この夢小説は、もし乙女ゲームだったらという設定なので、名前変換をすると100倍楽しめます。名前は、〇〇〇・トワイラスの〇の部分が変わります。
六章、変わり始めた流れ
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グリーヴァスは見張りのクローン・トルーパーを素手で張り倒すと、悠々と闊歩しながら"部屋"を出た。ちょうどそこに出くわしたアナキンは、驚きのあまり思わず言葉を失った。だがそれはお互い様であったので、その場は異様な静けさに包まれた。先に口を開いたのはアナキンの方だった。彼は口の橋をゆがめると、やれやれと首を横に振った。
「………やぁ、将軍。やっぱり思ってたよりチビだな」
「………ジェダイと共和国は若造がのさばるようになったようだな」
次の瞬間、グリーヴァスはデュラスチールで出来た手で、強烈なパンチを放った。
自問自答と自己嫌悪の悪酔いから未だ醒めないアンヌだったが、落ち着く間もなく評議会室に呼び出された。エレベーターに乗っていると、折しもオビワンが乗り込んできた。
「アンヌ!久しぶりだな!」
「マスター。お久しぶりです」
「元気で…はなさそうだな」
彼女は少しだけ寂しそうに笑ったが、またすぐにいつもの笑顔に戻った。
「何故、急に呼び出しがかかったのでしょうか?」
「さぁ。きみが知らないのなら、みんな知らないと思うがな」
彼はいつもの口調で首をすくめると、評議会室がある最上階にエレベーターがつくやいなや、アンヌを置いてそのままエレベーターを降りた。扉が閉まらないように慌ててついて行く彼女だったが、かつての師とはいつのまに距離を置いてしまったのだろうかと、少しだけ不安に思った。
部屋には既に全員揃っており、アンヌはいつものように柱の一角にもたれかった。このほうが誰の目線も気に留める必要がなく、落ち着くからだ。それに、自分が定期的に呼ばれることに対してあまり意味を見出していなかった。
現に彼女は評議会の話はいつも聞いていない。ひどい時は次の作戦を立てるために小型ホログラムを編集している。だが、今日は 違った。真剣な顔をしたマスター・ヨーダが重々しい口調で語り始めたからだ。
「………困ったことが起きた。今からある者の話を聞いてもらうが、奴を信じるか信じないかの決定を出してもらいたい」
「一体それは誰なのですか」
メイス・ウィンドゥが眉を顰めながら尋ねたその時だった。背後から明朗な声が響いた。
「────ここに立ち入るのは久しぶりだ」
「ドゥークー伯爵………!!」
一同が驚きと興味の入り混じった視線を投げかける。アンヌも初めて会議に関心を持ったのか、顔を上げている。
「こいつを信じろと?無理な話です。」
「今すぐつまみ出してください」
いつもなら冷静なメンバーが次々と怒り出す。そんな中、アンヌだけが唯一まともに用意された席に着いた。
「聞きたくないなら帰ればいいけど?」
「…話くらいは聞こう。」
オビ=ワンが座ると、ほかの者たちも渋々席に戻った。ドゥークーは彼女に微笑むと、ヨーダに語ったことを話し始めた。
「疑う気持ちを捨てて、聞いてほしい。シスの暗黒卿、ダース・シディアスは君たちのすぐ近くにいる。」
「何?あなたがばらしてなんの特に?」
ウィンドゥを手で制止して、アンヌは聞くように促した。ドゥークーは全員が自分に注目を向けていることを確認すると、静かに言い放った。
「——————パルパティーン最高議長だ」
「どういうことだ?彼に何の得が…」
ウィンドゥがそういった瞬間、彼は非常事大権の存在を思い出した。あの時、異常にパルパティーンはそれに固執していた。そして手に入れたときのあの恍惚そうな表情……どれを取っても確かにおかしかった。苛立つメンバーを静かにさせると、ウィンドゥはこう言った。
「非常時大権。たしかにあの時の反応と渇望は怪しかった。だが、それだけで納得させるのも………」
「納得…か。直にやつが何を望んでいるかがすぐに分かるはずだ。」
するとそこに珍しく血相を変えたアナキンが飛び込んできた。
「大変です!ロイヤルガードが元老院への入り口を閉鎖し、議長直属のショックトルーパーが暴走を始めました」
ドゥークーはしてやったりの表情で振り返った。アナキンの表情からして時間はなさそうだ。一同は皆、アンヌではなく軍師ブレインに視線を注いでいる。彼女はため息をつくと、渋々口を開いた。
「聖堂は封鎖しましょう。それから他のジェダイたちに緊急コードを送信して。議員たちにも連絡を。あとは………全てのクローンたちが暴走を始める可能性があるのかどうかを確かめて。」
「その心配はない。」
「どうして?」
ドゥークーは微笑むと、どこに忍ばせてあったのかもわからないホログラムを取り出し、カミーノの星図を投影した。
「こちらに入り込めたから、事前に仕組んでおいたプログラム回路から侵入し、シディアスがクローンたちに埋め込んだ裏切りのシステム───オーダー66のパスコードを変更した。怪しまれないように直属部隊のショックトルーパーは手を加えていないが、時間はない。奴が気づけばカミーノに連絡が行くだろう。聖堂が持ちこたえている間にカミーノへ行かねば。プログラムを壊すのだ」
アンヌはそれを聞きながら、相手が信頼に足る人物であるかどうかをじっと眺めて確かめていた。すると、ドゥークーはその視線に気づいて微笑んだ。
「君は、私を信じるか?」
少し間をおいてから、アンヌは目を閉じながら答えた。
「たしかに、私はあなたを共和国側として疑う義務がある。でも、あなたの言っていることはどれも嘘じゃない。嘘なのだとすれば、真実の混じった嘘よ」
それを聞いたヨーダは、微笑みながら頷いてこう言った。
「では、カミーノへ行く者を選ばねばならぬな」
端から見ればただの報告だったこの時間。しかしそれは悲劇へと続く運命の起点である道が、音を立てて確かに入れ替わる瞬間だった。
アンヌとアナキン、そしてオビ=ワンの姿はジェダイ聖堂の隠し発着ベイにあった。ふと、アンヌは誰かを待っているようなそぶりを見せているヨーダに気づくと、興味深そうに尋ねた。
「誰をお待ちですか?」
彼はなにも語らず、肩越しに視線を向けることで全てを説明した。その聡明で曇りのない視線の先には、なんとドゥークーとグリーヴァスが居た。これには流石のアンヌも困惑の色を示した。
「グランドマスターともあろうお方が、とうとう耄碌なさいましたか?」
「とんでもない。まだまだ健在じゃよ」
二人が相変わらずのやり取りを重ねている間に、グリーヴァスがアンヌの隣に近づいてきた。それを見たアナキンは、ライトセーバーを起動させてデュラスチールでできた首元に切っ先を突きつけて叫んだ。
「どうしてあんたがここにいる。あんたのせいで多くの同胞が命を落とした。あんたが”戦利品”とか呼んでいる忌々しいコレクションの数々も、この目ではっきりと見た!」
光刃の代わりに憎悪を煮えたぎらせた瞳を刺すと、彼は低い声でこう言った。
「───まあ、スクラップ(鉄屑)に心は宿らないんだから、当然のことか」
「それ以上にしないか、アナキン。もうたくさんだ」
普段から小言が過ぎる彼の師匠に加え、珍しくそこに妹弟子も加わった。アンヌは無意識にグリーヴァスとアナキンの間に割り込むと、さっさと船に乗るよう促した。もちろん誰も、ブレインの無言の賛同に意を反するものは居なかった。
カミーノへの移動中も、アナキンとグリーヴァスの対立は続いた。そんな中、オビ=ワンだけは唯一ドゥークーの話に耳を傾けていた。
「……こうして対等な状態で話をするのは、ジオノーシス以来だな」
「ええ、そうでしたね。あなたには失望させられたことを、今でも鮮明に覚えています」
「それは良かった」
腹の見えない奴だ。オビ=ワンは心のなかでそう毒づいた。捕虜になったというのに、なんと厚顔無恥な態度なのだろうか。第一、ダース・シディアスはダース・ティラナス───ドゥークー自身の師だ。師や見方を裏切る行為が恥ずかしくはないのだろうか。
そこまで考えを巡らせて、ふと彼は我に返った。この男はカミーノまでのこのことついてきて、一体どうするつもりなのだろうか。するとドゥークーはそんな疑問を察したのか、ハイパースペースに入ったために線を描くようにして流れていく幾線もの星々を眺めながら呟いた。
「……私にも、守りたいものがあるのだよ。この銀河に存在する数多の星々の全てをやると言われても、決して譲れないものがね」
老齢の伯爵は昔と違って随分と角の取れた目をすると、僅かにその視線を若き軍師に向けた。
────何度やり直したことか。何度苦しませてしまったことか。けれど、もう君を悲しませはしない。
「この呪われたフォースの定めから、君を解放しよう」
その呟きに、今のオビ=ワンはまだ何一つ意図を汲み取ることはできなかった。いや、そもそもドゥークーですら、動き始めた全く予想外の運命の終着点についての見通しは立っていなかったのである。
「………やぁ、将軍。やっぱり思ってたよりチビだな」
「………ジェダイと共和国は若造がのさばるようになったようだな」
次の瞬間、グリーヴァスはデュラスチールで出来た手で、強烈なパンチを放った。
自問自答と自己嫌悪の悪酔いから未だ醒めないアンヌだったが、落ち着く間もなく評議会室に呼び出された。エレベーターに乗っていると、折しもオビワンが乗り込んできた。
「アンヌ!久しぶりだな!」
「マスター。お久しぶりです」
「元気で…はなさそうだな」
彼女は少しだけ寂しそうに笑ったが、またすぐにいつもの笑顔に戻った。
「何故、急に呼び出しがかかったのでしょうか?」
「さぁ。きみが知らないのなら、みんな知らないと思うがな」
彼はいつもの口調で首をすくめると、評議会室がある最上階にエレベーターがつくやいなや、アンヌを置いてそのままエレベーターを降りた。扉が閉まらないように慌ててついて行く彼女だったが、かつての師とはいつのまに距離を置いてしまったのだろうかと、少しだけ不安に思った。
部屋には既に全員揃っており、アンヌはいつものように柱の一角にもたれかった。このほうが誰の目線も気に留める必要がなく、落ち着くからだ。それに、自分が定期的に呼ばれることに対してあまり意味を見出していなかった。
現に彼女は評議会の話はいつも聞いていない。ひどい時は次の作戦を立てるために小型ホログラムを編集している。だが、今日は 違った。真剣な顔をしたマスター・ヨーダが重々しい口調で語り始めたからだ。
「………困ったことが起きた。今からある者の話を聞いてもらうが、奴を信じるか信じないかの決定を出してもらいたい」
「一体それは誰なのですか」
メイス・ウィンドゥが眉を顰めながら尋ねたその時だった。背後から明朗な声が響いた。
「────ここに立ち入るのは久しぶりだ」
「ドゥークー伯爵………!!」
一同が驚きと興味の入り混じった視線を投げかける。アンヌも初めて会議に関心を持ったのか、顔を上げている。
「こいつを信じろと?無理な話です。」
「今すぐつまみ出してください」
いつもなら冷静なメンバーが次々と怒り出す。そんな中、アンヌだけが唯一まともに用意された席に着いた。
「聞きたくないなら帰ればいいけど?」
「…話くらいは聞こう。」
オビ=ワンが座ると、ほかの者たちも渋々席に戻った。ドゥークーは彼女に微笑むと、ヨーダに語ったことを話し始めた。
「疑う気持ちを捨てて、聞いてほしい。シスの暗黒卿、ダース・シディアスは君たちのすぐ近くにいる。」
「何?あなたがばらしてなんの特に?」
ウィンドゥを手で制止して、アンヌは聞くように促した。ドゥークーは全員が自分に注目を向けていることを確認すると、静かに言い放った。
「——————パルパティーン最高議長だ」
「どういうことだ?彼に何の得が…」
ウィンドゥがそういった瞬間、彼は非常事大権の存在を思い出した。あの時、異常にパルパティーンはそれに固執していた。そして手に入れたときのあの恍惚そうな表情……どれを取っても確かにおかしかった。苛立つメンバーを静かにさせると、ウィンドゥはこう言った。
「非常時大権。たしかにあの時の反応と渇望は怪しかった。だが、それだけで納得させるのも………」
「納得…か。直にやつが何を望んでいるかがすぐに分かるはずだ。」
するとそこに珍しく血相を変えたアナキンが飛び込んできた。
「大変です!ロイヤルガードが元老院への入り口を閉鎖し、議長直属のショックトルーパーが暴走を始めました」
ドゥークーはしてやったりの表情で振り返った。アナキンの表情からして時間はなさそうだ。一同は皆、アンヌではなく軍師ブレインに視線を注いでいる。彼女はため息をつくと、渋々口を開いた。
「聖堂は封鎖しましょう。それから他のジェダイたちに緊急コードを送信して。議員たちにも連絡を。あとは………全てのクローンたちが暴走を始める可能性があるのかどうかを確かめて。」
「その心配はない。」
「どうして?」
ドゥークーは微笑むと、どこに忍ばせてあったのかもわからないホログラムを取り出し、カミーノの星図を投影した。
「こちらに入り込めたから、事前に仕組んでおいたプログラム回路から侵入し、シディアスがクローンたちに埋め込んだ裏切りのシステム───オーダー66のパスコードを変更した。怪しまれないように直属部隊のショックトルーパーは手を加えていないが、時間はない。奴が気づけばカミーノに連絡が行くだろう。聖堂が持ちこたえている間にカミーノへ行かねば。プログラムを壊すのだ」
アンヌはそれを聞きながら、相手が信頼に足る人物であるかどうかをじっと眺めて確かめていた。すると、ドゥークーはその視線に気づいて微笑んだ。
「君は、私を信じるか?」
少し間をおいてから、アンヌは目を閉じながら答えた。
「たしかに、私はあなたを共和国側として疑う義務がある。でも、あなたの言っていることはどれも嘘じゃない。嘘なのだとすれば、真実の混じった嘘よ」
それを聞いたヨーダは、微笑みながら頷いてこう言った。
「では、カミーノへ行く者を選ばねばならぬな」
端から見ればただの報告だったこの時間。しかしそれは悲劇へと続く運命の起点である道が、音を立てて確かに入れ替わる瞬間だった。
アンヌとアナキン、そしてオビ=ワンの姿はジェダイ聖堂の隠し発着ベイにあった。ふと、アンヌは誰かを待っているようなそぶりを見せているヨーダに気づくと、興味深そうに尋ねた。
「誰をお待ちですか?」
彼はなにも語らず、肩越しに視線を向けることで全てを説明した。その聡明で曇りのない視線の先には、なんとドゥークーとグリーヴァスが居た。これには流石のアンヌも困惑の色を示した。
「グランドマスターともあろうお方が、とうとう耄碌なさいましたか?」
「とんでもない。まだまだ健在じゃよ」
二人が相変わらずのやり取りを重ねている間に、グリーヴァスがアンヌの隣に近づいてきた。それを見たアナキンは、ライトセーバーを起動させてデュラスチールでできた首元に切っ先を突きつけて叫んだ。
「どうしてあんたがここにいる。あんたのせいで多くの同胞が命を落とした。あんたが”戦利品”とか呼んでいる忌々しいコレクションの数々も、この目ではっきりと見た!」
光刃の代わりに憎悪を煮えたぎらせた瞳を刺すと、彼は低い声でこう言った。
「───まあ、スクラップ(鉄屑)に心は宿らないんだから、当然のことか」
「それ以上にしないか、アナキン。もうたくさんだ」
普段から小言が過ぎる彼の師匠に加え、珍しくそこに妹弟子も加わった。アンヌは無意識にグリーヴァスとアナキンの間に割り込むと、さっさと船に乗るよう促した。もちろん誰も、ブレインの無言の賛同に意を反するものは居なかった。
カミーノへの移動中も、アナキンとグリーヴァスの対立は続いた。そんな中、オビ=ワンだけは唯一ドゥークーの話に耳を傾けていた。
「……こうして対等な状態で話をするのは、ジオノーシス以来だな」
「ええ、そうでしたね。あなたには失望させられたことを、今でも鮮明に覚えています」
「それは良かった」
腹の見えない奴だ。オビ=ワンは心のなかでそう毒づいた。捕虜になったというのに、なんと厚顔無恥な態度なのだろうか。第一、ダース・シディアスはダース・ティラナス───ドゥークー自身の師だ。師や見方を裏切る行為が恥ずかしくはないのだろうか。
そこまで考えを巡らせて、ふと彼は我に返った。この男はカミーノまでのこのことついてきて、一体どうするつもりなのだろうか。するとドゥークーはそんな疑問を察したのか、ハイパースペースに入ったために線を描くようにして流れていく幾線もの星々を眺めながら呟いた。
「……私にも、守りたいものがあるのだよ。この銀河に存在する数多の星々の全てをやると言われても、決して譲れないものがね」
老齢の伯爵は昔と違って随分と角の取れた目をすると、僅かにその視線を若き軍師に向けた。
────何度やり直したことか。何度苦しませてしまったことか。けれど、もう君を悲しませはしない。
「この呪われたフォースの定めから、君を解放しよう」
その呟きに、今のオビ=ワンはまだ何一つ意図を汲み取ることはできなかった。いや、そもそもドゥークーですら、動き始めた全く予想外の運命の終着点についての見通しは立っていなかったのである。