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31話~

暫く話し、2人が部屋を出て行き再び部屋が静かになる。

この静かな環境にフレイは、
フレイ「…ふ……ふぇ…」
クシャミが出そうになる。


「ふぇっくし!!」
静かな部屋に、そのクシャミの音だけが響く。
すると
突如ぱちり、と、フォーアが目を開けた。
フレイ「うお!?」
一人、大袈裟に両手を上げて驚くフレイ。
が、驚かれた本人はゆっくりと目を閉じる。

…再び、部屋が静かになった。

次の瞬間フレイは、
フレイ「………ふぁ…」
またクシャミが出そうになる。
…癖なのだろうか。
そしてクシャミが出そうになったその瞬間!


ぼふ。
「ぶぉっはー!!」
クシャミが出たのは良いが、顔に柔らかい感触を感じる。

「…お前、口ぐらい押さえてくれ。俺に唾ぶっ掛ける気かよ?」
呆れたように言い放つその声。
喋り声が終わると、顔の柔らかい物体が退けられる。
それと共に、声の主が明らかになった。

フレイ「…ぉ、やっと起きたのか?No.01」
フォーア「馬鹿か、あれだけでっかいクシャミをすぐ横でかまされたら誰でも起きるっつーの」
ベッドで上体を起こしているフォーアが、枕を置く。
どうやら今の柔らかい物体は枕だったらしい。
フォーア「……にしても、本拠地じゃNo.48が脱出したって有名人になってたけども、まさかお前が此処にいるとは思わなかったな」
フレイ「ふうん…オレ、向こうじゃ有名人なのか」
まぁある意味。とフォーアは返す。
と、ベッドの隅に置いてあるカゴに気が付いた。
フォーア「なんだコレ?なんか桃とか茄子とか毒々しい色のモン入ってるけど」
フレイ「あぁ、プリンからの見舞いの木の実だ」
フォーアはカゴを手に取り、毒々しい色のモンを凝視する。
するとそのカゴの隅に、折られた紙を見付け、拾う。
フォーア「No.48、なんか紙見つけたぞ」
フレイは渡された紙を受け取り、開いた。
紙にはプリンが書いたと思われる字が。
フレイ「…ぉ、カゴに入ってる木の実の名前だ!
  桃みたいなのは「モモン」、茄子は「ゴス」、毒々しいのは「カイス」だってよ」
フォーア「なんだ、この毒々しいのも食えるのか!」
じゃあ早速、とカイスを齧る。
よく噛んで飲みこみ、数秒後、






フォーア「……あまーーーーい!!!」
何処かで聞いたような、そんな声を上げた。
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