木ノ葉からの心伝身
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『…シ!…カカシ!俺だ…聞こえるかい?』
まどろみの中、ぼんやりと声が聞こえる。
この声の主がミナト先生と気付くのに時間は掛からなかった。
「ミナト先生…!どうやって…満月の書は…!」
先生の姿を探したが、見当たらない。
辺りは
『いのいちさんの術で意識を繋いでもらってるんだ。とりあえず無事でよかった。…異界への通信はチャクラの消耗が激しいから手短に説明するよ』
ミナト先生が言うには『満月の書』の中は俺の思った通り異界への時空間忍術だった。異界と現世を月の満ち欠けの周期で行来する術で解術しない限り呪いのように繰り返すのだという。
…思ったより厄介な術だ。
『満月の書は"現世と異界の満月が重なる刻にその月光を浴びながら巻物を開く"という一定条件があるんだ。』
「…じゃあ満月の書を盗んだ犯人は条件を知っていたとうことですか?」
『ん、そういう事になるね。…満月の書は回収出来たが犯人はまだ見つかっていない。目的も何かわからない。解術の方法もまだ捜査中なんだ。…そろそろ限界か。…カカシ、新しい情…報を掴ん…また連絡す…―――』
先生の声は次第に途切れ途切れになり遠くなっていく。
―――――――――――――――――
「―――先生!」ガバッ
シン…と静まり返る部屋にカカシの声だけが響いた。窓のほうを見ると朝焼けの光がカーテンから漏れている。
「…朝か…。」
部屋を見渡すとナマエさんはいない。
ソファの後ろにある引き戸の向こうから気配がするのでおそらくナマエさんの寝室なのだろう。
一人暮らしにはちょっと大きいキッチンと調理台は料理を研究する仕事のためのもので調理器具が整然と並んでいた。
暫くボーッと部屋を眺めていると引き戸がガラガラと音を立てた。
「…! カカシくんもう起きてたんだね。おはよう〜」
「ナマエさん…おはようございます」
少し眠そうな目をしたナマエさんは大きめの白Tシャツに短パンというラフな格好をしていた。
…少し目のやり場に困る。
「よく眠れた?」
「はい。…身体が軽いです」
「ならよかった!少し早いけど朝ごはんにしようか」
ニコっと笑うナマエさんはエプロンをしてキッチンへ向かったのを見て、手伝おうと俺も布団を畳んでからキッチンへ向かった。