26. vs 家族
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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(???視点)
「全員の体温チェック終わった?……わかった、ありがとう。書類はそこのファイルに、担架・AED、緊急用の経路地図を、すみません。はい、恐れ入ります……失礼します」
男性は忙しそうにいろいろなところに内線をかけながらメモを取っている。
彼はスポーツドクター、県大会試合会場でも彼らのような専門の医療スタッフが何名か配置される。
高校生は特に怪我をしやすい。たかが部活と侮るなかれ、怪我や熱中症だけではなく、持病の悪化や器具の整備不良による事故など、障害リスクはいたるところに存在している。有望な未来の資産である高校生が医療サポート不足によって失われる事なんて万が一でもあってはならない。
ちなみにVリーグ、バレーボールの公式試合には専任の看護師、医師、アンチドーピング担当医などが必ずチーム各位に配備されている。
それだけスポーツと医療は切っても切り離せない存在というワケである。
そして彼もそんな一人だ。知り合いから頼まれて、会場医として勤務する事もある。デスクを離れ、こういった場に立つと意外と論文のアイディアが湧いたりするからこの仕事も馬鹿にはできない。
「ん……あれ?この高校は……、そうかここは
宮城県だったな」
出張が多いと、自分がどの県にいるのか時折わからなくなってくる事はよくある。たとえ地元だろうと帰属意識が欠けるのは問題かもしれない。
しかしこの仕事が終わったら、東京で本部と会食があるからどちらにせよこちらの家に帰れないので顔を出せるかは微妙。
紙に書かれていたのは、
──烏野高校。娘の行っている学校だった。
「って……あ!鷲匠先生にご挨拶しないと!……うわ、時間あるかな……」
彼はタイムスケジュールを確認しながら冷や汗をかいていた。こと高校バレーに関しては人間関係も軽視できない。古参というか協会の重鎮も多いのでただ坐して患者を待つだけが仕事ではない。全然落ち着けないのである。