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The Meaning of Alive 〜命を繋ぐフォース〜⑤
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葬儀はナブーで静かに執り行われた。双子の子供たちは表向きには死産したということで、その遺体には細工が施された。
私はその後葬儀には参加せず、オルデラーン王室で引き取られることになった妹の方のレイア姫の主治医となった。
それから15年。私は──────
「姫!お食事の時間でございます。」
「いやよ!!!味気ない食事なんて大嫌いなんだから!」
私はジェダイであることをすっかり忘れて、言うことを聞かないレイア姫───ご主人を追いかけ回す日々だった。侍女たちは既に根負けし、辞職した者も多くいる。主治医と侍女を兼任するものなど、この銀河全域探しても私くらいだろう。
「それより、エリス。あなた、何故私が不健康と思うの?」
「それはですね、姫がお父上様たちの目を盗んで毎日外の食べ物ばかり食べているからです」
「城下の人たちはみんな食べているわ?私だけ何故だめなの?」
私は返す言葉をすっかり失った。改めてこの子にはカリスマ的存在であった元老院議員パドメ・アミダラの血が流れていることを思い出させられる。私はため息をついて、彼女にこう提案した。
「では、姫。もう勝手に外出なさらないことを約束して下されば、私が毎週あなたを外にお連れしましょう」
「本当に!?エリス!!ありがとう!!嬉しいわ!!本当にありがとう!!」
そして姫は私に抱きつき、こう言った。
「エリス、大好き」
この心優しい姫を生涯を賭して、守ろうと私はもう1度心に忘れまいと誓った。
「ええ、それでは、今から参りましょうか」
私の言葉に、姫が大きく頷いた。
──────この世界から隠匿しているけれども、幸せという矛盾した日々が、長く続くことを私は切実に願っていた。心から、この生活を愛していた。ジェダイ聖堂で暮らしていたときには決して味わえなかったもの。
温かみのある暮らしが私に本当に必要なものだったのか。
目の前では、姫が楽しそうに城下町を歩いている。食べ物には目がない彼女だが、何を食べても基本的に体重に変動がないところを見ると、一体どこに流れていっているのだろうかとたまに不安になる。
しかし、幸せそうな彼女の様子が変わるのには、ほんの刹那の時間しか要しなかった。
「まぁ…………」
「帝国軍がこんなところにまで……」
私は反射的に姫を背中に連れてきた。あの不気味なくらいに白いアーマーに、私はあの日を思い出してしまった。
────オーダー66。
私の時間は、あのときから止まったままだ。すると、一人のトルーパーがホログラムを取り出して私と交互に見比べ始めた。そこに映っているのは、紛れもないジェダイだった頃の私だ。
見に危険を感じた私はすぐに踵を返して歩き出した。だが、ついに呼び止められた。
「おい、そこ。止まれ!」
すると、レイア姫が咄嗟にフォローに入った。
「彼女はうちの侍女なのよ?無礼でしょう?番号を言いなさい!父に言いつけるなり元老院に言いつけるなりしますから。」
そこまで言われればどうしようもないと言いたげな表情で、彼らは疑いを払拭し切っていないことを背中に感じさせながら帰っていった。
戻ると私はすぐにオーガナ議員に事の次第を告げ、ここから出ていくことを伝えた。彼は納得していたが、こっそり去ろうとした時、レイア姫が私との別れを惜しんで泣きついてきた。
「いや!!エリス、行かないで。私のせいなの………私、あなたがジェダイだったなんて知らなかった…………」
「姫は悪くありませんよ、悪いのは言わなかった私のほうでございます」
彼女は涙を目に溜めて首を横に振った。
「違うわ!!!悪いのは…………悪いのは………全部帝国軍なんだから!私、約束するわ。あなたの居場所を取り戻すから!」
「レイア姫……………」
私は心が熱くなるのを感じていた。それは、誰かの命を救う時と同じ感覚だった。
「──────ならば、私を探してください。いつか、その時が来るまで。私もお手伝いしますから」
「……………うん」
そして、私たちは一言二言話してから別れた。私は内心もう二度と彼女と会うことはないだろうと思っていた。
───────彼女が後の反乱同盟軍のトップになるまでは。
平凡な日々との決別から、早数年がたった。銀河の各地で反乱者と呼ばれる者達が立ち上がり、帝国を倒そうと活動している頃だった。私は小さな診療所で、日々を無難にこなしていた。すると、ある日の帝国ホロネットが私の関心を引いた。
「帝国に反旗を翻す危険分子が王室単位で蔓延っていたオルデランに軍事制裁が下りました!」
─────え?
私は耳を疑った。そして、目の前が一気に暗くなった。慌ててオーガナ議員に秘密のコードで連絡を送信しようと試みたのだが、周波数を拾わないため、届かないというアナウンスが返ってくるだけだった。
「…………嘘………」
私の脳裏にふと、レイア姫の笑顔が蘇った。姫はどうしているのだろう。
どうしても彼女の無事とオルデランに起きたことを確かめたくなり、私はようやく手にした安全な場所を捨てて、反乱者たちに加わることを決意したのだった。
私がフルクラムと接触したのは、様々なツテを辿った先だった。フルクラムと名乗った30代後半の男は、変わった髭を生やしている赤みがかったブロンドヘアーの長身の見た目を持っていた。彼は低く魅力的な声で片眉をつりあげながら言った。
「………何故私に連絡を取った」
「経歴は送った通りです。」
「ジェダイのヒーラー、か。あまり信頼できんが、知り合いのジェダイに見せたところ、顔見知りのようだからな……」
私はすこし苛立って唇を押さえた。男は誰かに連絡を取ると、渋々後ろにとまっているコレリア船を指さした。
「────君を歓迎しよう。ゴーストへようこそ」
「エリス。私はエリス・フォーサイシア」
男はちらりと横目で私を見ると、不敵な笑を浮かべて名を名乗った。
「私はキャプテン・カラス。アレクサンドル・カラスだ」
カラスはそう言うと早々とゴーストと呼ばれる船に乗り込むと、操縦士のトワイレックに出航を合図した。
「わかったわ、キャプテン。」
「ちゃんと連絡とったのか?カラス」
「ああ、取ったとも。」
「大好きって伝えねぇとな、いひひひ」
紫の猫のような種族───ラサットが下品に笑った。カラスは彼を呆れた顔で見ると、仕事だと言い切った。
「どこへ向かうの?」
「ヤヴィン4だ。」
「反乱軍基地へようこそ!ってやつだな」
ヤヴィン………聞いたこともない惑星の名前を必死に記憶から探し出しているうちに、ハイパースペースを抜け、私たちはヤヴィンにやって来た。
「わぁ………まだ緑の残っている惑星があるなんて」
「ヤヴィンは遠い昔に忘れ去られたジェダイ寺院がある場所だ。誰も覚えていない」
着陸すると、所狭しと並べられたエックスウィングが反乱軍基地にやってきたことを何より物語っていた。私はふと、カラスが真っ先に話しかけに行った女性に目が止まった。
「────アンヌ!」
「………エリス?あなたなの?」
「知り合いか?」
「ええ。知り合いよ。とても。」
私は稀代の軍師と呼ばれたアンヌの姿を見て驚いた。あのころと何一つ変わらぬ姿に私は懐かしさを覚えた。彼女はさっそく私になけなしの医療セットを手渡した。
「………これは?」
「まだ腕は鈍っていないことを祈っているわらアンヌ。負傷者たちがみんなあなたを待っている」
私はセットを受け取り、懐かしいマークがプリントされている事に気がついた。
「……クローン大戦のときの医療キットのマークね」
「ええ、それしか入れ物が無くて。気分を害したなら取り替えるけど……」
私は首を横に振った。辛いこともたくさんあったけれど、何よりあの時が1番幸せだったのかもしれない。そう思うとこうして過去を幸せだったと築ける今の私はなんて幸せなんだろう。戦争で失ったものばかりではなかったことに気付かされた私は、足取り軽く治療へ向かうのだった。
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