07.東峰さんを探せ!!
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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コーチとのご対面
着替えから戻ってくると、1セット中盤までゲームが進んでいた。
町内会?という方が勝ってるんだね。
たしかに同級生多目の烏野高校より数段レベルは上だ。
「お疲れーっす」
「あ、うん。おつかれ」
「なんだぁ!?女子マネも遅刻か!?テメー!何年だコルァーー!!」
「烏養くん、彼女は時々応援に来てくれる子でバレー部ではないです」
「ハァ!?今期は変人だらけか!!!まあいいや、試合中だからウロつかず座っとけ!!」
入った途端に怒られた。
武田先生……こんなフラフラの面倒い1年のフォローなんかしてくれてありがとう……。ホロリ。
「あ、坂ノ下のおにーさん」
「あ、ゴールドJK。1年のクセして重役出勤か」
「(私のことそう認識してんだ……)」
「そういやお前、あそこの。ちんちくりんと一緒にウチに弁当買いに来てたよな。あいつ本当変な奴だな」
「友達っす。変ですかね?素直な子ですよ。とび…ええと、黒髪のセッターが『俺を信じて飛べ』って。まだ会って数日の時に言われたのをすぐ受け入れて。以後ずーっと疑わないんです」
「スゲェな」
「目つぶってスパイク、ヤバイですよね。垂直跳びのバランス感覚、ネットタッチしないで着地できる姿勢制御も。普通の人間には無理ですよね」
「やっぱアレ目ェつぶってるんだな……」
「……何より、スーパーセッターが。翔陽を活かす」
「………」
「あれ以上の繊細なテク持ってる奴、県内にはいないんじゃ無いですかね……。ひょっとしたら小さな巨人以上の烏野高校トッププレイヤーかも」
「……なあゴールドJK。お前、名前なんていうの」
「宇内美雪。あー。聞かれる前に答えますけど、彼のイトコで、そこそこ仲は良いですよ」
「そーか、そうか……」
「坂ノ下のおにーさんは何者でしょう」
「烏養繋心。ある時はかあちゃんの店番、またある時は町内会チームの運営、そして今日よりGWまで臨時コーチだ」
「……なるほど。コーチでしたか。私は塾ない日だけ軽いお手伝いしてます。よろしくお願いいたします。
……あ、町内会また得点」
「おー、俺のチームつえーだろ?」
「ですね」
「速攻は確かに凄いけど、ブロックはどうだ?」
烏野高校側は日向が前に、町内会側は旭さんが前に立ち応対する。
「おおっ!?そう言えばこの試合。日向君は憧れの“エース”と対決ですねえ!」
「あ?」
「日向君はね〜烏野が強かった頃の“小さな巨人”て呼ばれてたエースに憧れてこの烏野に来たらしいんですよ」
「へえーっあいつにか」
こっちに視線を送るので。逸らす。
いや、先生には言ってないんです。
思わず、シーの動作で武田先生の後ろに立つ。
烏養さんは、一つため息ついて頷いて了承した。
ありがとーござまーす。
「だから“エースになる!”っていつも頑張ってるんですよ」
「そんな友人を応援して、時々見に来ています」
「なるほどなァ」
「そんな日向君が烏野の現エースと直接対決!ってワケです!」
「ほォ〜面白えじゃんか。社会人対中学生みたいだけどな!」
「いつの世もコビトによるジャイアントキリングモノは王道で熱いのです」
親戚を思い出しながら笑う。
ドバチィイイ!!
旭さんのスパイクが翔陽の手に当たった音が体育館に響きわたった。
得点板を見るとちょうどセットが終わった。
うん、なかなか見ごたえがある。
———でも、翔陽の旭さんを見る表情がちょっとだけ気になった。
飛雄もなんか変だった。