風見さん達との話が終わっていた佐々木が、私と降谷さんのやり取りの一部始終を見ていた。

｢おい！苗字顔赤いぞ！｣
ニヤニヤしながら近づいてきた。
『っ！うるさい！』
私は佐々木の脇腹に肘打ちする。
｢痛っ！！この馬鹿力女め！｣
『佐々木…もう1発されたいの？』
｢ごめんなさい…。やめてください。｣

それを見ていた風見さんが
｢お前ら、同期でじゃれ合うのはそのくらいにして、明日に備えろ！｣

｢『はい…。すみません…。』｣

佐々木は帰宅するらしく、帰り支度をし、私は、少し書類が残っていたので、それに取り掛かる。その前に、降谷さんにもしものことがあったらいけないから、降谷さんにバレないようにある人にメールを入れた。

そして、書類を終わらせ、帰宅した。

～翌日～

朝、私は自分のデスクに突っ伏していた。
『(結局、昨日は考えすぎて、全く寝れなかった…。)』

風見さんや佐々木、絢さんから目の下のクマが酷いと指摘され、仮眠室に行けと言われたが…寝れる訳がない…。

すると、電話が鳴った。

『はい。苗字です』
｢あぁ、俺だ。｣
相手は降谷さんだった。
｢颯太や風見、清水から聞いてな。昨日眠れなかったのか？｣

『はい…。もしものことばかり考えてしまってなかなか眠れなかったんです…。』
｢大丈夫だ。信頼できる奴らがついてるだろ？簡単に奪われたりさせないさ。｣

私は泣きそうな声で
『っでも、もし…もし、ノックリストが奪われたら降谷さんがっ…』

｢俺はみんなを信頼している。絶対奪われたりさせない。お前の力も必要なんだ…。だから、夜までまだ時間があるから、少しでも寝てくれ…。これは俺からのお願いだ。｣

『はい…。わかりました。降谷さん、忙しいのにありがとうございます。』

｢構わないよ。ゆっくり寝ろよ。｣
降谷さんにそう言われると、私は安心したのか、瞼が重くなってきた。
アラームをかけ、眠りについた。

2時間後、アラームと誰かに頭を撫でられてる感覚で目を覚ますと、降谷さんが座って私の頭を撫でていた。

私はびっくりして飛び起きた。
『ふっ降谷さん！なんでここに!?』
降谷さんは少しびっくりした後、優しく笑い
｢ちゃんと寝たか様子を見に来たんだよ。ゆっくり寝れたか？｣

『はい！ ぐっすり寝れたので大丈夫です！降谷さんのおかげです！』

降谷さんは少し顔を赤くした。
｢よかった。今日は頼んだぞ。(急に可愛いことを言うなよ。調子が狂う。)｣

『降谷さんのためですもん！絶対にノックリストに守ります！』
私はニッコリ笑うと、降谷さんは優しく笑い、また頭を優しく撫でてくれた。