この夢小説は、もし乙女ゲームだったらという設定なので、名前変換をすると100倍楽しめます。名前は、〇〇〇・トワイラスの〇の部分が変わります。
三章、掴んだ影
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外見では華々しい勝利を飾ったものの、共和国が失ったものはそんなものと引換には出来ないほど多い。
こんな下らない勝利を喜んでいる場違いな空気が嫌いだったのでアンヌは歩みを早めた。共和国側に正義があるからと言えども、彼女はこの戦いで失ったものは多いと感じていた。
───負けるかもしれない。その予感を少しでも人々に感じさせてしまうと、全てが崩れてしまうこともある。彼女はそれを知っていたため、議長救出は譲れなかったのだ。例え首都を棄てるという最悪の結果を出すことなったとしても。
アンヌはオビ=ワンをグリーヴァス討伐に命じた後、パルパティーンに呼ばれたので、執務室へ向かった。すると、何故かよそよそしいアナキンとすれ違った。彼女は声をかけようと思ったのだが、彼の方が気づいておらず、何か思いつめているかのようにも見えた。
「………どうしたんだろう」
しかし、大して気に留めずに彼女はそのまま執務室へ入室した。中ではパルパティーンがにこやかに座っていた。アンヌはどうしても彼の本心が見えないその笑顔が苦手だった。彼が座るように促したので、正面に座る。
「…………きみはいつも素晴らしいね。我ら共和国にとって、きみはなくてならない存在だ。………だが」
アンヌは身構えた。この策士が偽善めいた笑顔で次に何を言い出すのかは、平然とした態度で聞かなければならなかったからだ。彼はほんの少しだけ笑顔を崩した。
「君のことを、ジェダイは本当に必要としているのかな?まぁ、同じ師匠から育った弟子は比べられる運命だからね……」
「───ご心配には及びません。私とマスター、兄弟子、そしてオーダーとは仲良くやっています」
彼女は毅然とした態度で言い返した。
この男は、一体何を言いたいのだろうか。彼女は酷く内心困惑した。そして彼はついに、獰猛な笑顔で本性を顕にした。
「私の姿を見破れぬとは……愚かなジェダイよ。」
彼女はすぐに気づいた。
「────ダース・シディアス…!」
この戦いの影の主役と言われていた彼が、パルパティーンだったのだ。ドゥークーがオビ=ワンに言っていたことは本当だったと、アンヌはそこでようやく知った。それからアナキンが先ほど沈んだ表情をしていたこととこのことの関連性にも気づいた。点と点、線と線が彼女の脳内で結びつき、真実が電気のように全身を駆け巡った。そして、気づくと彼女はアナキンを探しに走っていた。
だめだ、だめだよ。
─────これは、罠なんだ。
いつにも無く冷静さを失っていた彼女は、とうとうアナキンを見つけることが出来なかった。運悪く、アナキンは既に決意をかためてしまったのだ。しかし、なぜ彼はここまでして思いつめているのか。アンヌは立ち止まって考えた。思い当たるのは一人しかいない。そして、彼女はその人物の元へ向った。
「────アナキンが?」
パドメは振り返ってアンヌを見た。何も知らない彼女の表情はいつも通りだった。いや、平静を装っていた。意を決してアンヌは彼女に核心を尋ねた。
「──パドメ、あなた、なにか隠してるでしょう」
パドメは一瞬戸惑ったが、すぐに悲しそうに笑った。
「………困ったわ。ブレイン様には何も隠せないわね………」
「あなたの子供の父親、アナキンなんだね」
彼女はそれ以上何も言えなかった。パドメはそれまで見せていた強い女性の表情を崩し、私の腕に飛び込んで、すがり付いて泣き崩れた。
「アンヌ、ゆるして…………ごめんなさい……………彼がオーダーに背くのを私、止められなかった…………私…………私が悪いの!!!彼はきっと恐ろしいことを始めるわ。私ではもうきっと、止められない。だから─────」
彼女は目を赤く腫らしながらアンヌを見つめた。
「────彼を殺して。」
「………!!?でも、あなたの子供は……」
アンヌは戸惑った。アナキンを止めるために殺すのは物理的には出来るかもしれないが、そんなことをしては産まれてくる子供の父親が居なくなってしまう。しかし、パドメの決意は固かった。
「お願い。もう………戻れないと思うの。だから…………」
アンヌは言葉を失った。彼女は恋を知らなかったが、それでもパドメの姿に運命に対して無力な哀れみを感じた。彼女は何も言わず、ただ頷くしかなかった。そして、アナキンを止めるべく、ジェダイ聖堂へ向かった。
パドメは彼女の出ていった戸を呆然と眺め、愛しい人の無事を祈ることしか出来なかった。
───全ての運命が、非情にも動き出した瞬間だった。
こんな下らない勝利を喜んでいる場違いな空気が嫌いだったのでアンヌは歩みを早めた。共和国側に正義があるからと言えども、彼女はこの戦いで失ったものは多いと感じていた。
───負けるかもしれない。その予感を少しでも人々に感じさせてしまうと、全てが崩れてしまうこともある。彼女はそれを知っていたため、議長救出は譲れなかったのだ。例え首都を棄てるという最悪の結果を出すことなったとしても。
アンヌはオビ=ワンをグリーヴァス討伐に命じた後、パルパティーンに呼ばれたので、執務室へ向かった。すると、何故かよそよそしいアナキンとすれ違った。彼女は声をかけようと思ったのだが、彼の方が気づいておらず、何か思いつめているかのようにも見えた。
「………どうしたんだろう」
しかし、大して気に留めずに彼女はそのまま執務室へ入室した。中ではパルパティーンがにこやかに座っていた。アンヌはどうしても彼の本心が見えないその笑顔が苦手だった。彼が座るように促したので、正面に座る。
「…………きみはいつも素晴らしいね。我ら共和国にとって、きみはなくてならない存在だ。………だが」
アンヌは身構えた。この策士が偽善めいた笑顔で次に何を言い出すのかは、平然とした態度で聞かなければならなかったからだ。彼はほんの少しだけ笑顔を崩した。
「君のことを、ジェダイは本当に必要としているのかな?まぁ、同じ師匠から育った弟子は比べられる運命だからね……」
「───ご心配には及びません。私とマスター、兄弟子、そしてオーダーとは仲良くやっています」
彼女は毅然とした態度で言い返した。
この男は、一体何を言いたいのだろうか。彼女は酷く内心困惑した。そして彼はついに、獰猛な笑顔で本性を顕にした。
「私の姿を見破れぬとは……愚かなジェダイよ。」
彼女はすぐに気づいた。
「────ダース・シディアス…!」
この戦いの影の主役と言われていた彼が、パルパティーンだったのだ。ドゥークーがオビ=ワンに言っていたことは本当だったと、アンヌはそこでようやく知った。それからアナキンが先ほど沈んだ表情をしていたこととこのことの関連性にも気づいた。点と点、線と線が彼女の脳内で結びつき、真実が電気のように全身を駆け巡った。そして、気づくと彼女はアナキンを探しに走っていた。
だめだ、だめだよ。
─────これは、罠なんだ。
いつにも無く冷静さを失っていた彼女は、とうとうアナキンを見つけることが出来なかった。運悪く、アナキンは既に決意をかためてしまったのだ。しかし、なぜ彼はここまでして思いつめているのか。アンヌは立ち止まって考えた。思い当たるのは一人しかいない。そして、彼女はその人物の元へ向った。
「────アナキンが?」
パドメは振り返ってアンヌを見た。何も知らない彼女の表情はいつも通りだった。いや、平静を装っていた。意を決してアンヌは彼女に核心を尋ねた。
「──パドメ、あなた、なにか隠してるでしょう」
パドメは一瞬戸惑ったが、すぐに悲しそうに笑った。
「………困ったわ。ブレイン様には何も隠せないわね………」
「あなたの子供の父親、アナキンなんだね」
彼女はそれ以上何も言えなかった。パドメはそれまで見せていた強い女性の表情を崩し、私の腕に飛び込んで、すがり付いて泣き崩れた。
「アンヌ、ゆるして…………ごめんなさい……………彼がオーダーに背くのを私、止められなかった…………私…………私が悪いの!!!彼はきっと恐ろしいことを始めるわ。私ではもうきっと、止められない。だから─────」
彼女は目を赤く腫らしながらアンヌを見つめた。
「────彼を殺して。」
「………!!?でも、あなたの子供は……」
アンヌは戸惑った。アナキンを止めるために殺すのは物理的には出来るかもしれないが、そんなことをしては産まれてくる子供の父親が居なくなってしまう。しかし、パドメの決意は固かった。
「お願い。もう………戻れないと思うの。だから…………」
アンヌは言葉を失った。彼女は恋を知らなかったが、それでもパドメの姿に運命に対して無力な哀れみを感じた。彼女は何も言わず、ただ頷くしかなかった。そして、アナキンを止めるべく、ジェダイ聖堂へ向かった。
パドメは彼女の出ていった戸を呆然と眺め、愛しい人の無事を祈ることしか出来なかった。
───全ての運命が、非情にも動き出した瞬間だった。