30.さよならの笑顔をキミに
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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下にいい場所があった。
報道者席、忍び込みーの。失礼しまーす。
「あれ?美雪ちゃん?久しぶり!!」
「あれ先輩、お仕事お疲れ様でーす」
この前のJVAバイトの時の桝本先輩だ。めっちゃ歳上だけど絡みやすい人!
日夜、バレー啓蒙活動、おつかれさまーです。
「……ここで見ていていいですか?」
「うん?まあいいけど、若干声は抑えめにね」
「はーい、ありがとうございますー」
「VIP生徒さん1名入りまーす!」
「!?」
コネで席を確保した。ヤッタネ。
さて、烏野高校、メンバーチェンジ。
8番、成田さんと……11番、蛍と。
「(……見てるから。暴れておいで)」
「ここで踏ん張んぞ!!」
「オオ!!!」
旭さんのサーブから始まる。
うっかり余波で何名か撃ち殺しそうな、強烈ジャンプサーブ。
白鳥沢の大平さんが、レセプション!
白布さんから……牛島さんへ!!!
「ヒッ!」
ドバヂィ!とボールが指を弾く音が響く。
怪我の具合を知っている人としては大変心にくる音。
ここからは見えないけど、絶対蛍は歯を食いしばっている。
「……ッ、ワンタッチ!!」
痛いのを堪えた声。
旭さん…西谷さんがフォローし、相手に返る。
田中さんと蛍は、牛島さんのクロス側を締めて、ストレートを開けて西谷さんにレシーブさせる。
西谷さん→飛雄→旭さんの強烈なバックアタック!
白鳥沢は、五色君がディグ。
山形さんのレシーブから、牛島さんのアタック!!
ネット白帯に触れ、烏野側にポロリと溢れる。
蛍は掴み損ねたが、西谷さんがグッと下肢に力を入れて上げた。
「よォオしっ!」
「チャンス…!」
監督とコーチは反撃のチャンスに奮い立つ。
「…!」
蛍が、大きく場所を移動し、ブロードのフリをした。
まさか、こんな……翔陽がやるみたいな。
「ハッタリ」
「ア゛ア゛ッ」
田中さんが大きく飛んで、ブロックを弾き飛ばした。
ボールは、白鳥沢に落ちた。
「ブレ────イク!!!」
烏野16ー白鳥沢15。烏野高校マッチポイント。
「ブロック指示は明確、囮もこなす」
すごいじゃないですか。うちのスーパーミドルブロッカー!
白鳥沢学園、タイムアウト。
会場のボードを見ると、2回目のタイムアウト。
つまりこれがお互い最後のタイムアウトか。
「すごい、なんだよこれ……天満の時より全然すごいじゃん……」
友達が戦ってるからか?自分が応援席じゃなくて下にいるからか??
胸が、高揚が抑えられない。ドキドキする。
やがてタイムアウトの時間は終わり、それぞれが戦場へと帰る。
本当に、……最後の戦いが始まるのだ。