それから数秒経ったが、
自分の意識が途切れる事も、首に痛みが走る事も無い。
ただ、







「あははははははっ！面白ぉぉい！！」
…偽が、腹を抱えて笑っていた。

何時の間にか拘束していた道具も消えて無くなっている。
辺りを見渡してみると、折れてバラバラになったはずのマスターソードが転がっている。

ﾘﾝｸ「あの…偽マリオさん？」
偽ﾏﾘｵ「あは、ははぁ…な、なぁに？」
まだ時々笑いを零しながら、偽が返事をする。
ﾘﾝｸ「何故僕に止めを刺さなかったんです？後…マスターソードが何故元通りに…」
すると「そんな事かよ！」とまた笑い始めた。
偽ﾏﾘｵ「あひ、はは、ま、まぁ答えてあげる。２問目の答えはマスターソードは元々折れてなかった。」
意味がわからない答えにリンクは「へ？」と抜けた声を出す。
ﾘﾝｸ「あのー、もう少し僕にわかる答えを」
偽ﾏﾘｵ「つまり、俺が折ったのはマスターソードじゃなかったんだよ！偽者にせものニーセーモーノー！」
ﾘﾝｸ「わ、わかりましたから落ち付いて下さい！」
まだ少し理解できていないがリンクはとりあえず返事を返した。
偽ﾏﾘｵ「それにそれじゃあ物が可哀想だしね。あ、後ねぇ１問目の答えはね～」
「これ！」とリンクにナイフを手渡す。
何が何だかわからないリンクに偽は「先っちょ触ってみな～」と促す。
言われるがままにナイフの先を指で押してみると…

スコン。

ﾘﾝｸ「…ェ？」
ナイフの先が引っ込んだ。
つまりこのナイフは作り物のオモチャ。
偽ﾏﾘｵ「あー、剣士さんの顔、面白かった！さ、寮の中に戻ろ～よぉ」
そう言うと寮に向かって歩き出した。
ﾘﾝｸ『…結局、何がしたかったんでしょう…』
リンクもマスターソードと盾を持って、庭を後にした。



２人が食堂に戻ると、乱闘が終わって休憩に座って茶を飲んでいるルイージが。
ﾘﾝｸ「乱闘、終わったんですね」
ﾙｲｰｼﾞ「うん、僕が勝ったよ！」
２人は「おめでとう」と小さく祝福し、ルイージは「えへへ」と頭を掻く。