28.対策と対抗
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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烏野応援席向かう途中、私はおかしな状態に陥っていた。
離れたはずなのに白鳥沢の声も、烏野の声も聞こえる。
ナンダコレ。なんだこれなんだこれ。だらだらと背中に冷や汗をかく。
お陰でコートが見えなくても、コートの状況がわかる。
──本当になんの予備動作もなく、能力の進化が起きた。
どこまで何ができるのか?まずは把握だ。
白鳥沢に意識を向けると、白布さんの感情が聞こえた。
……もう超常現象だ。人智を超えている。
それは抜きにして白布さんは月島君ブロックに捕まった事……もう切り替えができている。
強い人なんだな。自分の時と大違いだ。
自分にはなにができるかと常に考えている。付け焼き刃じゃない強さの証明なのだろうか。
一方では私はこんな能力を得て、何ができるんだろうか。私の場合……何かしようと……誰かの役に立とうとすると……別の誰かの邪魔をする。周りが見えていないのかもしれない。
清水さんの悲痛な声が脳内再生され、眉間にシワが寄る。
……私はここに何をしにきたんだ?
烏野席に近づくと、冴子さんと嶋田さんと滝ノ上さんと……。
明光が居た。
「………」
「………あっ」
なぜか泣いてるけど。
「………この前ぶり。………よかったね、アニキ。あと洟(ハナ)出てるよ」
「んっ、……まさかこんな場面で見られるとは。恥ずかしー」
「美雪ちゃんだ!」
「おつかれーすー」
ポケットからティッシュを鼻にもって行く。
「はい、チーン」ズー
「んんーふー……」
「はいはい、これは持ってね」
ゴミティッシュはご本人に渡した。
まだ泣いてた。
「ういっ」
「……月島、いや。蛍君カッコよかったね」
「う゛ん、美雪ちゃん、ありがとう」
「……!」
涙目の明光と目が合った瞬間、ついに私が見えてはいけない情景がみえてしまった。
烏野が窮地に陥っていることに……私は全く気付けずにいた。