26. vs 家族
お名前変換
設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
紙パックの牛乳、全然飲む気がしなかった。なんだか胸焼けみたいな事になっている気がする。
「………イヤだな、苦しい」
「……?大丈夫?調子が良くない?」
ぽつりとつい独り言を言うと谷地さんに心配をかけてしまった。慌てて訂正する。
「あ、体は問題ないよ。向こうの主将、中島さんの試合スタイルがさ、ちょっとね」
相手チームを指さすと烏野OB、嶋田さんが納得がいったような顔をする。
「ああ、確かに。……天満くんみたいな技巧選手だ」
「うーん、ここに天満が来ていたらなんて思うのかな………喜ぶかな?」
「どうだろね?意外と対抗心燃やすかも」
冴子さんはニヤニヤしながら下馬評してきた。
「ありそう」
そうか?……なるほどなあ、商店街組の人たちの人物予想もなかなか合ってる説もあるか。私が知ってる天満って身内バイアス掛かってるのかもしれない。
谷地さんがコソッと内緒話のご要望。
うんと頷き、耳を近づけた。
「天満さんってどちらさま?」
「あぁ、私の親戚ー。その人も烏野高校OBで今は東京行ってる人」
「ああー、へええー美雪ちゃん、親戚さんと同じトコ通っているんだー………なんかご家族で同じ高校ヒト多くない??日向から月島君のお兄さんもって聞いて、田中さんと一緒だなーって」
「だよね。それ私も思った」
たまたま下の世代が揃いも揃って面倒くさがりだった説はある。
そして──実のところ、ごまかした。
私がふと苦しいと感じたのは、中島さんのプレイスタイルを気にしてではなく、その後ろにいる家族を見ての一言だった。
現在、和久谷南高校との試合。
観覧席は、私、谷地さん、嶋田さん、そして冴子さんだ。
1セット目は凌ぎ凌がれといった感じで、やっぱり翔陽と田中さんがハシャぎ倒している。
向こうのエース、中島さんは家族の応援を背に仲間を上手に鼓舞していた。どちらも調子は良さそうなので、切った切られたを繰り返しながら試合は進んでいく。
「いっけいけーいけー!猛!!」「兄ちゃん頑張れー!!」
…………家族総出の人たち。
今思い返しても自分の試合の時は親は来なかったな。逆に自分は天満と、明光に会いにいってたなあ。
………家族かぁ。