短編
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あなたはパートナー? Part2
2016年。私は成人をしれーっと迎えてしまった。
日本の法律ではお酒も飲めるようになったのに……くっ。仕方なく禁酒を強いられている毎日です。
シュラスコをつまみにハツ三昧。……最高なのにっ!!
まさか、医者どころか大学にも行かず高卒というロック学歴になってしまった美雪さんでございます。つっても烏野の同級生は割と高卒は多めだし……いいもん……。
***
先月から夫に連れてられて……別名を「Cidade Malavilhosa(摩訶不思議な町)」まあリオデジャネイロに短期滞在しているわけでございます。
リオは翔陽のビーチ修行中の地で、しかも飛雄や牛島さんも来月にはオリンピックで近くに来る。
……ちなみに諸事情のため敢えて予定合わせて会おうとまでは思わない。こっちもしばらくは家に缶詰だしね。気使わせるのもアレだし。
………でも日本から遠く離れた国で同期宮城県人が5人も集結するのは何だか妙な気分だ。
「うへっ、んえーー……!んええー」
「おっとごめんよ。えーと、腹か尻かどっちかね?」
電動バウンサーの中で、赤子が呼ぶ。
こちら我らが娘でございますよ奥さん。びっくりですわね。
去年4月にアルゼンチンに渡って、その年に妊娠。
夫や我が父に見守られながら出産。波瀾万丈でございますよ。
正直子育てなんてどこでもできるし、どっちも言葉は困んないので良いということにするよ。
どうやら彼女は、腹のほうだったようでサッサと完了させて、記録をつける。……間隔は定時だ、さすが我らの娘、天才か?
スマホが着信を知らせる。
あれ??なんだろ。
「はい美雪でーす。どったん?スラれでもした?」
リオは地味に治安が悪い。アジア人は良いカモらしいので夜はあまり出歩かないようにしましょうね。
お電話は我らの大黒柱からです。
「いや大丈夫。でもないか…聞いてくれる!?!!……てゆーか、知ってた!?」
「何がよ」
娘は腹が満たされたのか、ぼうっと遠くを見ている。
手持ち無沙汰なので、ヨシヨシと頭を撫でるとニヤッとしてくれた。くっシャッターチャンスだったのに電話中……。
「チビちゃん!!!……君の同級生の!!今バッタリ会って!!」
「………!嘘!?!?居るのは知ってたけど会ったんか!!」
「……まじかよ、教えてよ」
「タイミング無かったわ」
「……むぅ、ダマってコソコソ……連絡……浮気モノ……」
「え、ええー……??」
思わぬ方向に攻撃が向いてきたので、話を変えよう。
「……今日は翔陽とメシでも食ってくんの?」
「あ……最初はそっしようかなと思ったんだけど………美雪、家に連れてきちゃってもいい??野生の盗賊コンビにビール奢らされて金なくなったわ」
「スリじゃなくて野盗か。ポケモンバトルみてえな展開、ほんとリオってマジ摩訶不思議だな。……ハイハイええよ、これから作るとこだし。……ちょい横の人に電話変わってくれる?」
翔陽元気してるかな。声が聞きたいと希望を言うと「えー」と反論の声が上がった。私と向こうのダブルお願いで折れてくれた。
「ん。……チビちゃん、はい」
「…………」
「………や、ほー??あれ??聞こえ……」
「美雪ーーーーーっ、ううう……美雪が居るーーっ!!!」
まともに会話にならなかった。
「ハァ。だから言ったっしょ、代わったらこうなるって分かってたしー」
ギャアギャア騒ぐ翔陽の裏で徹がボヤいてた。
そっすか、そういう感じでしたか。
「……だめだコレ。メンブレだ。トールー!!聞こえるー??連れてきてー!!!」
電話の遠くから了承の声が聞こえてきたので、うんと言って電話を切る。
翔陽はホームシック気味か。
じゃあーコレからいっぱいつくんないとな!!
***
全員日本人ならというわけで、
手巻き寿司をご用意ーッ。北さん家からお米と海苔を定期便で仕入れていますので、一級品でございます。
兵庫は米所だからね!!日本酒だいたい3割くらいが兵庫の山田錦だからね!覚えておいてね!!
ほいで中身はニテロイ市にある魚市場で仕入れた魚介類。超能力で三枚おろし!手は汚れないし、精密機動、衛生的。すごい。
なお酢飯に風を送る際も扇ぐんじゃなくて、我が家では米が宙を舞ます。風起きれば一緒やろ。一粒一粒がツヤッツヤの酢飯に仕上げてやんよ。私ってほんと仕事できる女よ!!
「ただいまー」
「おかえりーとーるー、翔陽おひさー」
「あ、………ほ、本物だぁ………」
「いらっしゃい。1年ぶり」
「うああ、うわああ……美雪ーっ!」
ガブワァ…と手を広げてハグした。
即、徹に剥がされた。
「…ノーカンでは?」
「Eu não vou perdoar !」
「大人気ない」「痛いです」
シャーっとした顔で翔陽のシャツを掴んでいた。
ハグ、学生時代良くやってたのに封印か。くっ。
「わ!!和風!!!」
「手巻き寿司と赤だし作ってみたよ」
「おお……!!及川さんのシャツと合わせたンデスか!?」
「「……偶然です」」
そういったことは考えてなかった。
徹の服がスメシTシャツだったので、まじめに作ったのにギャグっぽくなっちった。
「んー…」
「あ!!美雪たちの……うわっもうこんなに大きくなったんだー!!」
「なー??可愛いだろ!!」
ちなみに夫は娘にデレデレである。ご予想の通り。
娘の成長写真を撮ろうとすると必ず変顔(?)でフレームインするのでやめて欲しい。家族写真アプリはお義姉さんと猛くんの「顔」っていうツッコミでいっぱいだ。
「よかったら抱っこしてみてよ。首座ったし。3ヶ月で10センチも伸びたー」
「じゅ!?…俺今までそんな伸び方したことない」
「この頃はしてたらしいよ」
「へー」
娘は翔陽を見てニヤニヤしていた。すごいな…ヨワイゼロ歳でこの男の面白さがわかるとは……やはり天才か我が娘。翔陽は抱っこしてタカイタカイをしてくれた。
「軽い。片腕だといい感じに筋トレできそう」
「念のため言うけど、持って帰らないでね?」
翔陽は店屋物宅配で生計を立てながらリオで修行中。筋力やスタミナが付き、お金も貰えて一石二鳥なんだそうな。
翔陽から娘を受け取って、バウンサーに戻して、食卓へ。
「「「いただきます」」」
3人でぱちっと手を合わせた。
ヒャーイと娘も返事をしてくれた。
「女神か??」
「女神だ」
「?」
親バカなのは夫婦共になのかも知れない。
***
昔に書いてた分を放流
(続かないかな)
2016年。私は成人をしれーっと迎えてしまった。
日本の法律ではお酒も飲めるようになったのに……くっ。仕方なく禁酒を強いられている毎日です。
シュラスコをつまみにハツ三昧。……最高なのにっ!!
まさか、医者どころか大学にも行かず高卒というロック学歴になってしまった美雪さんでございます。つっても烏野の同級生は割と高卒は多めだし……いいもん……。
***
先月から夫に連れてられて……別名を「Cidade Malavilhosa(摩訶不思議な町)」まあリオデジャネイロに短期滞在しているわけでございます。
リオは翔陽のビーチ修行中の地で、しかも飛雄や牛島さんも来月にはオリンピックで近くに来る。
……ちなみに諸事情のため敢えて予定合わせて会おうとまでは思わない。こっちもしばらくは家に缶詰だしね。気使わせるのもアレだし。
………でも日本から遠く離れた国で同期宮城県人が5人も集結するのは何だか妙な気分だ。
「うへっ、んえーー……!んええー」
「おっとごめんよ。えーと、腹か尻かどっちかね?」
電動バウンサーの中で、赤子が呼ぶ。
こちら我らが娘でございますよ奥さん。びっくりですわね。
去年4月にアルゼンチンに渡って、その年に妊娠。
夫や我が父に見守られながら出産。波瀾万丈でございますよ。
正直子育てなんてどこでもできるし、どっちも言葉は困んないので良いということにするよ。
どうやら彼女は、腹のほうだったようでサッサと完了させて、記録をつける。……間隔は定時だ、さすが我らの娘、天才か?
スマホが着信を知らせる。
あれ??なんだろ。
「はい美雪でーす。どったん?スラれでもした?」
リオは地味に治安が悪い。アジア人は良いカモらしいので夜はあまり出歩かないようにしましょうね。
お電話は我らの大黒柱からです。
「いや大丈夫。でもないか…聞いてくれる!?!!……てゆーか、知ってた!?」
「何がよ」
娘は腹が満たされたのか、ぼうっと遠くを見ている。
手持ち無沙汰なので、ヨシヨシと頭を撫でるとニヤッとしてくれた。くっシャッターチャンスだったのに電話中……。
「チビちゃん!!!……君の同級生の!!今バッタリ会って!!」
「………!嘘!?!?居るのは知ってたけど会ったんか!!」
「……まじかよ、教えてよ」
「タイミング無かったわ」
「……むぅ、ダマってコソコソ……連絡……浮気モノ……」
「え、ええー……??」
思わぬ方向に攻撃が向いてきたので、話を変えよう。
「……今日は翔陽とメシでも食ってくんの?」
「あ……最初はそっしようかなと思ったんだけど………美雪、家に連れてきちゃってもいい??野生の盗賊コンビにビール奢らされて金なくなったわ」
「スリじゃなくて野盗か。ポケモンバトルみてえな展開、ほんとリオってマジ摩訶不思議だな。……ハイハイええよ、これから作るとこだし。……ちょい横の人に電話変わってくれる?」
翔陽元気してるかな。声が聞きたいと希望を言うと「えー」と反論の声が上がった。私と向こうのダブルお願いで折れてくれた。
「ん。……チビちゃん、はい」
「…………」
「………や、ほー??あれ??聞こえ……」
「美雪ーーーーーっ、ううう……美雪が居るーーっ!!!」
まともに会話にならなかった。
「ハァ。だから言ったっしょ、代わったらこうなるって分かってたしー」
ギャアギャア騒ぐ翔陽の裏で徹がボヤいてた。
そっすか、そういう感じでしたか。
「……だめだコレ。メンブレだ。トールー!!聞こえるー??連れてきてー!!!」
電話の遠くから了承の声が聞こえてきたので、うんと言って電話を切る。
翔陽はホームシック気味か。
じゃあーコレからいっぱいつくんないとな!!
***
全員日本人ならというわけで、
手巻き寿司をご用意ーッ。北さん家からお米と海苔を定期便で仕入れていますので、一級品でございます。
兵庫は米所だからね!!日本酒だいたい3割くらいが兵庫の山田錦だからね!覚えておいてね!!
ほいで中身はニテロイ市にある魚市場で仕入れた魚介類。超能力で三枚おろし!手は汚れないし、精密機動、衛生的。すごい。
なお酢飯に風を送る際も扇ぐんじゃなくて、我が家では米が宙を舞ます。風起きれば一緒やろ。一粒一粒がツヤッツヤの酢飯に仕上げてやんよ。私ってほんと仕事できる女よ!!
「ただいまー」
「おかえりーとーるー、翔陽おひさー」
「あ、………ほ、本物だぁ………」
「いらっしゃい。1年ぶり」
「うああ、うわああ……美雪ーっ!」
ガブワァ…と手を広げてハグした。
即、徹に剥がされた。
「…ノーカンでは?」
「Eu não vou perdoar !」
「大人気ない」「痛いです」
シャーっとした顔で翔陽のシャツを掴んでいた。
ハグ、学生時代良くやってたのに封印か。くっ。
「わ!!和風!!!」
「手巻き寿司と赤だし作ってみたよ」
「おお……!!及川さんのシャツと合わせたンデスか!?」
「「……偶然です」」
そういったことは考えてなかった。
徹の服がスメシTシャツだったので、まじめに作ったのにギャグっぽくなっちった。
「んー…」
「あ!!美雪たちの……うわっもうこんなに大きくなったんだー!!」
「なー??可愛いだろ!!」
ちなみに夫は娘にデレデレである。ご予想の通り。
娘の成長写真を撮ろうとすると必ず変顔(?)でフレームインするのでやめて欲しい。家族写真アプリはお義姉さんと猛くんの「顔」っていうツッコミでいっぱいだ。
「よかったら抱っこしてみてよ。首座ったし。3ヶ月で10センチも伸びたー」
「じゅ!?…俺今までそんな伸び方したことない」
「この頃はしてたらしいよ」
「へー」
娘は翔陽を見てニヤニヤしていた。すごいな…ヨワイゼロ歳でこの男の面白さがわかるとは……やはり天才か我が娘。翔陽は抱っこしてタカイタカイをしてくれた。
「軽い。片腕だといい感じに筋トレできそう」
「念のため言うけど、持って帰らないでね?」
翔陽は店屋物宅配で生計を立てながらリオで修行中。筋力やスタミナが付き、お金も貰えて一石二鳥なんだそうな。
翔陽から娘を受け取って、バウンサーに戻して、食卓へ。
「「「いただきます」」」
3人でぱちっと手を合わせた。
ヒャーイと娘も返事をしてくれた。
「女神か??」
「女神だ」
「?」
親バカなのは夫婦共になのかも知れない。
***
昔に書いてた分を放流
(続かないかな)
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