8.5 バンガイヘン!!
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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ご飯の時間が近づき、皆体育館でソワソワというかザワザワしていた。
田中西谷が担当するよりだいぶマシそう。とは言え、本当に任せて良かったのかはまだ分からない。
「…お食事の準備が出来ましたー!」
「ウワッ何その格好!」
「ギャルソンだ」
「コスプレだ」
山口が呼びに来た。
部内に戸惑いの雰囲気はあるが、実際腹具合は空いている。
大丈夫かな、大丈夫だよね。スガと旭は目を合わせて頷きあっていた。
合宿所に戻ると、かすかに料理の香りはする。けど、美雪ちゃんの姿は見えない。
「ではこちらにお掛けになってお持ちください」
山口の声に部員はぞろぞろ席に座る。
テーブルには食器とペーパータオルだけ置いてある。
ピッチャーに氷の入った麦茶が置いてある。
各位グラスについで、戸惑いの声を漏らす。
「実はまだ作ってるとか?」
「大丈夫かよ…」
田中西谷は台所の方を気にしながらソワソワし出す。
いや、どうあろうと君らが手伝いに行く方がヤバいから大人しく席に座っとけ。な?
なぜかカウンターにはカーテンが掛けられていて、山口はそこで受け取り待機しているようだった。
「山口君、配膳よろしくー」
「あいよー」
遠くで美雪ちゃんと山口の声が聞こえた。なんか、問題はなさそうだな。
やっと山口が手元に皿を持ってきた。
「主将。前菜はスモークサーモンのカルパッチョ、枝豆の冷製スープです」
「まさかのコース料理!?」
山口が皿4枚くらい片手でつかんでいた。な、なるほどウェイターか。
俺の次にスガ、旭、縁下…と皿を置いていく。
「山口ィー。おれも運ぶの手伝うよ!」
「来ないで。日向が来るのは特にダメって言われた。絶対落とすからって」
「ぷっ、さすが猪突猛進バカの友人。よく分かってる」
「ぐぬぬ…否定できん…」
意外と山口はサクサクと皿だしを完了させ、料理が全ての部員の元に運ばれていた。
「前菜…ということは、コレで終わりじゃなくてメインがあるんだよね」
「うん。あ、俺と宇内さん出し終わったらスグ食べるんで気にせず食べ始めて下さい」
「お、おお……じゃあ、頂きます」
「「「いただきまーす」」」
「うまい……」
「ふつうのメシだ……」
多少腕に不安を覚えていたメンバーにも安堵の雰囲気が流れた。
早々に食べ終わったので、山口が回収と次の皿を運んできた。
「カルボナーラです」
黒胡椒も置かれた。
「今日の晩メシはオシャレだな!」
西谷は颯爽とムシャムシャ食べ始めた。カルボナーラ箸で食ってる…。
「……しかし、なんでカーテンで見えないように仕切ってるんだ?」
「一気に揃えてほしい。量が分かんないの怖い」
「じゃあツッキーだけ献立表見せてあげよーか」
「献立表…?そこまでは要らない」
「そこはメニューって言うべきじゃないか?」
「おれ見たい!あっ、箸落ちた!!」
「日向うるせえ」
「ハイハイ、新しいの持ってるよ」
山口は日向の箸を拾って、サッとポケットの新品割り箸と取り替えた。
山口のウエイター姿、これがなかなか様になってる。
スガがこっちを見てきたので「なんだ?」と聞いてみた。
お前器用だな。フォークとスプーンで食べる派なのか。
「……すごいよね」
「あー……そーだな。昨日までと系統違うけど、こういうの面白いな」
「女子が作るゴハンだよ、もっとこう、萌えない?」
「これは女子手作りご飯感が無い…ちょっとガチすぎる……」
「主将、キノコの煮込みハンバーグです。ホイル破く時熱いので気をつけて下さーい」
「おー。良い匂い」
「今ライス持ってくるので。量はどうします?」
「大盛りで!」
「了解でーす」
カウンターで料理が溜まってる……。
山口忙しいな。
「あ、サラダか」
「さっき食べたよー?」
「イタリアンではメインの後に出るサラダがあってね……最初との違いは、」
縁下がウンチク語り出してきた。
ハンバーグうまい。中にチーズ入ってる最高。
美雪ちゃんに頼んでよかった。