10.vs 音駒高校2
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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「………ねえ、君。」
「…?はい」
音駒チームのセッターに声をかけられたので返事をする。
手に持った倉庫のカギに視線をやったので何か忘れものかと思い、差し出した。
「違う……」
「……………」
じゃあ何だろう?
鞄から飴を出してみた。
「どうぞ」
「もらう」
貰うんだ…。
リンゴ味の飴は袋を開けてそのまま食われた。包装紙のゴミが返ってきた。
……この人ちょっと自由だなァ。
コートで見た「知将」って雰囲気とちょっと違うけど面白い人だ。
「それじゃあ、お疲れ様ですー」
「待って」
「……まだ何か?」
鍵をポケットに仕舞って、手をパーにしてひらひらして『もう何も持ってないですよ』アピールをする。
「変な人」
「いや、今世紀お前が言うなグランプリ堂々の予選通過ですけど…」
「何ソレ。…さっき、ボール回収の時変だったよね」
「!……見てたんですね。というかうちの武田先生たちの講評はちゃんと聞いてあげて…」
「おれに関係ない話だったから」
「自由か」
「ごまかさないでよ、ボールの放物線スピードが変だった。軌道も途中でカーブしてた。
回転をかけるような投げ方してないから、見間違いかと思って何度も見たよ」
「あー……。背後注意、始末が甘かったか」
烏野高校でやってるときは、ちゃんと初動から能力で自然なボール移動で回収していた。
今回は速さ重視で適当にやってた気がする…。
まあそれでもスーパープレイ極まりないから、
人が何かに集中しているときにしかやってないが。
見られたら言い逃れはできないかなあ。
二人目ともあればもうあきらめがついた。
「超能力」
ポケットのカギをぽい、と投げて空中で静止させた。
さっきまで飄々としていた音駒セッターもさすがに目を丸くして固まった。
「えっ」
「疑問は解決しましたか」
「えっ、えっ……ホンモノ…!?」
髪の毛を逆立てて、鍵をにらんでいた。
なんか胡散臭いイリュージョンマジックの人を見るような感じで、360度鍵の周りをくるくるしていた。
それがマジで浮いていると理解したら、今度は私の周りをくるくる回りだした。
シャカシャカシャカ……
「お外に出してください」
「すごい」
シャカシャカはしばらく続いた。
「サイン貰いたい」
「サインっすか……今度考えてくるんで、今はアドレス交換でいいですか?」
今度は高速頷き。
そういえばアナログ的操作はできるけど、電気信号は超能力で操作できないんよね。
原理なんだろうね。
「……なに、けんま?……苗字が難読漢字ですね」
「こづめ」
「なるほど、こづめ、ですね」
「貸して、自分で打つから」
「機種一緒だ。じゃあどうぞ」
「ごめん、フリック入力ないんだけど設定していい?」
「ああ。普段QWERTしか使わないから…どぞどぞ」
人の携帯の設定画面を容赦なく弄ってくる。
後で戻せばいいんだけどさ。やっぱ変わってるなぁ…。
「私も打てました。お返ししますね」
「うん」
「今の面白特技は家族にも教えてないので拡散しないでくださいね。くれぐれも」
「……わかった。今度東京に来てよ。いろいろ見てみたい」
「東京。じゃあ今年は夏コミ行こうかな…密室ならいいですよ」
「やった。……ホンモノの魔導師捕まえた」
「マドウシ??」
「じゃあ私たち最後なので、出ましょう」
「うん」
他校上級生の友達が増えた。