最後に腹を一発殴り付けると、その勢いで偽は壁に叩きつけられた。
その後倒れた偽はよろよろと起き上がる。

が、そのまま床に手を付き。

「うﾞ、おﾞえぇっ」
大量の血を吐き出した。
白い床に赤が広がる。

だがそれをずっと見ている事も無く、
偽の髪を掴み、壁へと投げ付けた。
そして再び何回も拳をお見舞いする。

もう理性など無い。
目の前にいるこの男を殺すだけだ。

「…っ思ったより容赦ないのな、フォアっち…」
なんとか起き上がった偽が弱々しくそう言う。

それに返事もせず、右腕を殴った。
ゴキリと言う鈍い音が聞こえたが、構っていられない。
胸部を殴ると、また偽は吹っ飛んで行き、壁にぶつかった。

「ｯげぇっ」
また血を吐き出した。
そしてまた休ませる暇無く殴り続ける。
殴ってる間にも血は辺りに飛び散り、白い部屋が徐々に赤く染まって行く。
「止め…！」
仰向けに倒れた偽の心臓の部分目掛け、残りの力を出し尽くして拳を振るった。