27. あなたはライバル
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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おまけ 青葉城西ラーメン回(及川視点)
ラーメン珍道中。
青葉城西の皆で、ラーメンを食っている。
「おじちゃん替え玉ちょうだい!!」
「あいよ!替え玉一丁入りましたーッ」「ありがとうございまーす」
「…マジかよ。さっきも先生に飯オゴってもらったじゃん」
ここは、やけ食いするしかないよね!!はーっ腹立つ!!
……。
「意外と荒れてねえな?」
「もう少し憎しみの顔で食ってるかと思ってた」
「なんか怒り自体は消化した後ぽいな」
「あ、そういや、試合直後ウシワカとしゃべってた」
「……ああ、カラんでストレス解消したんか……申し訳な」
「聞こえてるよ!!……別に!!まだムカついてるし!!」
俺は、金田一を振り返る。
「おではっ…!松川さんまでっつなげずにっ…!!」
「金田一、鼻をかめ」
「…国見と京谷は?」「帰った」
【”その後の青城”育て上げた男、尊敬する以外ないだろうが!!】
「………」ズルズル
「怒ってるっていう割にはニヤニヤ笑ってるし、情緒が迷子で及川キモーイ……」
……自分は、この後輩たちに何かを残せたのかな。
もっと残せるものがあったんじゃないか……。
あの最後のアレ、取れたらもっと違う言葉がもらえたんだろうか………。
──あーッ!あれあともう半歩右に位置どってたら!クソッ!
***
(岩泉視点)
「ハァ~~くそっくそっ」
「本日53回目のくそ」
「(快便か)」
「だってクソ悔しいじゃんかよ!」
「今回は絶対全国行けるチームになってた…!」
「まあ行ったら行ったでボコボコだったかもよ」
「そんな事ねーし!!マッキー卑屈モード止めて下さい!!」
「眉間のシワがすげーぞ」
「わかっとる…」
「…澤村君のレシーブも、坊主君のフォローも、ひげ君のスパイクも…渡っちのレシーブも、狂犬ちゃんのフォローも、飛雄のダイレクトも、金田一のブロックも。あの時は全員が120%だった。
それを全部足して!あの時ちょっとだけ烏野が上だった!!ちょっとだけな!!!」
「……」
そんなこと、分かってる。
分かっているから、この結果がある。
「それより岩ちゃんはあのトスに完璧なタイミングで入った自分を賞賛するべきだ」
「………、トスもタイミングも完璧だったから余計悔しいんだ!!!」
「ごもっとも!!!……でも、ラスト反応したのに拾えなかった俺の方が凹んでしかるべきだね!!俺の方が悔しいね!!」
及川に言いぐさに腹が立ったんで、小競り合いが勃発した。
そいつをブーンと投げると、驚くほどきれいにひっくり返った。
「何を競ってるんだ」
「おー通常運転」
花巻と松川はぼーっと俺たちのケンカを止めずに見ている。
「って!!……絶対あれ取れたら、俺はお嫁さんがゲットできてた!!!も~~絶対あれのせい!!」
「知らねーよ!!」
「…とても……残念な妄想しておるわ。嫁の前に彼女すらいねーのに」
「知らんとこでケガ増やしてるし、元カノとヨリ戻そうとして失敗したんかな……つうかよ、帰るんじゃなかったっけ?」
俺らの足は、自然は第3体育館に向かっていた。
まあ、1年2年と別れた後から行く先は決まってたかもしれねえな。これはもう習性みたいなもんだ。
んっじゃ、軽く練習すっか。
「及川本気サーブ打つんじゃねーよ!!」
「絶対ストレス解消されられてる」
「1・2年の誰か引っ張ってくればよかったな。3年だけだと人数微妙だ」
「イヤイヤ、休ましてやれよ」
「あーッフェイント無し!フェイント無し!!」
「ア゛ア゛~~ッ」「ずりィ!!」
なんだかんだと3年だけで1時間も練習してしまった。
頭も足ももう動かねえ。
「ぼちぼち片さねないと見回りくるぞ~~」
「…皆、ちょっといいかい」
及川が片付ける手を止めさせた。
すると花巻が焦ったように及川を制止させようとする。
「…!オイ止めろ。せっかくイイ感じで終わろうとしてんだ。このまま平和に終わろうぜ!」
「うるせえ」「何ッ」
「3年間ありがとう!!!」
「……言わんこっちゃねえよ!」
でも、これが俺たち、……だった。
***
「お前は多分じいさんになるくらいまで幸せになれない」
「!?…何!?いきなり何の呪いなのさ!?」
「たとえどんな大会で勝っても、完璧に満足なんてできずに一生バレーを追っかけて生きていく。めんどくせえ奴だからな」
「こんな時でも悪口挟むね!!」
「……でも迷わず進めよ。俺はお前の自慢の相棒で、ちょうスゲェ セッターだ。
この先チームが変わってもそれは変わんねえ」
「…」
「でも戦うときは倒す」
「…望むところだね」
ゴッ、と相棒と拳を合わせた。