07.東峰さんを探せ!!
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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日向翔陽のエース来訪記
「バレー部エースの『旭さん』ってひとが4月ずーっと部活欠席なんだ」
「ふうん、3年生?」
「そう。知ってる?」
「いいや。でも受験とかで忙しいとかじゃないの。今日も進路相談あるって聞いてるし」
「えー?そうかなあー」
放課後、旭さんとやらが気になるのか、私に情報提供を持ちかけてきた。
あいにく3年の知り合いは私にはいない。すまない翔陽。
「その旭さんだけ部活こないの?引退?」
「来なくなっただけって聞いた!おれ会ってみたくて!」
「そうなのか」
「できれば部活も一緒にしたい!!」
「お節介後輩だねえ。まあ、頑張って」
翔陽の力になれないのは置いておいて、会いたいだのできれば話ししたいだの、ちょっとずつ情報収集からハードル上がってきたのを察した。
誘われる前に防衛線を張った。
「旭さんどんな人なのか見たいから!美雪も一緒に来て!!」
「強引にきたな!?……い、今から3年クラス行くの。良いけど私は居るだけで説得とかしないよ。忘れてるだろうけど、部外者だもの」
「まだ、ね!でも、おれとはともだちでしょ!」
「友達ね、それはそうだがなぁ。ううん……わかった。ちょっとだけね。荷物まとめるの待って」
防衛はいともたやすく翔陽のお願い光線で破壊された。私は弱い。だが話は君主導で行くのじゃぞ。
「じゃあ待ってる間、影山も誘ってくる!!!」
「お、おお……いってら……一年全員で行くのか……?」
名前は晴れなのに、台風のように色々巻き込んで吹き荒れる男である。
これだけおしが強くて、アポ取るの上手なら将来営業職とか向いてそうなイメージ。
ガサゴソとペンケースに筆記用具詰め込んでカバンに仕舞う。
携帯はスカートポケット、椅子の背中にかけていたブレザーを羽織る。
鏡で前髪崩れてないかチェックしているところに、日向影山コンビが戻ってきた。
「連れてきた!行こう!!」
「飛雄も見事に巻き込まれるの図」
どうやら山口君と月島君までは連れ歩かないようだ。
トリオで三年の教室に向かった。
「ところで旭さんとやらのクラスは聞いてるの?」
「アッ知らない……」
「まじか……多分澤村さん菅原さんとは違うクラスだろうなあ。4組は避けて順に聞きに行くー?」
「なんで違うって思うの?」
「そりゃ同じクラスで一人だけ部活行かないって無理でしょ。授業中気まずいじゃん」
「そーかー」
「ところで次いつ遊びに行くんだ?」
「あれ、翔陽からしばらく休みなしって聞いたけど」
「そうなのか」
「あのー、飛雄さんはもうちょっと携帯とかで月間のスケジュール管理したらと思うよ。毎日行き当たりばったりじゃない」
「今のところ困ってないな」
「誘う側が問題なのだよ。なぜ部活のない日を把握してないんだよ」
「だいたい問題ない」
「えぇ……今まで一人でどうやって生きてきたんだ……」
「部活なら前日にキャプテンが明日のメニュー教えてくれるじゃねーか」
「まあ、確かに……」
「俺はそれをバレー日誌に書けばそれでヨシ」
「そうかなあ?致命的な問題点がある気がするけど、どう指摘したら良いか分からないや……」
これはひどい。
遊びに誘いづらすぎる。ウッカリ飛雄の大事な用事スルーして誘っちゃったりしたらどーすんだ。
「翔陽、飛雄って結構ポンコツなんだね」
「知らないの?バレー以外だとポンコツだぞコイツ」
「なんだと!?誰がポンコツだ」
「アンタだよ。影山家は大変だなきっと」