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第2話

「シルク様! 薬ならついさっき完成して、そこのナンバー01と02に持たせました!」

トリックの言葉にそう、と返すシルク。

「……どうしたの?やけに散らかってるように見えるけど」
「02がアタシを蹴っ飛ばしたのよ!」
「そっちが首を掴み上げて殺してやるって言ってきたんでね」

再びチャベーが殺気立つが、すぐにトリックが宥める。

「仲良くしないとダメだよ? 仲間なんだから」

シルクはチャベーに笑いかけると、ルイージ似の男に歩み寄る。

「何か言いたいことありそうだね、言ってごらん?」
「…………」

シルクが椅子に腰かけて俯く男の顔を覗き込む。
暫く何の反応も無かったが、ゆっくりと顔を上げて口を開いた。

「……今回は、僕とにぃ……01が、奴らの拠点に潜入するんですよね。
 だとしたら、少なからずメンバーとの鉢合わせや会話もある筈です。
 そこで……もしそこで、僕が、メンバーにこの城の場所や、こちらの情報を教えたとしたら、
 シルク……様……は、どういう処置をします?」

「う~ん……?
 気にしないよ、別に。どうせ入ってきたところで今の彼ら、彼女たちがまともに此処で戦えるワケが無いと思うし」

あまりにも予想外な返事に、周りの全員が驚きの顔を浮かべる。

「で、どうするの?
 ここの場所、教えるのかい?」

「……冗談に決まってますよ」
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