短編
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バボちゃんランド
俺は気付いたら色とりどりのバボちゃんに囲まれた。時々人間がいるが、体長1mくらいのあのバボちゃんがウロウロしていた。
キョロキョロと見渡すと出店やパレードなどが催されていた。
特にバレーボールをジャグリングしている姿は見応えがあった。
「ん?……あ、イイもん売ってるな。買お」
影山は出店の一つに目を止めた。『バーボーカステラ おいしいよ!』…と書かれている。イイ匂いだ。
「いらっしゃいませー。バボちゃんのベビーカステラ、特価で100円だよ〜」
「すんません、5袋下さい」
「ありがとうございやーす。ハッピー☆バボちゃん!」
財布を出して支払うと、よく分からない掛け声と共に大量のカステラを貰った。
カステラを食べながら歩いて行くと、色とりどりのバボちゃんがこちらに手を振ってくれた。
色はデフォルトのピンクが一番多かったが、鏡面バボちゃんやパンダバボちゃんも居た。
すると見知った顔を見つけた。
——日向だった。なぜか顔が擦り傷だらけでふらふらしていた。
「日向、故障か?全治何週間だ?」
「声のかけた方よ。もっと相棒 を心配しろ!
……でも見た目ほどヒドくはない、すぐ治ると思う。なんかなー、あっちの体育館でバボちゃんと戦ってきたんだ」
「つまりお前それ……負けたのか?」
「ウン、メッチャ強くてさ。負けた後6人のバボちゃんに取り囲まれて蹴り転がされた」
「それはすごく恐ろしいな……」
影山は気の毒そうに日向を見た。
バボちゃんあいつバレーやるのか、あの風体で。しかもヘタクソとは言え日向より強いのか。
「バレー勝負に買ったら、バボちゃんカレーがタダで食えるんだってさ」
「そ、そうなのか…!!」
それは是非参加しなくては。
日向に道案内を任せて、会場へと向かった。
*********
バレー用バボちゃんは2メートルを超えていた。
外のあいつらは観賞用でコッチは戦闘用なのかと影山は納得した。
でもアイツらオーバーハンドパスとブロックしか出来ないんじゃないのか?腕のポーズ的に。
そういう作戦なら、勝つのは難しくないと思った。
「キミ戦うの〜〜??若利クン以外は勝てないからヤメときなよ〜〜」
なぜか白鳥沢の天童とかいう奴が左右に反復横跳びしながら牽制してきた。
「余裕ですよ」
「スゲー自信!!ほんじゃ、ま、どーぞ行ってらー」
手を差し出した方向を見ると、牛島さんがカレーを食っていた。しかも何度もお代わりしたようで皿が積み重なっていた。
牛島さんはスプーンを置いて手をあげた。
「…ハヤシライス、もう一つお代わり」
「あいよ!タダだからじゃんじゃん食べて〜〜」
バボちゃんがウシワカに新しい皿を持ってきた。
飾ってあるメニューを見ると、「カレー」と「ハヤシライス」と「シチュー」と「ビーフストロガノフ」が選べるようだ。
……最後のヤツ、何だ。気になる。
「俺も!やります!!」
これは挑まねばなるまい。
黄色のバボちゃんに声を掛けると、黄バボちゃんはゆっくりと頷いた。
『良かろう若人よ』
コートへ案内された。声渋いな…。
「影山ーおれのかたきを打ってくれー」
日向が手を振っている。
やがて色とりどりのバボちゃんに連れて行かれた。
*****************
バボちゃん6 vs 俺
バボちゃんがコート先に6人ひしめき合っている…。
シュールだ……でもやっぱオーバーしか出来なさそうだし、フライングも難しそうなデザインだ。
手前に落ちるよう叩いたらラクショーなんじゃないのか??
ピッ!!
まずはバボちゃん側サーブだ。
どうやって打つのかと思ったらボールをヘディングしたあと、凄い速さでお辞儀して……腕をぶん回して投げてきた。
「うわ、…そうくんのか!!」
ネット超えてこちらに落ちてきた。
アンダーでなんとか拾って相手コートに送った。
クソ、チャンスボールだなコレ……。
一人なので、攻撃チャンスは最初のボールを如何に相手が取れない位置にセットするかが重要だ。代わりにアタックする人間が居ないので速攻などのアタック戦術が使えない。
……確かに難しい。
どうやって攻略するのがイイんだ。
バボちゃん(赤)が頭突きでボールを上げて、バボちゃん(白)がセットした。
バボちゃん(桃)がこれまたジャンプした後お辞儀をして、こちら側に返してきた。
「……!!く、」
……取れなかった。
しかし、2本目のサーブは、うまく撃ち返してバボちゃんの間を抜いて落とすことができた。
やっぱりアイツら重そうだからそこまで素早い動きはできないようだ。
見込み通り、サーブ権を貰ったら一気にポイントを獲得できた。
時々思いがけないところに打ち込んできたが、試合形式とバボちゃんに慣れてきたら、主にサーブで得点を稼ぐ事ができた。
******************
ピーッ!!
ホイッスルが鳴って試合終了。
バボちゃんに勝った。
なんとか無理ゲーを勝ち取ることができた。
日向見たか!俺はすごいだろ。居ないけど!
賞品として、トロフィーとバボちゃんストラップと、副賞の食べ放題券を貰った。
『祝福する、若人よ。存分に味わうが良い』
「ああ、ありがとう。バボちゃん(黄)』
『こちらに並べ。撮影だ』
牛島さんと並んで記念撮影された。
『では何が食べたい?』
もちろん、
「ビーフストロ……」
ガバ!!
……起きたら、時刻は遅刻寸前だった。
******************
「ん?日向のその携帯ストラップどっかで見たことあるな…?どこだったかな……?」
「お、お?これ知りたいか影山君!これはスゴイストラップなんだぞ!!」
「そーなのか?」
「影山はバボちゃんランドって行ったことあるか?」
「………バボちゃん?」
「そこで6人のバボちゃんのバレー勝負で勝つと貰える奴なんだって!」
「……ああ、アレか」
「なんだー知ってるのかー。俺貰っただけで勝ったわけじゃねーんだよなー」
「確かに、お前には難しいかもな」
「ふーん」
「ええっ、ホントにあるの?バボちゃんランド」
俺は気付いたら色とりどりのバボちゃんに囲まれた。時々人間がいるが、体長1mくらいのあのバボちゃんがウロウロしていた。
キョロキョロと見渡すと出店やパレードなどが催されていた。
特にバレーボールをジャグリングしている姿は見応えがあった。
「ん?……あ、イイもん売ってるな。買お」
影山は出店の一つに目を止めた。『バーボーカステラ おいしいよ!』…と書かれている。イイ匂いだ。
「いらっしゃいませー。バボちゃんのベビーカステラ、特価で100円だよ〜」
「すんません、5袋下さい」
「ありがとうございやーす。ハッピー☆バボちゃん!」
財布を出して支払うと、よく分からない掛け声と共に大量のカステラを貰った。
カステラを食べながら歩いて行くと、色とりどりのバボちゃんがこちらに手を振ってくれた。
色はデフォルトのピンクが一番多かったが、鏡面バボちゃんやパンダバボちゃんも居た。
すると見知った顔を見つけた。
——日向だった。なぜか顔が擦り傷だらけでふらふらしていた。
「日向、故障か?全治何週間だ?」
「声のかけた方よ。もっと
……でも見た目ほどヒドくはない、すぐ治ると思う。なんかなー、あっちの体育館でバボちゃんと戦ってきたんだ」
「つまりお前それ……負けたのか?」
「ウン、メッチャ強くてさ。負けた後6人のバボちゃんに取り囲まれて蹴り転がされた」
「それはすごく恐ろしいな……」
影山は気の毒そうに日向を見た。
バボちゃんあいつバレーやるのか、あの風体で。しかもヘタクソとは言え日向より強いのか。
「バレー勝負に買ったら、バボちゃんカレーがタダで食えるんだってさ」
「そ、そうなのか…!!」
それは是非参加しなくては。
日向に道案内を任せて、会場へと向かった。
*********
バレー用バボちゃんは2メートルを超えていた。
外のあいつらは観賞用でコッチは戦闘用なのかと影山は納得した。
でもアイツらオーバーハンドパスとブロックしか出来ないんじゃないのか?腕のポーズ的に。
そういう作戦なら、勝つのは難しくないと思った。
「キミ戦うの〜〜??若利クン以外は勝てないからヤメときなよ〜〜」
なぜか白鳥沢の天童とかいう奴が左右に反復横跳びしながら牽制してきた。
「余裕ですよ」
「スゲー自信!!ほんじゃ、ま、どーぞ行ってらー」
手を差し出した方向を見ると、牛島さんがカレーを食っていた。しかも何度もお代わりしたようで皿が積み重なっていた。
牛島さんはスプーンを置いて手をあげた。
「…ハヤシライス、もう一つお代わり」
「あいよ!タダだからじゃんじゃん食べて〜〜」
バボちゃんがウシワカに新しい皿を持ってきた。
飾ってあるメニューを見ると、「カレー」と「ハヤシライス」と「シチュー」と「ビーフストロガノフ」が選べるようだ。
……最後のヤツ、何だ。気になる。
「俺も!やります!!」
これは挑まねばなるまい。
黄色のバボちゃんに声を掛けると、黄バボちゃんはゆっくりと頷いた。
『良かろう若人よ』
コートへ案内された。声渋いな…。
「影山ーおれのかたきを打ってくれー」
日向が手を振っている。
やがて色とりどりのバボちゃんに連れて行かれた。
*****************
バボちゃん6 vs 俺
バボちゃんがコート先に6人ひしめき合っている…。
シュールだ……でもやっぱオーバーしか出来なさそうだし、フライングも難しそうなデザインだ。
手前に落ちるよう叩いたらラクショーなんじゃないのか??
ピッ!!
まずはバボちゃん側サーブだ。
どうやって打つのかと思ったらボールをヘディングしたあと、凄い速さでお辞儀して……腕をぶん回して投げてきた。
「うわ、…そうくんのか!!」
ネット超えてこちらに落ちてきた。
アンダーでなんとか拾って相手コートに送った。
クソ、チャンスボールだなコレ……。
一人なので、攻撃チャンスは最初のボールを如何に相手が取れない位置にセットするかが重要だ。代わりにアタックする人間が居ないので速攻などのアタック戦術が使えない。
……確かに難しい。
どうやって攻略するのがイイんだ。
バボちゃん(赤)が頭突きでボールを上げて、バボちゃん(白)がセットした。
バボちゃん(桃)がこれまたジャンプした後お辞儀をして、こちら側に返してきた。
「……!!く、」
……取れなかった。
しかし、2本目のサーブは、うまく撃ち返してバボちゃんの間を抜いて落とすことができた。
やっぱりアイツら重そうだからそこまで素早い動きはできないようだ。
見込み通り、サーブ権を貰ったら一気にポイントを獲得できた。
時々思いがけないところに打ち込んできたが、試合形式とバボちゃんに慣れてきたら、主にサーブで得点を稼ぐ事ができた。
******************
ピーッ!!
ホイッスルが鳴って試合終了。
バボちゃんに勝った。
なんとか無理ゲーを勝ち取ることができた。
日向見たか!俺はすごいだろ。居ないけど!
賞品として、トロフィーとバボちゃんストラップと、副賞の食べ放題券を貰った。
『祝福する、若人よ。存分に味わうが良い』
「ああ、ありがとう。バボちゃん(黄)』
『こちらに並べ。撮影だ』
牛島さんと並んで記念撮影された。
『では何が食べたい?』
もちろん、
「ビーフストロ……」
ガバ!!
……起きたら、時刻は遅刻寸前だった。
******************
「ん?日向のその携帯ストラップどっかで見たことあるな…?どこだったかな……?」
「お、お?これ知りたいか影山君!これはスゴイストラップなんだぞ!!」
「そーなのか?」
「影山はバボちゃんランドって行ったことあるか?」
「………バボちゃん?」
「そこで6人のバボちゃんのバレー勝負で勝つと貰える奴なんだって!」
「……ああ、アレか」
「なんだー知ってるのかー。俺貰っただけで勝ったわけじゃねーんだよなー」
「確かに、お前には難しいかもな」
「ふーん」
「ええっ、ホントにあるの?バボちゃんランド」
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