ジェダイ聖堂で過ごす初めの朝を迎えたアンヌは、朝日がさす聖堂の中庭にいた。
　────ジェダイ聖堂は、美しい。本で読んだものより、実物はより美しいと彼女は実感した。そして、美しい景色と共に、これから始まる新しい人生を考えると、胸が踊るようだった。
　ふと、気配を察知して後ろを振り向くと、オビ＝ワンが涼し気な表情で立っていた。
｢おはよう、パダワン。｣
｢おはようございます、オビ─じゃなかった、マスター。｣
お互い、不自然な呼び名に失笑してしまった。それから、無言になった。
　オビ＝ワンは一つ、彼女に聞いておきたいことがあった。
｢アンヌ。｣
｢はい、マスター｣
｢──君は、どうして私を助けてくれたんだい？私の場所も知らずに｣
｢えへへ、それはね……｣
アンヌは驚きながらもその問に照れながらこう答えた。
｢───────だって、あなたは私のマスターだから。｣
その瞳は、確かに真っ直ぐ、朝日の更に向こうにある未来を見据えていた。オビ＝ワンは新しいパダワンに無限の可能性を感じつつ、彼のパダワンと同じように、昇る朝日をいつまでもみつめていた。
　
　
　
　END.