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26話~30話

フィーア「っ!!」
フィーアが駆け出す。
が、遅かった。
ズシャァッ
男はルイージの首を切り裂き…

殺した。

その瞬間ルイージの首のペンダントが外れ、
カラン…
と音を立てて落ちた。
ルイージは影の上に倒れ込む。
影のペンダントも同様に、外れていた。
そして男はフィーアの方を向く。
フィーアはそんな事は気にせず、男に突進した。
自分が殺される「恐怖」より、
仲間が殺された「怒り」で、頭の中がいっぱいだった。
フィーア「テメエェ!!」
?1『…二人を生き返らせる術はある…ただ、俺の目的は……。』
男はそのままフィーアの心臓を狙って―――
鎌を突き刺した。
見事に鎌は彼の左胸に突き刺さり、彼の動きが止まる。
フィーア「か……は…っ…」
?1『この男を、殺す事……。』
フィーアは男にもたれるように倒れ込む。
男はそれを支えた。
?1「……お前は、俺に殺されなくても後にシィルに殺されてたんだ。…ごめんな…痛いよな、死ぬのは嫌だよな……だけど……お前の“形”がそのまま残ってると、後々厄介な事になるんだ……だから…」

「…いただきます。」
だがフィーアは最後の言葉を聞く事は、無かった。





…そして数十分後。
?1「…ごちそうさま…」
フィーアの死体は、綺麗に無くなっていた。
?1「……さて…後はこの二人を…」
男はルイージと影を見る。
歩み寄り、二人の首の傷口に手を当てると、淡い水色の光が男の手から発せられた。
すると、二人の傷がみるみる内に治っていく。
十秒もした頃には、二人の首の傷はきれいさっぱり無くなっていた。
?1「他の傷は治さないでおくか…怪しまれると二人にメーワクかけちゃうし」
そう言いながらポケットから袋を取り出した。
さらにその袋を開け、取り出されたのは…
薬と、ペットボトルに入った水。
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