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第3話

ざわざわとドアの向こうが騒がしい。
大きなドアの上には食堂と書かれていた。

「良いか?あくまでも俺達はオリジナルだぞ?」
「わかってるよ……」

ドアを開けるとスマブラメンバー達が思い思いに食事をしていた。
今までに見た仲間達のオリジナルが。

「あ!ルイ~!」
「ぐわばっ!!?」

ぼうっとその風景を眺めていると、黄色い物体が物凄い勢いで僕の顔にぶち当たった。
そのまま体は後ろに倒れて、壁に後頭部をぶつけるという追撃。
痛さに頭を押さえながらその物体を摘みあげると、それは目の前で満面の笑みを浮かべた。
確か……ピチューだっけ……。

「やっときた!ぼく、ルイージが来るのずっと待ってたんだからね!
 はやくいっしょにご飯たべよ!」
「ぇ、あ、うん……」

ピチューはまた満面の笑みを浮かべて、歩き始める僕の肩に乗った。
何時もだったら叩き落としているだろうが、今は演技の最中だ、そんな事をしたら明らかにバレてしまう。
若干の重みに慣れないまま、僕は食堂の中に入った。



歩きながら周りを見渡す。
なんで、なんでだろう。
今、このメンバー達は僕らと戦っているというのに。
この雰囲気……僕には落ち着かない。

「どうしたの?かなしそう」
「!」

はっと目を向けると、テーブルに飛び移ったピチューの目がしっかりと僕を見つめていた。
毎日散々ポーカーフェイスと言われてる僕の顔を見て、見抜くなんて。

「なんでもないよ、大丈夫。
 さ、どれが食べたい?僕がとってあげる」
「えっとね、アップルパイたくさん!」
「……太るよ?」
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