降谷さんは嬉しそうな顔をして
｢それは…本当か…？｣
私は泣きながら
『…こんな時に…ぐすっ…嘘なんてつきません…ぐすっ…。』

降谷さんは私の頬に触れ涙を親指で優しく拭いてくれた。

『私の片想いとばかり思っていたので、まさか降谷さんと両想いだったなんて、夢のようで嬉しいです。私は降谷さんより年下だし、私なんかより綺麗な人なんてたくさんいるし、降谷さんは全てが完璧で私なんて釣り合わないからって少し諦めてたんですよ。』

降谷さんは頬を指で掻きながら
｢はぁ…。お前自分のこと低く見すぎだ。年齢は仕方ないが、お前はそこら辺の女性に比べれば綺麗だぞ？｣

『そんなことないですって。ほら、捜査一課の美和子さんとか公安の絢さんとかの方が綺麗じゃないですか。』

降谷さんは真剣な顔で
｢俺はお前じゃなきゃダメなんだよ…。お前の全てが好きなんだ。｣

『降谷さん…。』

｢風見や颯太にお前が無茶して怪我をしたというのを聞くと心配で仕方なくて、組織のことを投げだしてお前に会いに行きたくなる。徹夜続きの時も倒れたりしてないかとか心配で仕方ないんだ。｣

降谷さんはまた真剣な顔をして
｢今は、組織に潜入している身で、また今日みたいに命が危険に晒されてしまって、お前に不安な思いをさせるかもしれない…。それでも俺と付き合ってくれますか？｣

『はい。もちろんです。また命が危険に晒されたら私が降谷さんを守りますから♪』

降谷さんは苦笑いで頬を指で掻きながら
｢守られるより、守りたい方なんだがな…。｣

『今回の件、思い出してく・だ・さ・い！組織に拉致された時、私が逃げたように偽装しなかったら、降谷さん確実に撃たれてたんですからね！』

｢そうだな。ありがとう。｣
そう言って、私を優しく抱きしめ、唇にキスをした。

唇を離すと、お互い顔を真っ赤にして、照れ笑いする。

『いきなりびっくりするじゃないですか。心臓に悪いです。』
私が俯くと
｢やっと好きなやつと恋人になれたんだ。嬉しいのとお前が可愛すぎてつい…笑｣

『っ！もう！降谷さんたら…。』
降谷さんの肩を軽く叩く。
｢ごめん。怒るなよ。｣

『怒ってはないです…。嬉しいんです…。』
私は恥ずかしくてまた俯いた。

｢名前…可愛すぎ…。｣
そう言って、俯いた私の下から覗き込み、そのままキスをした。