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第2話

シルクは「頑張ってね」、と言葉を残すと徒歩で部屋を出て行った。
と、直後に、チャベーがルイージ似の男の肩に掴みかかる。
男は対応しきれず押し倒され、呻いたところで顎の下に銃口が突き付けられた。

「アンタ、今の何のつもり!? あんなこと言って!!
 いい!? シルク様が許してもね、そんな事をしたらこのアタシが許さない!
 今にでも撃ち抜いてやる!!」
「……やってみたらどうだい」

上に向けられた男の手から緑色の炎の球が作り出され、
それはどんどんと大きさを増していく。

「ダーメー!
 チャベーちゃん、落ち着いて!」

トリックがチャベーの足を掴んで引っ張る。
チャベーはそれに渋々対応し、銃口を元に戻し男の上から退いた。
それと同時に、男の手の上で巨大に成長した炎の球が消える。

「フィーア、あの女が気に入らねぇ気持ちもわからなくはないけどよ、
 お前もそろそろ頭冷やせ。フォビオに叱られるぞ」

黙って見ていたマリオ似の男が立ち上がり、手を差し伸べる。

「……わかってるさ、兄さん。
 部屋に戻ろう」

ルイージ似の男、フィーアはその手を取り立ち上がった。
そしてポケットにしまい込んだ小瓶を確認すると、兄と共に部屋を出て行った……。
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