この夢小説は、もし乙女ゲームだったらという設定なので、名前変換をすると100倍楽しめます。名前は、〇〇〇・トワイラスの〇の部分が変わります。
序、予定不調和の運命
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クローン大戦開戦からおよそ1年。共和国軍は独立星系連合軍と一進一退の攻防を繰り広げていた。そしてアンヌ・トワイラスは、アウターリムの共和国系惑星チューダレイへ向かっていた。兄弟子アナキン・スカイウォーカー直属の501大隊が面している危機を、早急に打開して仲間たちを救うべく……
共和国軍師アンヌ・トワイラスは、ジェダイ・スターファイターが急旋回することで生まれるGに耐えていた。コックピット内は無線が繋がっており、厳しい戦況を伝える連絡が飛び交っている。
『撤退しろ!急げ!』
『間に合わない!!わあああああああああああ』
『マスター、このままじゃやられちゃうよ!早く援護を!』
『分かってる!直に援軍が到着するはずだ!アンヌ、急げ!』
「……分かってる!!」
アンヌはアナキン・スカイウォーカーとその弟子アソーカ・タノの悲痛な叫びを聞きながら、必死に着陸場所を探した。だが、どこを見ても戦火、戦火、戦火だ。平らな場所は残っていない。
「着陸……しなきゃ!!」
考えろ、ブレイン。考えるのよ。
アンヌは必死で頭を回転させた。そして非常に危険な作戦ではあるが、敵の第二部隊の真上に着陸し、スケートボードで目的地へ向かって合流するという強行手段にたどり着いた。
「これしかない……行くのよ、アンヌ」
ブレインは息を吸い込み、目を閉じた。それからフォースへ意識を集中させ、心の声に従って操縦桿を握った。
地上では、見張りについている2体のバトルドロイドが手持ち無沙汰げにエレクトロバイノキュラーを持っていた。
「トクニナニモナイナ」
「ラジャラジャ」
「アレ?アレハナンダ?」
「ナガレボシ?ネガイゴトネガイゴト……」
そう言いながら1体が、バイノキュラーを目に当てた。そして、告げられた生体反応と物体判定内容を知り、イカれた電子音を鳴らした。
「タッ、タイヘンダーー!スグニレンラクヲ────」
言い終わるより前に、バトルドロイドの間抜け顔が吹っ飛ぶ。凶器はアンヌが乗っているジェダイ・スターファイターの機首だ。もう1体も、放たれたブラスターの迎撃によりダウンする。2体の残骸を無視して、アンヌを乗せた戦闘機は砂ぼこりを上げながら盛大に着地した。
「ふぅ……帰りは安全運転で行こうかな」
そう言いながら、彼女はスターファイターに積んであった超小型スケートボードを取り出し、電子端末を使って目的地の座標を入力した。目指す先は、陽動作戦の失敗により孤立した501大隊の分隊だ。アンヌが知っているのは着任間もないルーキーたちが集い、アソーカが指揮しているということだけである。
スケートボードの出力を最大値に引き上げ、アンヌは目的地へと出発した。途中で迎え撃とうと試みてくるドロイドたちは、全て華麗なライトセイバー捌きによって鉄屑と化した。
「アソーカ!聞こえる?」
無事でいて。そんな願いを込めながら応答を待った。すると、程なくして戦場に似合わない溌剌とした声が響いた。
『アンヌ!』
「今の状況は?」
『マジヤバイって感じかな』
「分かった。あと2分以内に到着する、通信終了」
アンヌは通信を切ると、ライトセイバーを持ち直した。そしてフォームIIの構えを維持したまま、孤立した隊員たちの救出へ意識を集中させた。
アソーカ・タノは苦境に立たされていた。しかし、意外なことに原因はドロイド軍の猛攻だけではなかった。
「アソーカ!さっさと突っ込んで突破しよう」
「ダメだって!絶対ダメ!ここで待機って言われてるでしょ!?」
アソーカが指揮するクローンたちは、大隊に上がったばかりのルーキーたちなのだ。血気盛んで経験も少ない彼らは、なかなか指示を聞こうとしない。その筆頭が、CT-5555通称ファイブスだ。彼は聞き分けの良い友人であるエコーの制止を振り切り、今にも敵陣へ飛び込もうとしている。
そんな状況にアソーカが苛立ちを顕にしようとした時だった。
「スカイウォーカーのパダワンとルーキーか。造作もないことだ」
その声に、アソーカは全身の鳥肌が立つ感覚を覚えた。恐る恐る振り返ると、そこにはアサージ・ヴェントレスが立っていた。スレンダーな長身と、猛攻とも言える激しい二刀流を繰り出す彼女は、アソーカにとって強敵だった。師であるアナキンの顔に傷を残したのも、この女だ。
しかし、仲間を守るためにアソーカは立ち向かわねばならなかった。彼女は構えを崩さぬように注意を払い、ヴェントレスへと一直線に駆け出した。
「ふふっ……」
スキンヘッドの司令官はアソーカの攻撃を受け流し、含み笑いを浮かべながらフォースで地面に叩きつけた。衝撃のあまり、アソーカが悲痛な声を上げる。弾みで取り落としたライトセイバーを掴もうと身をよじる間にも、ヴェントレスはアソーカに止めを刺すべく近づいてきた。
ついにこれまでかと、彼女が思ったときだった。
「やめろ!」
ヴェントレス向けて、ブラスターが火を吹く。彼女は間一髪でそれをかわし、無謀な攻撃の主犯を目で探した。相手は怯むことなく真っ直ぐ銃口を向けたままであるため、容易に探し出すことが出来た。
「お前か」
ヴェントレスは半ば呆れながら笑うと、勇敢なクローン────ファイブスにライトセイバーの切っ先を向けた。事実上の、死刑宣告だ。
「死ね、哀れなクローンよ」
そして、その禍々しく光る赤い光刃がファイブスに振り下ろされた。だが次の瞬間ヴェントレスが感じたのは、何かの衝撃だった。白い衝撃。下に視線を移すと、そこには見覚えのある人物がいた。彼女が最も嫌悪する、ジェダイ史上最低の歪んだ性格を持つ者だ。
「お待たせ、アソーカ」
「アンヌ!!」
「アンヌ・トワイラス……!!」
師であるドゥークー伯爵と同じ型を使うアンヌを、ヴェントレスは忌避していた。型だけではない。性格も良く似ている。
アンヌは間髪入れずにヴェントレスの足を蹴り上げると、背後に回って体勢を立て直した。命拾いしたファイブスは、エコーに支えられている。
「君、ライトセイバー持ちにブラスター照射なんて面白いね」
「なっ……」
相手がヘルメットの中で恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にしていることなど知る由もなく、アンヌは華麗に手首を捻って構えの体勢に入った。ヴェントレスも本気のようで、2本のライトセイバーを唸らせている。怒りを増幅させる彼女に対して、アンヌは至って冷静だった。それどころか、嘲笑うように挑発を始めた。
「楽しみにしてるからね、アサージ・ヴェントレス」
「なっ……!」
ヴェントレスがまんまとアンヌのペースに巻き込まれ、先制攻撃を仕掛けてきた。誰もが固唾を呑んで見守るなか、ブレインはさっそく予測不可能な動きをした。
なんと、そのままひらりと右にかわしたのだ。しかもつま先だけを使った、シンプルなステップだった。
「ちょろちょろ動かず、さっさと死ね」
「諦めて、さっさと終わろうよ」
怒りを含んだ一振は重い。だが、同時にブレることをアンヌは知っていた。その性質を活かして、ブレインはヴェントレスの攻撃を横に受け流した。体勢を崩された彼女は、しまったと言わんばかりの表情を浮かべている。そして、目にも留まらぬ速さで両手両足を素早く切り付けた。間一髪で身をよじったものの、ヴェントレスは両手足に出来た切り傷の痛みに耐えかねて呻いた。
敵将の動きを封じたことを確認すると、アンヌは呆然とするアソーカに叱責を飛ばした。
「さっさと起きる!陣頭指揮!遅い!」
「はっ、ハイ!みんな、突破するよ!」
アンヌは、まだ立ち上がろうとするヴェントレスの様子にため息を漏らした。それから躊躇なく首を叩き、あっさりと気絶させた。
その様子を最後まで見ていたファイブスは、開いた口を塞ぐのも忘れている。視線に気づいたアンヌは、肩越しに新米トルーパーを見た。
二人の視線が重なる。これが新たな運命の始まりであることを、お互いに予見することもなく。
共和国軍師アンヌ・トワイラスは、ジェダイ・スターファイターが急旋回することで生まれるGに耐えていた。コックピット内は無線が繋がっており、厳しい戦況を伝える連絡が飛び交っている。
『撤退しろ!急げ!』
『間に合わない!!わあああああああああああ』
『マスター、このままじゃやられちゃうよ!早く援護を!』
『分かってる!直に援軍が到着するはずだ!アンヌ、急げ!』
「……分かってる!!」
アンヌはアナキン・スカイウォーカーとその弟子アソーカ・タノの悲痛な叫びを聞きながら、必死に着陸場所を探した。だが、どこを見ても戦火、戦火、戦火だ。平らな場所は残っていない。
「着陸……しなきゃ!!」
考えろ、ブレイン。考えるのよ。
アンヌは必死で頭を回転させた。そして非常に危険な作戦ではあるが、敵の第二部隊の真上に着陸し、スケートボードで目的地へ向かって合流するという強行手段にたどり着いた。
「これしかない……行くのよ、アンヌ」
ブレインは息を吸い込み、目を閉じた。それからフォースへ意識を集中させ、心の声に従って操縦桿を握った。
地上では、見張りについている2体のバトルドロイドが手持ち無沙汰げにエレクトロバイノキュラーを持っていた。
「トクニナニモナイナ」
「ラジャラジャ」
「アレ?アレハナンダ?」
「ナガレボシ?ネガイゴトネガイゴト……」
そう言いながら1体が、バイノキュラーを目に当てた。そして、告げられた生体反応と物体判定内容を知り、イカれた電子音を鳴らした。
「タッ、タイヘンダーー!スグニレンラクヲ────」
言い終わるより前に、バトルドロイドの間抜け顔が吹っ飛ぶ。凶器はアンヌが乗っているジェダイ・スターファイターの機首だ。もう1体も、放たれたブラスターの迎撃によりダウンする。2体の残骸を無視して、アンヌを乗せた戦闘機は砂ぼこりを上げながら盛大に着地した。
「ふぅ……帰りは安全運転で行こうかな」
そう言いながら、彼女はスターファイターに積んであった超小型スケートボードを取り出し、電子端末を使って目的地の座標を入力した。目指す先は、陽動作戦の失敗により孤立した501大隊の分隊だ。アンヌが知っているのは着任間もないルーキーたちが集い、アソーカが指揮しているということだけである。
スケートボードの出力を最大値に引き上げ、アンヌは目的地へと出発した。途中で迎え撃とうと試みてくるドロイドたちは、全て華麗なライトセイバー捌きによって鉄屑と化した。
「アソーカ!聞こえる?」
無事でいて。そんな願いを込めながら応答を待った。すると、程なくして戦場に似合わない溌剌とした声が響いた。
『アンヌ!』
「今の状況は?」
『マジヤバイって感じかな』
「分かった。あと2分以内に到着する、通信終了」
アンヌは通信を切ると、ライトセイバーを持ち直した。そしてフォームIIの構えを維持したまま、孤立した隊員たちの救出へ意識を集中させた。
アソーカ・タノは苦境に立たされていた。しかし、意外なことに原因はドロイド軍の猛攻だけではなかった。
「アソーカ!さっさと突っ込んで突破しよう」
「ダメだって!絶対ダメ!ここで待機って言われてるでしょ!?」
アソーカが指揮するクローンたちは、大隊に上がったばかりのルーキーたちなのだ。血気盛んで経験も少ない彼らは、なかなか指示を聞こうとしない。その筆頭が、CT-5555通称ファイブスだ。彼は聞き分けの良い友人であるエコーの制止を振り切り、今にも敵陣へ飛び込もうとしている。
そんな状況にアソーカが苛立ちを顕にしようとした時だった。
「スカイウォーカーのパダワンとルーキーか。造作もないことだ」
その声に、アソーカは全身の鳥肌が立つ感覚を覚えた。恐る恐る振り返ると、そこにはアサージ・ヴェントレスが立っていた。スレンダーな長身と、猛攻とも言える激しい二刀流を繰り出す彼女は、アソーカにとって強敵だった。師であるアナキンの顔に傷を残したのも、この女だ。
しかし、仲間を守るためにアソーカは立ち向かわねばならなかった。彼女は構えを崩さぬように注意を払い、ヴェントレスへと一直線に駆け出した。
「ふふっ……」
スキンヘッドの司令官はアソーカの攻撃を受け流し、含み笑いを浮かべながらフォースで地面に叩きつけた。衝撃のあまり、アソーカが悲痛な声を上げる。弾みで取り落としたライトセイバーを掴もうと身をよじる間にも、ヴェントレスはアソーカに止めを刺すべく近づいてきた。
ついにこれまでかと、彼女が思ったときだった。
「やめろ!」
ヴェントレス向けて、ブラスターが火を吹く。彼女は間一髪でそれをかわし、無謀な攻撃の主犯を目で探した。相手は怯むことなく真っ直ぐ銃口を向けたままであるため、容易に探し出すことが出来た。
「お前か」
ヴェントレスは半ば呆れながら笑うと、勇敢なクローン────ファイブスにライトセイバーの切っ先を向けた。事実上の、死刑宣告だ。
「死ね、哀れなクローンよ」
そして、その禍々しく光る赤い光刃がファイブスに振り下ろされた。だが次の瞬間ヴェントレスが感じたのは、何かの衝撃だった。白い衝撃。下に視線を移すと、そこには見覚えのある人物がいた。彼女が最も嫌悪する、ジェダイ史上最低の歪んだ性格を持つ者だ。
「お待たせ、アソーカ」
「アンヌ!!」
「アンヌ・トワイラス……!!」
師であるドゥークー伯爵と同じ型を使うアンヌを、ヴェントレスは忌避していた。型だけではない。性格も良く似ている。
アンヌは間髪入れずにヴェントレスの足を蹴り上げると、背後に回って体勢を立て直した。命拾いしたファイブスは、エコーに支えられている。
「君、ライトセイバー持ちにブラスター照射なんて面白いね」
「なっ……」
相手がヘルメットの中で恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にしていることなど知る由もなく、アンヌは華麗に手首を捻って構えの体勢に入った。ヴェントレスも本気のようで、2本のライトセイバーを唸らせている。怒りを増幅させる彼女に対して、アンヌは至って冷静だった。それどころか、嘲笑うように挑発を始めた。
「楽しみにしてるからね、アサージ・ヴェントレス」
「なっ……!」
ヴェントレスがまんまとアンヌのペースに巻き込まれ、先制攻撃を仕掛けてきた。誰もが固唾を呑んで見守るなか、ブレインはさっそく予測不可能な動きをした。
なんと、そのままひらりと右にかわしたのだ。しかもつま先だけを使った、シンプルなステップだった。
「ちょろちょろ動かず、さっさと死ね」
「諦めて、さっさと終わろうよ」
怒りを含んだ一振は重い。だが、同時にブレることをアンヌは知っていた。その性質を活かして、ブレインはヴェントレスの攻撃を横に受け流した。体勢を崩された彼女は、しまったと言わんばかりの表情を浮かべている。そして、目にも留まらぬ速さで両手両足を素早く切り付けた。間一髪で身をよじったものの、ヴェントレスは両手足に出来た切り傷の痛みに耐えかねて呻いた。
敵将の動きを封じたことを確認すると、アンヌは呆然とするアソーカに叱責を飛ばした。
「さっさと起きる!陣頭指揮!遅い!」
「はっ、ハイ!みんな、突破するよ!」
アンヌは、まだ立ち上がろうとするヴェントレスの様子にため息を漏らした。それから躊躇なく首を叩き、あっさりと気絶させた。
その様子を最後まで見ていたファイブスは、開いた口を塞ぐのも忘れている。視線に気づいたアンヌは、肩越しに新米トルーパーを見た。
二人の視線が重なる。これが新たな運命の始まりであることを、お互いに予見することもなく。
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