて。｣

『わかった！写真確認してもう一度電話するから、その女の人から目を離さないでね！』
｢はーい！｣

電話を切り、写真を確認する。

『っ！この人！』

送られてきた写真の人物は昨晩、警察庁に潜入した組織の人だった。

コナンくんに電話をする。

『もしもし？コナンくん？写真確認したけど、まだ情報はきてないよ。このこと他に誰かに伝えたりした？』

｢蘭姉ちゃんを通じて、高木刑事に伝えたよ。｣

『高木くんね！了解。女の人はまだ近くにいる？』

｢さっき、観覧車で発作を起こして、今から、高木刑事と佐藤刑事が付き添って警察病院に運ばれるとこだよ。｣

『観覧車で発作？』
｢うん。光彦達がお姉さんと観覧車に乗ってたら、頭を抱えて苦しみだしたみたいなんだ。｣

『そうなんだね。情報が入ったらまたコナンくんに連絡するね！』
｢わかった！ありがとう名前さん！｣

電話を終え、風見さんに急いで報告に行く。

『風見さん！あの女性の居場所がわかりました！東都水族館にいたみたいで、観覧車で発作を起こし、警察病院に救急搬送されたみたいです！担当は警視庁刑事部です！』

｢本当か！｣
すると、風見さんの携帯が鳴り誰かと話し出した。
｢…はい。先程、苗字から聞きました。警察病院ですよね。…はい。わかりました。すぐに向かいます。｣

電話はおそらく降谷さん。

｢今、降谷さんからも苗字と同じ情報がきた。俺と佐々木で警察病院に向かい、刑事部から彼女を引き渡してもらうよう交渉に行く。｣

『わかりました。風見さん、私、今回の件で少し気になることがあるのでそっちを調べても大丈夫ですか？』

｢わかった。それは構わないが、何か分かればすぐに報告してくれ。｣

『はい。少し外に出てきます。』
私は公安部を出た。