この夢小説は、もし乙女ゲームだったらという設定なので、名前変換をすると100倍楽しめます。名前は、〇〇〇・トワイラスの〇の部分が変わります。
三章、思わぬ協力
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ダクトから降り立った先は、オビワンとアナキンが丁度ドゥークー伯爵と対峙している部屋だった。アンヌは慎重に蓋を外すと、一触即発の状態の間に降り立った。
「任務をお忘れのようね、スカイウォーカー」
「忘れてなんかない!こいつが任務遂行に邪魔なだけだ」
ドゥークーはアナキンの言葉を聞いて顔をしかめた。
「軍師は絶対的ではなかったのかな?ブレイン」
「軍法会議ものですね」
アンヌはため息をつくと、アナキンにライトセーバーを下ろすようにと目で指示をした。だが、それでも言うことを聞かないので彼女は渋々自分のライトセーバーを取り出すと、アナキンの喉元に目にも止まらぬ速さで突きつけた。
「───下ろしなさい、スカイウォーカー」
「…………わかったよ」
深い青色の特別なセーバーが、彼の頬を照らした。それは絶対的権威の象徴であり、彼女の地位が非常時大権を持つパルパティーンを凌駕していることを示していた。アナキンは不服げにライトセーバーをしまった。アンヌはオビワンにアナキンを見ておくようにと目で合図すると、ドゥークーに向き直った。
「………取引をしましょう」
「君の取引はフェアじゃない。」
一瞬、二人の目線が重なった。アンヌはどこか似たフォースをドゥークーに感じた。けれど、それはすぐに揺らいだ。かねてから攻撃指示をしていた艦隊が到着したようで、インヴィジブルハンドは集中攻撃にあっていた。その衝撃が船内にも響いた。
「うわっ………!!」
「今のうちに議長を逃がして!あと5分で脱出するのよ」
彼女は部下に連絡を入れると、ガンシップの手配を行った。事態の深刻さを悟ったアナキンたちは議長を連れて船室から退室した。残されたアンヌとドゥークーは傾き始める船にしがみつきながら操舵室を目指した。
「うわっ………!!!」
床に叩きつけられそうになったアンヌの手をドゥークーが間一髪で掴んだ。既に船員のほとんどが逃げ出していたが、グリーヴァスは違った。操舵室に入ると同じく傾き始める船に危機を感じているようだ。磁気で床にしがみつきながら彼は師匠と共にいるアンヌを見た。
「何をしているのですか伯爵。血迷いましたか」
「脱出したいのだが無理なようだ、将軍。───不時着しよう」
「どこにですか」
「いい案ね、伯爵」
グリーヴァスの質問には答えず、二人は舵を取り始めた。既に船はかなり傾いており、ハンドルを起こしてもさほど変化は無かった。アンヌはコルサントの消防局に連絡を入れると、指示を出し始めた。
「こちらブレイン、コムリンク周波及びコード番号より至急認識願う」
「こちらコルサント管制塔。分離主義者の船を上空に確認。どう致しますか」
彼女は慌てて
「撃たないで!私が乗ってるのよ!滑走路をどこでもいいから大きくあけて!これより不時着する。繰り返す、分離主義者主力戦艦インヴィジブル・ハンドでコルサント空港に不時着する!消火と二次災害、及びショックブラスター所持の501大隊とその援軍を至急用意せよ!」
「コ、コルサントだと!?正気か!?」
グリーヴァスは珍しく驚きで声を裏返させた。アンヌは彼を無視したままハンドルを切り、ドゥークー伯爵にグリーヴァスが操縦を手伝うことを催促するように言った。
「死にたいの!?」
「お前が死ぬだけだ。我々は死なん。それに脱出ポッドがある」
グリーヴァスが鼻で笑った瞬間、彼女は利き手で拳を作ると、制御盤の脱出ポッド一斉発射ボタンを叩いた。自失呆然の彼にアンヌは片方の眉毛を釣り上げて再び席につくよう促した。彼は操縦を手伝うしか選択肢が残っていない現状にイラついたが、渋々席についた。
「戦闘圏内は抜けたようだな、ブレイン。君の腕はなかなかだ」
「だが次はどうする。このまま不時着するのか?」
涼し気な顔で褒めるドゥークーは、内心これからの動向に注目していた。
────ブレイン・オブ・ザ・リパブリック……見せ場はこれからだ。
アンヌは緊張で滲む汗を何気なく拭き取ると、補助エンジン以外のものをすべて停止させた。これには流石のグリーヴァスも感嘆の声を上げた。
「ほう………」
「黙って見ていないで手伝いなさい」
彼女は慎重に動力を手動で調節するために、重い舵をサイボーグのグリーヴァスに任せた。
「キケンデス、キケンデス、タイキケンニトツニュウスルホドノタイキュウリョクハ───」
気が散る音声ナビ画面を叩き壊すと、グリーヴァスは大気圏に突入するために船を下に向けた。船首が降下し始め、そのうち大気圏に触れた。すると耐久力を失った船はたちまち熱を帯び、今にも発火しそうな勢いでコルサントへ突っ込んでいく。窓の外の光が強すぎて、思わずアンヌは目を覆いたくなった。だが、それも束の間。船全体が発火し始め、今度は爆発の危機が迫る。彼女が柄にもなく焦っているのを悟ったドゥークーは、静かに彼女の肩に手を当てた。
「───大丈夫だ。焦らずとも君ならできる、ブレイン」
「やって見せますとも。………出来ないという選択肢は残されていませんから」
そして船は大気圏を突破し、着陸には成功した。
だが、地上に着いた衝撃でアンヌは意識を失った。