06.一緒にお出かけwith日向影山
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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帰りのバスで
翔陽と影山君は結構動き回っていたので、わりとすぐに寝始めた。
私は後ろの席でみんなの荷物のお隣。
二人に比べると運動量は少なかったのでそこまでは眠くはない。疲れたけどね。寝たら危ないからね。
転倒や怪我しやすい競技に参加すると不意に能力で防いでしまいバレやすくなる。
私には「意識で動かす力」と「無意識で動かす力」がある。
前者は手をかざして、対象を意識したり見たりして発動する。後者は自分に危険が及んだ時や気を失っている時に発動する。
ちなみに後者の能力について、「人前で寝れなくなるデメリットから改善しようと思わないのか」という疑問が浮かぶだろう。しかし、それはノーである。
私はこの防御の力に慣れてしまって久しい。
進化の過程で飛べなくなってしまった鳥が居るように、また思わぬ外来生物によって絶滅してしまうように『絶対防御』から『無防備』には今更戻れない。
もし無意識の力を意識で止められるようになったとしたら、今まで無意識で守っていたものが完全になくなってしまうことと同義だ。
人前で寝られないデメリットがあるとしたら、同棲するような恋人が出来た時くらいだろうか?……少なくとも向こう数年はそんな予定は無いのである。
お泊まり厳禁。不純異性行為ご禁制。
ガッタン!!
また考え込んでいたが、バスの揺れで意識がそれた。
「んぅ……ん。あと少し、か?」
影山君が身じろぎして目を覚ました。
「そうだねえ。もう少しで学校着くよ。私はそのまま家の近くまで乗るけど、翔陽と影山君は降りるよね」
「あー、そうだな……日向、起きろ」
肩を揺らしても翔陽は起きなかった。
「まだ時間あるしそのまま着くまで寝かしとこ」
「おー」
「明日は部活来るのか?」
「いや、明日も部活休みだよ」
「なんだ……」
「先生の話あんまり聞いてないね。今日もアレでしょ。普通にみんな居なくても体育館行って自主練するつもりだったとか」
「そりゃあ、するだろ」
「左様でござるか」
「けど、まー。今日楽しかったし、こういうのもイイな」
「それは何より」
「日向と宇内は二人でよく遊びに行くのか?」
「そーね。時々喫茶店や外食に行くよ。ここまでガチで遊ぶのは初めてだね」
「仲いいんだな」
「うん。そして失礼ながら、あまり影山君は放課後遊んだ事なさそうという認識」
「失礼だけど、間違ってはないな」
「じゃあ時々友人として時々誘いにクラスに行ってもいい?」
「部活がない日なら……いや、あまり頻繁は……その、自主練もしたいし……」
「はは、素直!良いよ。じゃあ程よくね。翔陽と3人でも良いし、2人でも良いし。都合が良かったらおいで」
「ん」
「じゃ、アドレス交換しようか。突然土日にヒマになったとかでも良いよ。外いたら遊んでいる途中に合流とかも出来るし。人数増えたら今日みたいなボーリング大会とかしてもいいし」
「そーか。そういうのもあるのかー…」
「感慨深い顔だなぁ…ハイハイよろしくね」
ダラダラと喋りながらアドレスを交換する。
最初から友達だった翔陽を抜かすと、キャプテンと清水先輩だけなのでこれでバレー部関係は3人目。
「じゃあオトモダチ記念に飛雄って呼んでいい?」
「この話題2回目だな、いいけど」
「それじゃ改めてよろしく飛雄。私も美雪でいいよ」
「そーか。そんなに呼ぶ機会はなさそう」
「これから仲良くなるんでしょ!いっぱい呼んで友達ポイント上げていこうぜ」
「お、おお。トモダチってそうやってなるのか……?」
「(アカン。今日一緒にいて何となく分かったけど、翔陽以上のピンボケ野郎かもしれない)」
常識がわかると良いな。いつか。
そんな感じで今日の収穫。他のクラスの子と仲良くなった。